デイサービススタッフ・機能訓練指導員が理解しておくべき「大腿骨頸部骨折」の概要とリハビリの基本

大腿骨頚部骨折は高齢者に多い骨折の1つです。デイサービスに通われる方の中にも非常に多い疾患の1つですが、この大腿骨頚部骨折は手術の方法によって全く対応も異なります。今回この記事では、大腿骨頸部骨折の概要とデイサービスで行えるリハビリの基本についてご説明します。

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大腿骨頚部骨折はデイサービスに通われる利用者さんに多い疾患の1つです。

適切な運動方法を提供するには、まず大腿骨頚部骨折がどういった疾患なのか基本的なことを理解する必要があります。その上で、リハビリの基本的な部分を理解し提供することが求められます。

今回この記事では、デイサービススタッフの方、機能訓練に従事する機能訓練指導員の方を対象に大腿骨頚部骨折の概要とリハビリの基礎についてお伝えして参ります。

 

そもそも大腿骨頚部骨折とは?

大腿骨頚部骨折

大腿骨頚部骨折は、簡単に言ってしまうと「足の付け根の骨折」です。

日本の人口の高齢化に伴って、どんどん増加傾向にある骨折の1つです。また、今後も増加していくと言われており、主な原因としては転倒によるもので、高齢化に伴い骨が脆弱し折れやすくなります。

この辺りは、サルコペニアやフレイルとも関連があり、予防していくということが最も大切なことになります。
 

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特に女性においては、閉経をきっかけとして骨が弱くなります。その背景から、男性よりも女性に多い骨折としても知られています。

また、大腿骨頚部骨折は「外側骨折」と「内側骨折」に分類されます。この記事では内側骨折にフォーカスをあてて説明をしていきますが、内側骨折は人工骨頭置換術という手術が必要となります。

 

大腿骨頚部骨折:人工骨頭置換術

人工骨頭置換術は、人工の骨に置き換える手術で「BHA」と呼ばれます。

この手術で問題となるのが「脱臼リスク」というものです。術後1ヶ月くらいが一番脱臼しやすいので、デイサービスに通われている方はそこまで脱臼リスクのことを考えなくても大丈夫なのですが、それでも、転倒をきっかけに脱臼してしまうこともあるため理解しておくことが望ましいと言えます。

特に脱臼をしやすい例としては、「股関節の屈曲・内転・内旋」という股関節の複合的な動きが入るときです。言葉だけを見ると大変難しく感じてしまうかもしれませんが、股関節が深く曲がって内側に入ると危険だという認識をしていただけたらと思います。

より詳しく知りたい方は、「人工関節の広場」というサイトがありますので、そちらをご覧になることをおすすめします。整形外科医が監修したサイトとなっています。

 

デイサービスで行える大腿骨頚部骨折に対するリハビリ

大腿骨頚部骨折

大腿骨頚部骨折のリハビリでは、特に中殿筋大殿筋というお尻の筋肉を鍛えることが重要となります。

高齢者に対して中殿筋をトレーニングする方法でメジャーなのは、横向きになって足を上に持ち上げる方法、もしくは仰向けで寝た状態でセラバンドを使って足を横に広げる運動です。また、大殿筋をトレーニングするのはお尻上げ(画像上ではボールを挟んで行なっていますが、これはボールがあってもなくてもいいです)が負担を少なく行えます。以下、ご参照ください。
セラバンド 中殿筋 セラバンド 中殿筋
大殿筋 ブリッジ運動

※画像:Self Box

大腿骨頚部骨折をした方は、股関節周りやお尻周りの筋肉が硬くなりやすく、痛みを訴えやすい傾向にあります。そういった場合は、マッサージをすることやホットパックといった温熱療法も効果的です。

その他の方法としては、エアロバイクを行うことや良い姿勢を意識した歩行練習なども並行して行うことでより相乗効果が見込めます。

簡単な流れとしては、以下の通りです。

 

・マッサージやストレッチ、温熱療法などで体の柔軟性を保つ

・必要に応じた筋力トレーニングを行う

・立位姿勢やバランス、歩行練習などを行う

 

まとめ

今回は、デイサービススタッフや機能訓練指導員の方が理解しておくと望ましい「大腿骨頚部骨折」の概要とリハビリの基礎知識をお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。

少しでも参考にしていただき、デイサービス運営にうまく活かせていただけたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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著者プロフィール

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リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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