口腔・栄養スクリーニング加算とは?算定要件や単位数を解説

介護保険法

栄養加算

更新日:2024/04/22

【令和6年報酬改定対応】口腔・栄養スクリーニング加算とは、従来の栄養スクリーニング加算に加え、口腔状態の確認を行うことを評価するために新設された加算です。この加算により、口腔機能低下・重症化の予防や、維持・回復等つながることが期待されています。この記事では、口腔・栄養スクリーニング加算の単位数や算定要件について解説しています。

口腔・栄養スクリーニング加算とは

口腔・栄養スクリーニング加算とは、利用者に定期的に口腔の健康状態、または栄養状態のスクリーニングを行ったときに算定される加算です。

平成30年度の介護報酬改定では、「栄養スクリーニング加算」が新設されました。

しかし、令和3年の介護報酬改定にて見直しが行われ、栄養スクリーニング加算が廃止されて、口腔・栄養スクリーニング加算が新設されました。

参考:令和3年度介護報酬改定について(2023年6月27日確認)

算定要件と単位数

デイサービス

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)
単位数20単位/回(6ヵ月に1回)5単位/回(6ヵ月に1回)
対象者事業所のサービスを利用している利用者事業所のサービスを利用している利用者
算定要件介護サービス事業所の職員が、利用を開始して6ヵ月ごとに利用者の口腔の健康状態、および栄養状態について確認する利用者の口腔の健康状態、および栄養状態の情報を担当の介護支援専門員に提供する
※栄養アセスメント加算、栄養改善加算および口腔機能向上加算との併算定は不可能
利用者が栄養改善加算や口腔機能向上加算を算定している場合に、職員が利用を開始して6ヵ月ごとに利用者の口腔の健康状態と栄養状態のいずれかの確認をする利用者の口腔の健康状態、および栄養状態の情報を担当の介護支援専門員に提供する
※栄養アセスメント加算、栄養改善加算または口腔機能向上加算を算定しており、加算(Ⅰ)を算定できない場合に限り算定が可能

通所リハビリテーション

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ) 20単位/回

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ) 5単位/回

短期入所生活介護

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ) 20単位/回

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ) 5単位/回

短期入所療養介護

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ) 20単位/回

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ) 5単位/回

認知症対応型共同生活介護

口腔・栄養スクリーニング加算 20単位/回

※算定要件は(Ⅰ)扱い

認知症対応型通所介護

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ) 20単位/回

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ) 5単位/回

【口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)】

  • 6ヵ月ごとに利用者の口腔の健康状態、栄養状態を確認する
  • 利用者の口腔の健康状態、栄養状態の情報を介護支援専門員に提供する

【口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)】

  • 栄養改善加算や口腔機能向上加算の算定時に、6ヵ月ごとに口腔の健康状態や栄養状態を確認をする
  • 利用者の口腔の健康状態、栄養状態の情報を介護支援専門員に提供する

参考:令和3年度介護報酬改定について(2023年6月27日確認)
参考:介護予防・日常生活支援総合事業費 単位数サービスコード表(案)(2023年6月27日確認)

「口腔・栄養スクリーニング加算」と「口腔機能向上加算」は 併用できる?

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)では、口腔機能向上加算との併算定はできません。

その他、「栄養アセスメント加算」と「栄養改善加算」も同様に、同時に算定できません。

口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)では、口腔機能向上加算だけでなく、栄養アセスメント加算と栄養改善加算の併算定も可能です。

参考:令和3年度介護報酬改定について(2023年6月27日確認)

複数事業所では算定できない点に注意

当該利用者について、他の事業所で既に口腔・栄養スクリーニング加算を算定している場合は、算定できません。

つまり、複数の事業所では口腔・栄養スクリーニング加算が算定できないということです。

口腔・栄養スクリーニング加算の算定を行う事業所を決める際は、利用者やそのご家族の希望を踏まえたうえで、サービス担当者会議で決めましょう。

また、口腔・栄養スクリーニング加算の(Ⅰ)と(Ⅱ)は、同時に算定できませんので、その点も注意が必要です。

参考:令和3年度介護報酬改定について(2023年6月27日確認)

利用者の健康管理につながる口腔・栄養スクリーニング加算

口腔状態と栄養状態のスクリーニングは、どちらも利用者の健康管理につながる重要な要素といえます。

定期的に健康状態の確認をすることで、問題が現れた場合でも早期の対処ができるようになるでしょう。

また、複数事業所で算定できない、特定の加算と併算定できないなど注意が必要な部分もいくつかあります。算定する場合は、事業所間の連携やサービス担当者会議での丁寧な話し合いと情報共有が大切です。利用者の健康を維持・改善するためにも、ぜひ口腔・栄養スクリーニング加算の算定を検討してみましょう。

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この記事の著者

Rehab Cloud編集部   

記事内容については、理学療法士や作業療法士といった専門職や、デイサービスでの勤務経験がある管理職や機能訓練指導員など専門的な知識のあるメンバーが最終確認をして公開しております。

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