リハビリの専門家が厳選!肩の痛みストレッチ講座のまとめ

機能訓練

上肢

更新日:2022/02/25

肩の痛みには、外傷、天候、気圧、疲労の問題。筋肉や関節、靭帯、滑液包の問題など様々です。今回は様々な痛みの中でも、ローテーターカフに着目してそれぞれの筋肉に対するストレッチ方法をご紹介していきます。今回の内容は、運動を指導する専門家の方々に参考にして頂きたいと思います。  

肩の痛みの原因とは

肩の痛みの原因疾患は、主にこちら挙げられます。

  1. インピンジメント
  2. 亜脱臼
  3. 肩腱板損傷・断裂
  4. 肩関節周囲炎(五十肩)
  5. 翼状肩甲
  6. 石灰沈着性腱板炎
  7. 腕神経叢損傷
  8. 胸郭出口症候群
  9. 反復性肩関節脱臼
  10. 滑液包炎

    その他にも下記の影響により肩に関連痛や放散痛があるとされています。
  11. 狭心症・心筋梗塞
  12. 筋緊張型頭痛
  13. 胆嚢炎

参照:公益社団法人日本整形外科学会「肩周辺の症状」(平成28年12月16日アクセス)

肩の痛みに関与する回旋筋腱板(ローテータ・カフ)とは!?

様々な肩の痛みに関与する筋肉は、ローテーターカフにあります。
まず、回旋筋腱板といわれる4つの筋肉の起始・停止を復習しておきましょう。

1)棘上筋
肩甲棘の棘上窩内側2/3と肩甲棘上面から上腕骨大結節上面と肩甲上腕関節の関節包に付着
 ※近年の研究で諸説あります

2)棘下筋
肩甲棘の棘下窩内側2/3と棘下筋膜から上腕骨大結節中央部と肩甲上腕関節の関節包に付着 

【関連記事】
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3)小円筋
肩甲骨の外側縁2/3から上腕骨大結節下方と上腕骨

4)肩甲下筋
肩甲骨の肩甲下窩と腹外側縁、腹側を覆う腱膜から上腕骨小結節と肩甲上腕関節関節包の上面

今回は、この回旋筋腱板の「棘上筋」「棘下筋」「小円筋」「肩甲下筋」それぞれのストレッチ方法をご紹介していきます。

「棘上筋」ストレッチ

まず「棘上筋」のストレッチ方法からご紹介していきます。

こちらの運動は、背中で合掌のポーズをとることで「棘上筋」の柔軟性を高める効果があります。

回数:5回

「棘下筋」のストレッチ

2つ目は「棘下筋」のストレッチをご紹介します。

こちらの運動は、横向きで肘を付くことで、3rdポジションで「棘下筋」を伸ばすことができます。

回数:10秒×5回

「小円筋」のストレッチ

3つ目は「小円筋」のストレッチをご紹介します。

こちらの運動は、ベッドから腕を下ろし内側にひねることで、2ndポジションで「小円筋」の柔軟性を高めることができます。

回数:10秒×5回

「肩甲下筋」のストレッチ

最後に4つ目は「肩甲下筋」のストレッチをご紹介します。

こちらの運動は、先ほど同様に、ベッドなら腕を下ろし外側にひねることで1st、2ndポジションで「肩甲下筋」のをストレッチすることができます。

回数:10秒×5回

まとめ

今回は「肩の痛み」の中でも回旋筋腱板という筋肉の問題に着目してストレッチ方法をご紹介させて頂きました。

肩の痛みに対しての運動処方は、整形外科的テストや問診にて評価を行い問題点を追求した上で実施してください。ターゲットマッスルに対してのストレッチに参考にしていただければ幸いです。

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この記事の著者

作業療法士  大屋 祐貴

作業療法士として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーション技術を高めるために研修会の立ち上げ等を行う。

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