- 1.バランスディスクの効果とは
- 2.バランスディスクの正しい使い方と注意点
- 3.バランスディスクの「下半身・体幹」トレーニング
- 4.バランスディスクの「体幹」トレーニング
- 5.バランスディスクの「骨盤」トレーニング
- 6.バランスディスクの「立ち上がり」トレーニング
- 7.バランスディスクの「立位保持」トレーニング
- 8.バランスディスクの「足踏み」トレーニング
- 9.バランスディスクの「スクワット」トレーニング
- 10.バランスディスクの「ランジ」トレーニング
- 11.バランスディスクの「難易度MAX」トレーニング
- 12.バランスディスクの「プッシュアップ」トレーニング
- 13.バランスディスクの「ダイアゴナル」トレーニング
- 14.バランスディスクの「プランク」トレーニング
- 15.バランスディスクの「サイドプランク」トレーニング
- 16.バランスディスクの「ヒップアップ」トレーニング
- 17.バランスディスクの「V字バランス」トレーニング
- 18.バランスディスクの「キャッチング」トレーニング
- 19.バランスディスクの「スイング」トレーニング
- 20.バランスディスクの「ピッチング」トレーニング
バランスディスクの効果とは

バランスディスクは、別名バランスクッション、アジリティディスクと呼ばれ、元は医療用として開発された体幹やバランス機能を高めるための道具です。近年では医療用を問わず、スポーツ選手のトレーニングやフィットネスジムなど一般の方でも使用されることが増えてきました。
バランスディスクは、不安定な環境下でトレーニングすることで主に3つの効果が期待できます。
【バランスディスクの効果】
① 体幹筋のアウターマッスル(腹直筋、脊柱起立筋など)の強化・賦活
② バランス機能に重要な深部感覚(固有受容性感覚)の賦活
③ 姿勢や骨盤の歪みの改善
また、バランスディスクの効果についてリハビリテーションの論文を調べてみると、近藤ら(2009)は”バランスディスクは平地やバランスパッド上での立位に比べ、高いバランス能力が必要になる”と報告しています。
その他にも、バランスディスクを使用した運動後に「歩行の速度」や「起居動作の速度」、「立位・座位バランス」などの能力の向上が認められたという報告されています。これは、バランスの能力が向上しただけでなく、体幹筋が賦活されたことも考えられます。
これらのことからバランスディスクは「バランストレーニング」としてだけでなく、「体幹筋の強化」「姿勢の改善」などの運動機能にも効果が期待できることがわかります。
これらの効果を高めるためにバランスディスクの使い方を理解して多種多様なトレーニングを行っていきましょう!
近藤 篤「バランス能力の違いによる異なるバランスツール上での重心動揺の変化」
平成29年7月10日アクセス
バランスディスクの正しい使い方と注意点

バランスディスクの使用方法は姿勢によっても異なりますが、基本的にはバランスディスクの上に座ったり、立つことで不安定な環境になるように使用します。
ここでは、一般的なバランスディスクに「座る」時の正しい使い方のポイントをご紹介します。
【バランスディスクの正しい使い方(座位編)】
① 椅子の中央にバランスディスクを置く
② バランスディスクの中央に座る
③ 膝の角度が約90度になるように椅子の高さを調整する
④ 両足の裏は床に付ける
⑤ 両手は腰または太ももに置く
さらに、バランスディスクを使用したトレーニングを始める前にはこちらの注意点も理解して安全に取り組むようにしましょう。
【バランスディスクの注意点】
① バランスディスクの空気が抜けていないか確認する
② バランスディスクが滑らないか確認する
※ 滑るのであれば、ブツブツがついたものを使用する
③ 転んでもぶつからないように広いスペースを確保する
バランスディスクの「下半身・体幹」トレーニング

まずは、バランスディスクを椅子の上に乗せた簡単な運動方法からご紹介していきましょう。こちらの運動は、バランスディスクを活用して座面を不安定にすることで、太ももの筋力アップと体幹筋を同時に鍛えることができる一石二鳥の運動です。
【使い方のポイント】
① 足の裏が床から離れないように椅子とバランスディスクの高さを調整しましょう。
② 膝を伸ばす際は、つま先を天井に向け、5秒キープしましょう。
▼バランスディスクを含めたバランストレーニングについてはこちらの記事でもご紹介しています。興味がある方はこちらをご覧ください。
【関連記事】 バランス感覚を鍛えるトレーニングの効果と方法【全12種】 |
バランスディスクの「体幹」トレーニング


こちらは、バランスディスクに座ってできる体幹のトレーニングです。バランスディスクに座った状態でバランスを保ちながら両膝を持ち上げることでバランス能力や体幹筋(主に腹直筋、腸腰筋)を鍛えることができます。バランスを崩さないように注意して取り組みましょう。
【使い方のポイント】
① バランスディスクの中央にお尻を乗せるようにしましょう。
② 膝が開かないように両膝を閉じるように意識しましょう。
▼バランスディスクを活用した腹筋トレーニングはこちらの記事で詳しくご紹介しています。腹筋トレーニングもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
【関連記事】 バランスディスクを使用して体幹・腹筋トレーニングをしよう! |
バランスディスクの「骨盤」トレーニング


続いて、こちらの運動は体育座りでバランスディスクに乗る骨盤トレーニングです。バランスディスクを活用することで骨盤の前後運動や左右運動を促し、骨盤調整や体幹筋力を賦活する効果が期待できます。
【関連記事】 バランスボールのトレーニング|姿勢別の使い方とは |
バランスディスクの「立ち上がり」トレーニング


続いて、バランスディスクを活用した椅子からの立ち上がりトレーニングです。こちらの運動では、立ち上がりに必要な重心移動とバランス能力はもちろんのこと、接地面を不安定にすることで下肢・体幹筋の向上にも効果が期待できます。転倒のリスクを伴う運動でもあるため、環境設定や周囲の配慮には十分注意しましょう。
【使い方のポイント】
① 重心が前後に不安定になるためバランスを崩さないように重心をコントロールしましょう。
② お辞儀をするようにしっかりと頭を下げて立ち上がりましょう。
バランスディスクの「立位保持」トレーニング

こちらの運動は、バランスディスクに立ち、姿勢を保つ立位保持トレーニングです。バランスディスクの上に立つと椅子に座った時に比べ、支持基底面が狭くなり、重心位置も高くなるため、不安定性が増します。
まずは、簡単な立位保持から取り組んで行きましょう。運動の際は、バランスが不安定になるため転倒には十分注意しましょう。
【使い方のポイント】
① 腹部に力を入れ、バランスを保つように意識します。
② 出来るだけ体が揺れないように意識しましょう。
バランスディスクの「足踏み」トレーニング

こちらの運動は、バランスディスクの上に立ち足踏み運動を行うバランストレーニングです。立位保持に比べて、バランスディスクの上で片足立ちになるため不安定性が増します。そ
のため、立位バランス能力やお尻・体幹筋のトレーニングとして効果が期待できます。左右にバランスを崩さないように注意して取り組みましょう。
【使い方のポイント】
① バランスディスクは両足の下に使用するため2個準備しましょう。
② 左右に上半身が倒れないように中心を意識しましょう。
バランスディスクの「スクワット」トレーニング

続いて、こちらの運動はバランスディスクの上でスクワットを行います。スクワットは、主に太ももの筋力トレーニングとして有名ですが、バランスディスクを活用することで不安定性を高め、バランス能力をアップする効果が期待できます。
ご紹介する運動では、バランスディスクを1つ使用していますが、能力に応じて2つ使用していただいても構いません。また、ダンベルなど別の道具も使用することで難易度をあげることが可能です。
【使い方のポイント】
① 膝を曲げた際に、上半身が倒れないように意識しましょう。
② 両足がバランスディスクからはみ出す場合は、バランスディスクを2個準備しましょう。
バランスディスクの「ランジ」トレーニング


こちらの運動は、ランジと呼ばれる太ももと体幹筋のトレーニングです。バランスディスクを前後に2個設置して不安定な環境を整えます。バランスディスクを使用したランジトレーニングでは太ももの筋力アップだけでなく、姿勢を保つために必要な骨盤底筋群や股関節の内側・お尻の筋肉も効果的に鍛えることができます。
【使い方のポイント】
① 後方の膝を床に降ろすように腰を下ろしていきましょう。
② 背筋を伸ばすために棒を頭の後ろで持つようにしましょう。
バランスディスクの「難易度MAX」トレーニング


バランスディスクとセラバンドを使用した、難易度MAXの下肢・体幹トレーニングです。体幹の安定性を主として、下半身をダイナミックに鍛えることができます。バランス能力に自信のある方は是非挑戦してみてください。
【使い方のポイント】
① バランス能力に応じてセラバンドの長さや硬さを調整しましょう。
② 姿勢が前後・左右に崩れないように中心を意識しましょう。
バランスディスクの「プッシュアップ」トレーニング


続いて、こちらの運動はバランスディスクを活用した腕立て伏せのトレーニングです。主に胸や二の腕の筋力アップに効果が期待できますが、バランスディスクを活用することで体幹筋にも効果が期待できます。難易度を高めたい方は、膝が床につかないようにしましょう。
【使い方のポイント】
① バランスディスクは両手・足に使用するため2個準備しましょう。
② 両腕の幅を広げることで、胸を効果的に鍛えることができます。
バランスディスクの「ダイアゴナル」トレーニング


続いてこちらの運動は、バランスディスクを活用したダイアゴナルと呼ばれるトレーニングです。ダイアゴナルトレーニングは、主に背面筋の多裂筋や脊柱起立筋を鍛えることができますが、バランスディスクを活用することで腹筋群にも効果が期待できます。
【使い方のポイント】
① 背中を反ったり、丸めたりしないように注意しましょう。
② 手足をあげる際は、息を吐くように意識しましょう。
バランスディスクの「プランク」トレーニング


こちらのバランスディスクトレーニングは、プランクと呼ばれる運動です。プランク運動は足先から頭までを一直線にしたまま保持する体幹のトレーニングですが、肘の下または足の下にバランスディスク置くことでより効果的に体幹筋力を鍛えることができます。
【使い方のポイント】
① 背中を反ったり、丸めたりしないように注意しましょう。
② 体が左右にぶれないように意識しましょう。
バランスディスクの「サイドプランク」トレーニング


こちらのバランスディスクトレーニングは、サイドプランクと呼ばれる運動です。バランスディスクの上に足を置き、肘をついた状態から足を開き、上体をキープすることで体幹の安定性を高めることができます。
体幹筋の中でも主に、外腹斜筋及び中臀筋の強化の効果が期待できます。主にテニスやサッカー、バスケットボールなど方向転換を含むスポーツマンにオススメの運動メニューです。
【使い方のポイント】
① 胸を張り、視線は前方をみるように意識します。
② 体幹が前後に揺れないように体幹を意識します。
バランスディスクの「ヒップアップ」トレーニング


こちらのバランスディスクのトレーニングは、ヒップアップと呼ばれる運動です。主にお尻や体幹の安定性を高めることができます。足の下に不安定なバランスディスクを固定することで太ももやお尻の協調的な筋肉の働きを賦活する効果が期待できます。
【使い方のポイント】
① 足が下がらないように意識します。
② 身体が一直線になるように意識します。
バランスディスクの「V字バランス」トレーニング

こちらのバランスディスクのトレーニングは、V字バランスと呼ばれる体幹のトレーニングです。V時バランスはその名の通り、お尻の下にバランスディスクを置いた状態で体をVの字に保持します。
腹筋を中心に、姿勢を保持するために必要な体幹筋力を鍛えることができます。皆さんは何秒間姿勢を保つことができますか?
【使い方のポイント】
① 膝をしっかりと伸ばすように意識しましょう。
② 足首を持ちV字を保ちましょう。
バランスディスクの「キャッチング」トレーニング


こちらの運動は、バランスディスクの上で野球のキャッチャーの動きをするトレーニングです。両足の下にバランスディスクを置くことでバランス能力だけでなく、お尻周りの筋力を中心に鍛えることができます。
中腰姿勢やしゃがみ込んだ姿勢が多い、野球やバスケットボールなどのスポーツ選手にオススメのトレーニングです。
【使い方のポイント】
① 膝を内側・外側に動かすように意識しましょう。
② 反対の手も同様に行うことで左右のバランス感覚を均等に鍛えるようにしましょう。
バランスディスクの「スイング」トレーニング


こちらの運動は、バランスディスクの上でスイングの動きをするトレーニングです。バランスディスクを活用して不安定な環境を作ることで体幹の安定性を高めることができます。
また、立って姿勢で行うことで太ももやお尻など下半身の筋力アップにも効果が期待できます。体幹の軸を鍛えたいゴルファーや野球選手などにオススメのトレーニングです。
【使い方のポイント】
① 上半身のひねりを意識してスイングしましょう。
③ スイングスピードをアップして難易度を調整しましょう。
④ 反対方向へのスイングも実施することで左右のバランスを鍛えましょう。
バランスディスクの「ピッチング」トレーニング

投球時の体幹・下半身の安定性を高めるバランスディスクトレーニングです。バランスディスクを使用して不安定な環境でピッチングを行うことで下半身・体幹の安定性を高めることができます。野球の投手のトレーニングとしてオススメです。
【使い方のポイント】
① 足は肩幅より大きく開きましょう。
② 体の軸を意識してピッチングしましょう。
③ タオルを素早く動かしましょう
【終わりに】
下半身・体幹に効果的なトレーニング方法を30種類ご紹介させて頂きました。今回の内容を参考に、バランスディスクを使用して体幹筋の強化やバランストレーニングに取り組んでいただければ幸いです。
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