若年性認知症利用者受入加算について、算定要件から注意事項まで解説!

介護保険法

若年性認知症加算

更新日:2022/02/18

若年性認知症利用者受入加算とは、通所介護などの介護事業所で年性認知症のご利用者様を受け入れ、担当スタッフを中心にサービスを行なった場合に算定することができる加算です。介護報酬が減算されていく最中、通所介護を運営する上で加算・減算に関する知識は必須です。そこで今回は、若年性認知症利用者受入加算(若年性認知症加算)を算定する上で重要な算定要件や注意事項についてまとめてご紹介します。

若年性認知症利用者受入加算とは

加算について

介護報酬が減額されていく最中、安定的な通所介護の経営を実現していくためには加算を算定していくことが重要です。そこでご紹介するのが「若年性認知症利用者受入加算(若年性認知症加算)」です。

厚生労働省(2009)の調査によると、64歳以下の若年性認知症は「約4万人」です。そのため、通所介護や通所リハビリにおいても若い認知症の方にサービスを提供することもあるのではないでしょうか?

若年性認知症利用者受入加算とは、通所介護(デイサービス)や通所リハビリ(デイケア)などの介護事業所おいて、若年性の認知症のご利用者様を受け入れ、個別に担当スタッフを定めた上で、担当スタッフを中心にご利用者様の特性やニーズに応じたサービスを行なった場合に算定することができる加算です。
※但し、老人性認知症疾患病棟などは算定できません。



この加算では、若年性認知症のご利用者様やそのご家族の希望を組み込んだサービスが提供されているか、また一人ひとりの症状に対して担当スタッフを設け、状態に応じたサービスや環境が整えられているかも重要になります。 



若年性認知症利用者受入加算の単位数

◎1日につき「60単位」


通所介護、通所リハビリ、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護、介護予防認知症対応型通所介護など

◎1日につき「120単位」


短期入所生活介護、短期入所療養介護(一部)、認知症対応型共同生活介護費、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護など


◎1ヶ月あたり「240単位」

介護予防通所介護・日常生活支援総合事業通所型サービス、介護予防通所リハビリなど

参照:厚生労働省「介護報酬の算定構造」(平成29年6月8日アクセス)

若年性認知症利用者受入加算の算定要件について

若年性認知症利用者受入加算の算定要件の紹介

若年性認知症利用者受入加算(若年性認知症加算)の算定要件については、以下の3点に留意しておきましょう。

 

⑴ 若年性認知症利用者受入加算を算定するためには、事前に各都道府県知事に届ける必要となる。
⑵ 若年性認知症利用者(※1)(※2)に対して、個別に担当者(※3)を定め、その者を中心に、当該利用者の特性やニーズに応じたサービス提供の者を中心に、当該利用者の特性やニーズに応じたサービス提供を行うこと。
⑶ 若年性認知症利用者に対して指定の通所リハリビテーションまたは指定の通所介護を行なった場合に算定できる。

(※1)若年性とは、40歳以上65歳未満の方。

(※2)若年性認知症利用者とは、脳血管疾患、アルツハイマー病、その他の要因に基づく脳の器質的な変化により日常生活に支障が生じる程度にまで記憶機能及びその他の認知機能が低下した状態の方。

(※3)担当者とは、若年性認知症利用者を担当するスタッフのことで、施設や事業所の介護職員の中から定める。その際、人数や資格等の要件は問わない。

若年性認知症利用者受入加算の算定における注意事項

若年性認知症利用者受入加算(若年性認知症加算)は、類似する「認知症加算」を算定している場合は、算定することができません。



一方、ご利用者様がサービスを受けるときは、担当者が出勤していない場合でも、若年性認知症利用者受入加算の算定は可能です。その際、担当者には資格や人数などは問わないこととしています。



一度、加算制度の対象となった場合、65歳の誕生日の前々日までは対象ですが、65歳以上になると算定できません。また、月単位の報酬が設定されている介護予防通所介護と介護予防通所リハビリテーションは、65歳の誕生日の前々日が含まれる月は算定が可能です。

認知症加算については、こちらの記事で算定要件から注意事項までご紹介しています。詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

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認知症加算と中重度者ケア体制加算の違いについてまとめてご紹介します。

まとめ

若年性認知症利用者受入加算(若年性認知症加算)の算定要件や注意事項はご理解いただけましたか?

平成30年度の介護報酬改定では、通所介護の基本報酬はさらに減額される予定です。このような中で、安定した介護経営を実現するためには、ご利用者様の自立支援に繋がる機能訓練を実施し、加算を算定していくことが重要になります。

通所介護の加算の種類には、今回ご紹介した「若年性認知症利用者受入加算」以外にも「口腔機能向上加算」「個別機能訓練加算」などの算定もあります。

今回の記事を参考に、ご利用者様の自立支援を行う加算の算定をしていきませんか?

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通所介護における加算・減算の一覧|デイサービスの売上アップを考える

ICTの利活用でサービスの質と業務効率を同時に高める

2024年の医療介護同時改定では、団塊世代の高齢化を見据え、自立支援を中心とした科学的介護の実現、そしてアウトカムベースの報酬改定に向けて変化しようとしています。

このような時流だからこそ、より一層利用者さまの自立支援に向けた取り組みが重要になります。しかし、個別機能訓練加算をはじめとした自立支援系の加算やLIFE関連加算の算定は、売上アップも見込めるとはいえ、リハビリ専門職の不在や現場負担の問題で取り組みが難しいと考える事業所も多いのではないでしょうか?

その解決策の1つが「介護現場におけるICTの利用」です。業務効率化の意味合いが強い昨今ですが、厚生労働省の定義では「業務効率化」「サービスの質向上」「利用者の満足度向上」の達成が目的であるとされています。

業務効率化だけでなく、利用者一人ひとりの生活機能の課題を解決する『デイサービス向け「介護リハビリ支援ソフト」』を検討してみませんか?

この記事の著者

作業療法士  大屋 祐貴

作業療法士として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーション技術を高めるために研修会の立ち上げ等を行う。

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