デイサービススタッフ・機能訓練指導員が理解しておくべき「脊椎圧迫骨折」の概要とリハビリの基本

デイサービスを利用される方の中で、背骨の骨折である「脊椎圧迫骨折」を起こしたことのある方も非常に多いと思います。圧迫骨折は高齢者の骨折の中でも最も多い骨折であり、転倒することで起きやすい骨折です。今回この記事では、デイサービススタッフ・機能訓練指導員の方々に向けて圧迫骨折の概要とリハビリの基礎について解説をしていきます。

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デイサービスで働いていて、必ず一度は聞いたことがあると思いますが、脊椎圧迫骨折の利用者さんは非常に多いと思います。よく「腰が痛い」と言っている方も多いと思いますし、円背姿勢になっている方も多いです。

腰痛は圧迫骨折だけが原因とはなりませんが、圧迫骨折による円背姿勢から筋肉系に負担がかかり腰痛になるということも往々にあります。

デイサービススタッフ及び機能訓練指導員の方は、脊椎圧迫骨折の概要とリハビリの基礎を理解することで質の高いケアをすることができますので、この記事を参考にしていただけたらと思います。

 

脊椎圧迫骨折とは

脊椎圧迫骨折

まずはじめに脊椎(せきつい)についてご説明をします。

脊椎は簡単にいうと「背骨」です。圧迫骨折は背骨のどこかが潰れてしまう骨折をいいます。背骨には首・胸・腰・仙骨と部位名があり、それぞれ頚椎(けいつい)・胸椎(きょうつい)・腰椎(ようつい)という呼び方になります。

例えば、腰椎の5番目の圧迫骨折の場合は「第5腰椎圧迫骨折」となり、胸椎の10番目の圧迫骨折は「第10胸椎圧迫骨折」という呼び方になります。

つまり、脊椎圧迫骨折とは背骨のどこに起こったとしても脊椎圧迫骨折と言い、骨折部位によってどのような名称になるか変わるということになります。

脊椎圧迫骨折は主に「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」が原因であり、転倒が主な原因となりますが、ただ立ち上がっただけでも骨折することがあります。また、骨折の起因となることがなくてもただの腰痛だと思っていても、実は圧迫骨折だったということも珍しくありません。

 

脊椎圧迫骨折の症状・原因

圧迫骨折はレントゲンですぐにわかりますので、腰痛が長引いている場合や、転倒後の腰痛などがある場合などのときは、まず病院に受診して精査してもらうことが必要です。

デイサービスに通われている最中の転倒が万が一起こってしまった場合は、症状の確認とできるかぎり早急に病院受診をして診断をしてもらうことが必要です。その後の対応がクレームに繋がることもありますし、施設の評判にもつながります。

また、普段は腰痛をあまり訴えない方が特別腰痛を訴えている場合などもあると思います。その際に介護職員ができる対応は、腰痛が起こった経緯やどんな痛みなのか、ご家族は知っているのかなど、情報収集をして機能訓練指導員に相談をすることが望まれます。こういったことができれば、利用者さんからの信頼性が得られたり、施設としての信頼性も得られるようになります。

 

機能訓練指導員が理解しておくべき、脊椎圧迫骨折に対する基本的なリハビリ方法

ここでは、デイサービススタッフ及び機能訓練指導員が理解しておくとよい、脊椎圧迫骨折に対するリハビリの基本的な方法についてお伝えします。

まず、脊椎圧迫骨折の既往がある場合は、円背姿勢になっていることが多いです。円背姿勢になっている場合は、筋肉や皮膚が伸びきってしまうことやそのまま硬くなってしまっていることが多くあります。

そのような場合は、組織の痛みがそもそもあるケースが多いので、この場合はマッサージやストレッチ、温めるなどの温熱療法が効果的です。

但し、注意点としては、マッサージであれば圧迫するような方法は用いないこと、ストレッチなら捻るような方法は用いないこと、温熱療法も様々な方法があるのでリスク管理をしながら行うことが必要です。

圧迫骨折では筋力トレーニングも大切です。その中でも一部重要なトレーニングについてお伝えします。

部位で言うと、中殿筋(お尻の筋肉)・内転筋群(太もも内側の筋肉)・ふくらはぎの筋力強化をしておくと非常に有効です。以下に、写真付きで紹介しますので、参考にしてみてください。

 

【中殿筋トレーニング1:横向き】
横向きになり、下の足は軽く曲げ、上の足は伸ばしたまま上に持ち上げます。
中殿筋トレーニング
出典:リハビリテーションコンサルタント

【中殿筋トレーニング2:仰向け】
仰向けのまま、セラバンドなどのような伸縮性のあるものを膝上に巻き、両足を外側に広げる。
中殿部トレーニング
出典:セルフボックス

【内転筋群トレーニング】
仰向けになrい、ボールなどの伸縮性のあるものを太ももに挟み、ボールを押しつぶすようにする。
内転筋群トレーニング
出典:セルフボックス

【ふくらはぎのトレーニング:カーフレイズ】
立ったまま、かかと上げを行ってください。転倒リスクのある方は何かにつかまりながら行うようにしてください。写真ではボールを股に挟んでいますが、ボールがあってもなくても特別問題ありません。

カーフレイズ
出典:セルフボックス
 

 

まとめ

デイサービススタッフ・機能訓練指導員が理解しておくべき「脊椎圧迫骨折」の概要と基本的なリハビリ方法についてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか。

圧迫骨折はデイサービス利用者に最も多い骨折の1つです。どういった骨折なのかを理解しておくことで介助方法などにも活かせると思います。また、機能訓練指導員の方は、ここでご紹介した筋力トレーニングも合わせて活用していただけると嬉しく思います。

デイサービス運営において、こちらの記事が少しでも参考になれば幸いです。それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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著者プロフィール

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リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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