個別機能訓練加算Ⅱの算定要件から目標設定・訓練内容までご紹介!

通所介護で個別機能訓練加算Ⅱを算定しようとお考えの方はいませんか?個別機能訓練加算Ⅱは専従(非常勤でも可)の機能訓練指導員を配置し、日常生活活動(ADL)や家事動作(IADL)、趣味・余暇活動、社会参加といった目標設定をした機能訓練計画書を作成、機能訓練を行った場合に算定される加算です。今回は、個別機能訓練加算Ⅱの算定要件と機能訓練に必要な評価、問題点の抽出、目標設定、グルーピング、プログラム立案まで詳しく解説します。

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個別機能訓練加算Ⅱの算定要件

個別機能訓練加算Ⅱは、利用者様が望む豊かな生活が送れるように、日常生活活動(ADL)や家事動作(IADL)、趣味・余暇活動、社会参加といった目標を立案し、その目標達成に必要な機能訓練を提供する「高齢者の自立支援」のための加算です。

個別機能訓練加算Ⅱでは、当該基準に従い1日につき「56単位」を所定単位数に加算することができます。個別機能訓練加算Ⅱを算定するためには、まず算定要件を満たしているか確認する必要があります。算定要件は以下の通りです。


個別機能訓練加算Ⅱの算定要件
加算を算定するためには、次の基準にすべてに適合することが条件です。
⑴「専従」の機能訓練指導員(理学療法士等)を「1名」以上配置していること
※但し、非常勤の機能訓練指導員の配置でも算定可。なお看護職員が当該加算に係る機能訓練指導員の職務に従事する場合は、当該職務の時間帯は看護職員としての人員基準の算定に含めないこと。

⑵利用者の生活機能の維持・向上し、「利用者ごと」の心身の状況を重視した個別機能訓練計画を作成していること

⑶個別機能訓練計画に基づき、理学療法士等が利用者の心身の状況に応じた機能訓練を実施していること

⑷3ヶ月に1回以上、利用者やその家族の居宅訪問した上で、その内容を説明し、見直しを行っていること。
 

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個別機能訓練加算Ⅱの目標設定と機能訓練メニュー

機能訓練メニュー

個別機能訓練加算Ⅱを算定するためには、算定要件にある機能訓練計画書を作成しなければなりません。ここでは、計画書に記載する個別機能訓練加算Ⅱの目標や機能訓練メニューにはどのようなものがあるのかご紹介します。


基本的に個別機能訓練加算Ⅱでは、生活課題の目標を立案し、その目標を達成するために必要なプログラムを立案する必要があります。その具体的な目標には「基本動作」「日常生活動作」「家事動作」「趣味・余暇活動」「社会参加」の5つの分野があると覚えておくとわかりやすいですよ。


基本動作に対する目標と機能訓練メニュー
①目標:寝返り動作の獲得
 訓練:寝返り動作訓練
②目標:立ち上がり動作の獲得
 訓練:椅子からの立ち上がり訓練
③目標:床からの立ち上がり動作の獲得
 訓練:床上動作訓練
など

日常生活動作に対するプログラム
①目標:一人で食事が食べれるようになる
 訓練:箸の使用訓練、姿勢保持訓練
②目標:トイレが一人でできるようになる
 訓練:ズボンの着脱訓練、立位保持訓練
③目標:手すりを使用して入浴が出来るようになる
 訓練:浴槽またぎ動作訓練、立ち上がり訓練、座り込み訓練
など

家事動作に対するプログラム
①目標:掃除機を使用した掃除ができるようになる
 訓練:立位バランス訓練、掃除機の操作訓練
②目標:洗濯物が干せるようになる
 訓練:立位バランス訓練、洗濯物干し訓練
など

趣味・余暇活動に対するプログラム
①目標:パソコンを使用して孫と会話ができるようになる
 訓練:パソコンの操作訓練、キーボードの操作訓練
②目標:自宅で園芸活動ができるようになる
 訓練:不整地歩行訓練、耐久性訓練、スコップの操作訓練
③目標:カラオケで1曲歌えるようになる
 訓練:座位耐久性訓練、体幹トレーニング
など

社会参加に対するプログラム
①目標:地域のゲートボール大会に参加できるようになる
 訓練:立位バランス訓練、歩行耐久性訓練
②目標:友人と食事会に参加できるようになる
 訓練:公共交通機関の利用訓練、屋外歩行訓練
など

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趣味余暇活動も個別機能訓練加算Ⅱの対象となり、その事例について詳しく解説しています。ご興味のある方はこちらをご参照ください。

個別機能訓練加算Ⅱの評価(生活状況)

アセスメントシート

ここからは、実際に個別機能訓練加算Ⅱの実施までに必要な5つの手順をご紹介します。個別機能訓練加算Ⅱの機能訓練を行うまでには、①評価→②問題点の抽出→③目標設定→④グルーピング→⑤プログラム立案の5つの手順に沿って訓練を選択していかなければなりません。

これができてないと、生活目標に合わせた具体的な機能訓練は実施できないといっても過言ではありません。


まず、ここでは「評価」として利用者様の生活状況を把握することについて解説します。

利用者様の生活状況の把握には、上記のアセスメントシートを参考に「ADL」「IADL」「興味関心(してみたいこと)」「課題」「転倒歴(過去1年間)」「本人・家族の希望」を確認すると良いでしょう。

さらに厚生労働省から推奨されている「居宅訪問チェックシート」も活用しやすいアセスメントシートですので一度ご覧いただきたいと思います。
 

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個別機能訓練加算に役立つ!居宅訪問のチェックポイントとは

厚生労働省から推奨されている「「居宅訪問チェックシート」と「興味関心チェックシート」については下記の記事をご覧ください。

個別機能訓練加算Ⅱの評価(身体機能)

アセスメント

評価」は、身体機能のアセスメントです。

個別機能訓練加算では3ヶ月に1回以上のアセスメント・評価が義務づけられていますが、身体機能の評価として何を指標とするかは義務づけられていません。


そこでご紹介するのが上図の身体機能アセスメントです。

こちらの評価は、日本理学療法士協会ガイドラインでも高齢者の身体機能の評価として信頼性、妥当性がある(推奨グレード分類A)とされています。

理学療法士や作業療法士が中心に評価する内容となりますが、看護師や柔道整復師などの機能訓練指導員でも評価することができます。
 

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バランス評価の種類とその方法とは|転倒予防に必要な基礎知識

高齢者の転倒リスクを評価する「Time UP&Goテスト」「片脚立位テスト」「ファンクショナルリーチテスト」の仕方については以下の記事をご覧ください。

個別機能訓練加算Ⅱの問題点の抽出

ICF

生活状況と身体機能の評価ができたら、次に「問題点の抽出」を行います。

様々な情報から問題点を洗い出す作業です。

この問題点の抽出では、「ICF」の表を活用すると「心身機能・構造」「活動」「参加」「環境因子」「個人因子」ごとに問題点を列挙することができるので、活動(ADL・IADL)ができない原因は、身体機能の何に原因があるのか?環境は影響していないか?など総合的に問題点を把握することができるようになります。

次に行う個別機能訓練加算Ⅱの目標設定には、この問題点の抽出が重要な作業になりますので頭の整理として必ず行うことをオススメします。
 

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個別機能訓練加算Ⅱの目標設定

個別機能訓練計画書の目標設定

問題点の抽出ができたら、次に「目標設定」を行います。

個別機能訓練加算Ⅱの目標設定は「長期目標」と「短期目標」があります。この目標設定は、下記の手順に従って行いましょう。

長期目標「ケアプランの目標」

個別機能訓練加算Ⅱの長期目標はケアプラン(サービス利用計画書)の目標に則り立案するようにしましょう。

長期目標「利用者・家族の希望」

基本的に利用者とその家族の希望は、ケアプラン(サービス利用計画書)の目標とされていますが、「アセスメントシート」や「興味関心チェックシート」から情報収集した内容と相違がある場合は、ケアマネに事前に報告し、変更の依頼をすると良いでしょう。

短期目標「問題点の抽出の結果」

短期目標は、長期目標を達成するために段階的に必要となる目標を記載します。その際に、アセスメントシートや身体機能評価から抽出した問題点を参考に難しすぎない目標を設定することをオススメします。

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デイサービス運営では、個別機能訓練加算の算定は売上の貢献にも非常に重要な要素だと言えます。「個別機能訓練加算・個別機能訓練計画書」に関する記事を一挙にまとめた記事をご用意していますので、必要に応じて活用していただけたら嬉しいです。

→→ 【完全保存版】デイサービス経営者必見!個別機能訓練加算・計画書まとめ|随時更新

 

 

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著者プロフィール

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リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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