初心者でもわかる個別機能訓練メニュー|個別機能訓練加算ⅠとⅡ

デイサービスで働くスタッフの方で、利用者様に提供する個別の機能訓練メニューがわからない方はいませんか?今回は、個別機能訓練加算Ⅰと個別機能訓練加算Ⅱの違いや機能訓練メニューをできるだけ多くご紹介します。介護現場で取り組める機能訓練メニューの事例もご紹介しているので参考にしてみてください。

個別機能訓練メニューとは

通所介護(デイサービス)では、利用者様が住み慣れた地域(自宅)で生活が送り続けれるように一人ひとりの身体状況や目標に合わせた個別の機能訓練を提供しています。この機能訓練は、指定の算定要件をクリアした通所介護事業所においては「個別機能訓練加算Ⅰ:46単位/日」「個別機能訓練加算Ⅱ:56単位/日」として加算を算定することができることができます。
 


厚生労働省の平成26年度のデータを見てみると、機能訓練メニューの内容は「関節可動域訓練」「筋力増強訓練」「歩行訓練」などに偏っていることがわかります。これは機能訓練メニューを提供する機能訓練指導員や介護スタッフが、その訓練の種類がわからないといった課題があることがわかります。

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個別機能訓練加算Ⅰの機能訓練メニューとは

個別機能訓練加算Ⅰの機能訓練メニューでは、筋力・バランスなどの心身機能の維持・向上を提供します。また、個別機能訓練加算Ⅰの機能訓練メニューは、利用者様が主体的に選択でき、生活意欲を増進する訓練項目を複数準備する必要があります。人数の規定はなく、複数の「グループ活動」に分かれて機能訓練を行うことができます。

身体機能の維持・向上の機能訓練メニュー
・筋力増強訓練
・関節可動域訓練(ストレッチ)
・筋緊張緩和
・バランス練習
・マシントレーニングなど
疾病・疾患の維持・予防の機能訓練メニュー
・咀嚼(せっしょく)訓練
・嚥下(えんげ)訓練
・パーキンソン体操
・認知症予防訓練など


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個別機能訓練加算Ⅱの機能訓練メニューとは

個別機能訓練加算の機能訓練メニューでは、日常生活を営むために必要な5つの生活目標に対して機能訓練メニューを提供します。具体的には、寝返り・起き上がりなどの「基本動作」やトイレ・着替えなどの「日常生活活動」や洗濯、掃除などの「家事動作」、囲碁・手工芸などの「趣味活動」、町内会への参加などの「社会的活動」の5つとなっています。

厚生労働省によると個別機能訓練加算Ⅱの機能訓練メニューは、生活動作などの具体的な動作訓練やそれを模倣した反復動作訓練を提供するなどとしています。また、類似の生活目標をもつ利用者様であれば「5名程度以下」の小集団に対して機能訓練を実施することができます。

基本動作の機能訓練メニュー

・寝返り訓練
・起き上がり訓練
・立ち上がり訓練など
日常生活動作の機能訓練メニュー

・箸の訓練
・髭剃り訓練
・ズボンの着脱訓練
・ドアの開閉訓練
・洗体動作訓練
・浴槽のまたぎ動作訓練など
家事動作の機能訓練メニュー
・掃除機の操作訓練
・洗濯物干し動作訓練
・配膳動作訓練
・金銭管理訓練
・調理訓練など
趣味・余暇活動の機能訓練メニュー
・パソコンの操作訓練
・園芸活動訓練
・屋外歩行訓練(散歩)
・ゲートボール訓練
・カラオケ訓練(発声訓練)
・編み物訓練(指先の練習)など
社会的活動の機能訓練メニュー
・屋外の歩行訓練
・不整地の歩行訓練
・階段昇降訓練
・公共交通機関の利用訓練など

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個別機能訓練加算Ⅱの実践プログラム | カラオケ編

カラオケの獲得を目標としてた機能訓練メニューを事例を通してご紹介します。

セラプラストを使用した個別機能訓練メニュー

 
 
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ここからはデイサービスで活用できる機能訓練メニューをご紹介していきます。こちらの機能訓練メニューは「セラプラスト」を活用した器を作るの訓練メニューです。

セラプラストは、適度の硬さがある粘土状の道具のため指の力が弱く、細かな作業が困難な方へ提供することをお勧めします。こちらの訓練メニューでは、器を作る際に指先で「伸ばす」「引っ張る」「整える」などの要素を鍛えることができます。

 

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セラバンドを使用した個別機能訓練メニュー

 
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「セラバンド」を使用した筋力アップを目指した機能訓練メニューをご紹介します。セラバンドは、ゴム製でバンドの長さを調整できるので非常に低負荷の運動から開始できます。そのため通所介護(デイサービス)を使用されている利用者様にも安心して使用していただくことができます。

ご高齢者の場合は、洗濯物を干したり、布団を収納したりと高いところに手を伸ばすことが苦手になりやすくなります。そこでセラバンドを活用して肩周辺の筋力を鍛えていきましょう。

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タオルを使用した個別機能訓練メニュー

 
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家庭にもある「タオル」を活用した柔軟性アップを目指した機能訓練メニューをご紹介します。タオルは、テコの原理を活用できるので、力の弱いご高齢者でも目的の筋肉を簡単にストレッチすることができます。

高齢者は、若い頃と比べて体を動かす機会が減り、運動量が明らかに低下するため「足のむくみ」をはじめとして血行の循環が悪くなります。そのため、ストレッチを目的とした機能訓練メニューに定期的に取り組みことで「血行循環」や「筋肉の萎縮」を予防していきましょう!

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立ち上がりを目指した個別機能訓練メニュー

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利用者様の解決すべき課題として、また個別機能訓練加算の目標として立案されることの多い「立ち上がり動作」の獲得を目指した機能訓練メニューをご紹介します。立ち上がり動作は、筋肉量が低下する高齢者だけでなく、片麻痺や人工膝関節、人工股関節の手術をされた方でも日常生活の中で動作のしづらさを感じる部分です。正しい動作での運動方法を指導できるようにしていきましょう。

運動検索

立ち上がりに必要な体操方法を検索する

立ち上がり動作を目指した機能訓練メニューにはこの他にもたくさんの運動があります。目的別の訓練メニューを探すなら下記の「運動検索」をご活用ください。

認知症予防を目指した個別機能訓練メニュー

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高齢者施設やデイサービスで必ずといっていいほど行われている「認知症予防」を目的とした機能訓練メニューをご紹介します。現場で行われている脳トレは、紙面上のものをよく見かけますが、指さきを動かすことも脳のトレーニングとして有効とされています。

指さきは、体の中でも触覚が敏感でより細かい精緻な運動ができるように神経が密に分布しています。そのため、指さきを動かす機能訓練メニューは、ご高齢者の脳の活性化や認知症の予防だけでなく、運動機能を高める効果が期待できると考えられます。指体操はすべての方がいつでもどこでも気軽に楽しめ、椅子に座って安全に体操ができるのもその魅力の1つです。

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誤嚥予防を目指した個別機能訓練メニュー

 
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高齢者の介護予防として取り組みたい誤嚥予防を目的とした機能訓練メニューをご紹介します。この訓練では、「あ・い・う・え・お」と大きく口や顎、唇、舌を動かし、発声することで誤嚥予防や表情が乏しい方の表情筋トレーニングとして効果が期待できます。また、大きな声を出すことで腹圧が高まり、誤嚥しかけた時に「咳き込む力」を発揮することができます。

厚生労働省によると、日本における死亡原因は、1位「悪性新生物」、2位「心疾患」、3位「肺炎」と報告しています。この肺炎が原因で亡くなる高齢者のうち、最も多いのが「誤嚥性肺炎」です。そのため、高齢者の健康維持や介護予防を担う介護事業所では、機能訓練メニューとして誤嚥予防を行うことも重要です。

高齢者においては、加齢によって舌や唇、頬の筋力が衰え、飲み込む力も弱くなっていきます。そのため、誤嚥予防を目的とした機能訓練メニューで、舌や唇、頬などの筋肉を鍛え、高齢者が食べ物を咀嚼(そしゃく)して飲み込む機能を維持しておきましょう。

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個別機能訓練メニュー食事編

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ここからは事例を通して機能訓練メニューをご紹介していきたいと思います。
まずは、食事の中でも「箸を使って食事ができるようになりたい」という希望があった場合の個別機能訓練メニューをご紹介します。

食事は、自力で摂る事ができるという喜びや楽しみだけでなく、家族や親しい友人と生活を共有する場としてしても重要であり、生活の満足感に大きく影響します。そのため本人の希望に沿った訓練ができるように運動の幅を増やしておきましょう。

こちらの機能訓練メニューは、セラプラストと箸を使用して挟む・切る・掴む動作を複合的に行います。箸の訓練の場合は、セラプラスト以外にも食べ物を想定したビー玉やおはじき、スポンジなどを準備することもお勧めです。

プログラムの手引き
箸の機能は、食べ物を摘む、切る、挟む、刺すなど多岐にわたり、円滑な操作を行うためには高度な巧緻性が必要となります。そのため箸の操作を「刺す〉挟む〉切る〉掴む」の順番で段階的に取り組んでいきましょう。

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個別機能訓練メニューカラオケ編

 
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ご高齢者にとって趣味や余暇活動として楽しみでもある「カラオケ」の個別機能訓練メニューをご紹介します。

個別機能訓練加算Ⅱは、「トイレ」や「着替え」ができるようになるなどの日常生活と関連する活動だけではありません。趣味や余暇活動、仕事などのキャリア、地域社会との関わりなども個別機能訓練加算Ⅱに該当します。そこで取り組むのがご高齢者の趣味や余暇として馴染みのある「カラオケ」です。こちらの機能訓練メニューは、大きな声で歌えることを目標にした「腹筋エクササイズ」「発声トレーニング」の2種類です。

【腹筋エクササイズの手引き】
お腹を意識して腹式呼吸を行うことで、腹横筋や横隔膜という筋肉が主に刺激されます。この筋肉が活性化すると肺が膨らみやすくなり、肺活量と一回換気量(一回あたりの息を吸う量)の増加し、声量アップの効果が期待できます

【発声トレーニングの手引き】

口を大きく動かすことを意識し「あいうえお」と発声することで全ての言語に必要な母音を鍛え、発音が明瞭になる効果が期待できます。また、発生の持続時間にも課題がある場合は、それぞれ10秒ずつ発声を続けるようにすると良い。


ご高齢者がカラオケに取り組みことで「1.口腔機能を高める」「2.正しい姿勢を保つ」「3.心肺機能を高める」「4.脳の活性化」「5.社会的なコミュニケーションの獲得」「6.生活の質(QOL)の向上・生きがいづくり」などの効果も期待できます。ぜひ取り組んでみてください。

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機能訓練メニューのまとめ

個別機能訓練加算Ⅰ個別機能訓練加算Ⅱの違いや機能訓練メニューを事例を含めてご紹介させていただきました。さまざまが病気や怪我を抱えているご高齢者に対して安全で適切な訓練メニューを考えるのは一苦労です。そこでそのような問題を解決すべく弊社では、「職種を超えたリハビリ介護を実現する」というミッションを掲げ、ITを活用して機能訓練メニュー作成するサービスを提案しております。是非、ご興味ありましたら気軽にご連絡ください。あなたの事業所のスタッフの皆様と利用者様にとってより良いサービスをご提案させていただきます。

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【最後に筆者より】
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著者プロフィール

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大屋 祐貴

リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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