訪問看護における指定基準|人員、設備、運営について

厚生労働省(2016)の指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する訪問看護における指定基準を抜粋してご紹介します。

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第一節 基本方針

【基本方針】
第五十九条
指定居宅サービスに該当する訪問看護(以下「指定訪問看護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、その療養生活を支援し、心身の機能の維持回復及び生活機能の維持又は向上を目指すものでなければならない。

第二節 人員に関する基準

【看護師等の員数】
第六十条
1.指定訪問看護の事業を行う者(以下「指定訪問看護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定訪問看護事業所」という。)ごとに置くべき看護師その他の指定訪問看護の提供に当たる従業者(以下「看護師等」という。)の員数は、次に掲げる指定訪問看護事業所の種類の区分に応じて、次に定めるとおりとする。

一  病院又は診療所以外の指定訪問看護事業所(以下「指定訪問看護ステーション」という。)

イ 保健師、看護師又は准看護師(以下この条において「看護職員」という。) 常勤換算方法で、二・五以上となる員数

ロ 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士 指定訪問看護ステーションの実情に応じた適当数

二  病院又は診療所である指定訪問看護事業所(以下「指定訪問看護を担当する医療機関」という。) 指定訪問看護の提供に当たる看護職員を適当数置くべきものとする。

2.前項第一号イの看護職員のうち一名は、常勤でなければならない。

3.指定訪問看護事業者が指定介護予防訪問看護事業者(指定介護予防サービス等基準第六十三条第一項 に規定する指定介護予防訪問看護事業者をいう。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、指定訪問看護の事業と指定介護予防訪問看護(指定介護予防サービス等基準第六十二条 に規定する指定介護予防訪問看護をいう。以下同じ。)の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定介護予防サービス等基準第六十三条第一項 及び第二項 に規定する人員に関する基準を満たすことをもって、前二項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。

4.指定訪問看護事業者が指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者(指定地域密着型サービス基準第三条の四第一項 に規定する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者をいう。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、指定訪問看護の事業と指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護(指定地域密着型サービス基準第三条の二 に規定する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護をいう。)の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合に、指定地域密着型サービス基準第三条の四第一項第四号イに規定する人員に関する基準を満たすとき(次項の規定により第一項第一号イ及び第二号に規定する基準を満たしているものとみなされているときを除く。)は、当該指定訪問看護事業者は、第一項第一号イ及び第二号に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。

5.指定訪問看護事業者が指定複合型サービス事業者(指定地域密着型サービス基準第百七十一条第十項 に規定する指定複合型サービス事業者をいう。)の指定を併せて受け、かつ、指定訪問看護の事業と指定看護小規模多機能型居宅介護(指定地域密着型サービス基準第百七十条 に規定する指定看護小規模多機能型居宅介護をいう。)の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合に、指定地域密着型サービス基準第百七十一条第四項 に規定する人員に関する基準を満たすとき(前項の規定により第一項第一号イ及び第二号に規定する基準を満たしているものとみなされているときを除く。)は、当該指定訪問看護事業者は、第一項第一号イ及び第二号に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。


【管理者】
第六十一条
1.指定訪問看護事業者は、指定訪問看護ステーションごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定訪問看護ステーションの管理上支障がない場合は、当該指定訪問看護ステーションの他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。

2.指定訪問看護ステーションの管理者は、保健師又は看護師でなければならない。ただし、やむを得ない理由がある場合は、この限りでない。

3.指定訪問看護ステーションの管理者は、適切な指定訪問看護を行うために必要な知識及び技能を有する者でなければならない。

第三節 設備に関する基準

【設備及び備品等】
第六十二条
1.指定訪問看護ステーションには、事業の運営を行うために必要な広さを有する専用の事務室を設けるほか、指定訪問看護の提供に必要な設備及び備品等を備えなければならない。ただし、当該指定訪問看護ステーションの同一敷地内に他の事業所、施設等がある場合は、事業の運営を行うために必要な広さを有する専用の区画を設けることで足りるものとする。

2.指定訪問看護を担当する医療機関は、事業の運営を行うために必要な広さを有する専ら指定訪問看護の事業の用に供する区画を確保するとともに、指定訪問看護の提供に必要な設備及び備品等を備えなければならない。

3.指定訪問看護事業者が指定介護予防訪問看護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定訪問看護の事業と指定介護予防訪問看護の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定介護予防サービス等基準第六十五条第一項 又は第二項 に規定する設備に関する基準を満たすことをもって、第一項又は前項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。

第四節 運営に関する基準

【サービス提供困難時の対応】
第六十三条
指定訪問看護事業者は、利用申込者の病状、当該指定訪問看護事業所の通常の事業の実施地域等を勘案し、自ら適切な指定訪問看護を提供することが困難であると認めた場合は、主治の医師及び居宅介護支援事業者への連絡を行い、適当な他の指定訪問看護事業者等を紹介する等の必要な措置を速やかに講じなければならない。


【居宅介護支援事業者等との連携】
第六十四条
1.指定訪問看護事業者は、指定訪問看護を提供するに当たっては、居宅介護支援事業者その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。

2.指定訪問看護事業者は、指定訪問看護の提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な指導を行うとともに、主治の医師及び居宅介護支援事業者に対する情報の提供並びに保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。

第六十五条  削除


【利用料等の受領】
第六十六条
1.指定訪問看護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定訪問看護を提供した際には、その利用者から利用料の一部として、当該指定訪問看護に係る居宅介護サービス費用基準額から当該指定訪問看護事業者に支払われる居宅介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。

2.指定訪問看護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定訪問看護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額及び指定訪問看護に係る居宅介護サービス費用基準額と、健康保険法 (大正十一年法律第七十号)第六十三条第一項 に規定する療養の給付若しくは同法第八十八条第一項 に規定する指定訪問看護又は高齢者の医療の確保に関する法律 (昭和五十七年法律第八十号)第六十四条第一項 に規定する療養の給付若しくは同法第七十八条第一項 に規定する指定訪問看護に要する費用の額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。

3.指定訪問看護事業者は、前二項の支払を受ける額のほか、利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域の居宅において指定訪問看護を行う場合は、それに要した交通費の額の支払を利用者から受けることができる。

4.指定訪問看護事業者は、前項の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、利用者の同意を得なければならない。


【指定訪問看護の基本取扱方針】
第六十七条
1.指定訪問看護は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、療養上の目標を設定し、計画的に行われなければならない。

2.指定訪問看護事業者は、自らその提供する指定訪問看護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。


【指定訪問看護の具体的取扱方針】
第六十八条 
1.看護師等の行う指定訪問看護の方針は、次に掲げるところによるものとする。

一  指定訪問看護の提供に当たっては、主治の医師との密接な連携及び第七十条第一項に規定する訪問看護計画書に基づき、利用者の心身の機能の維持回復を図るよう妥当適切に行う。

二  指定訪問看護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、療養上必要な事項について、理解しやすいように指導又は説明を行う。

三  指定訪問看護の提供に当たっては、医学の進歩に対応し、適切な看護技術をもって、これを行う。

四  指定訪問看護の提供に当たっては、常に利用者の病状、心身の状況及びその置かれている環境の的確な把握に努め、利用者又はその家族に対し、適切な指導を行う。

五  特殊な看護等については、これを行ってはならない。


【主治の医師との関係】
第六十九条
1.指定訪問看護事業所の管理者は、主治の医師の指示に基づき適切な指定訪問看護が行われるよう必要な管理をしなければならない。

2.指定訪問看護事業者は、指定訪問看護の提供の開始に際し、主治の医師による指示を文書で受けなければならない。

3.指定訪問看護事業者は、主治の医師に次条第一項に規定する訪問看護計画書及び訪問看護報告書を提出し、指定訪問看護の提供に当たって主治の医師との密接な連携を図らなければならない。

4.当該指定訪問看護事業所が指定訪問看護を担当する医療機関である場合にあっては、前二項の規定にかかわらず、第二項の主治の医師の文書による指示並びに前項の訪問看護計画書及び訪問看護報告書の提出は、診療録その他の診療に関する記録(以下「診療記録」という。)への記載をもって代えることができる。


【訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成】
第七十条
1.看護師等(准看護師を除く。以下この条において同じ。)は、利用者の希望、主治の医師の指示及び心身の状況等を踏まえて、療養上の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した訪問看護計画書を作成しなければならない。

2.看護師等は、既に居宅サービス計画等が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って訪問看護計画書を作成しなければならない。

3.看護師等は、訪問看護計画書の作成に当たっては、その主要な事項について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない。

4.看護師等は、訪問看護計画書を作成した際には、当該訪問看護計画書を利用者に交付しなければならない。

5.看護師等は、訪問日、提供した看護内容等を記載した訪問看護報告書を作成しなければならない。

6.指定訪問看護事業所の管理者は、訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成に関し、必要な指導及び管理を行わなければならない。

7.前条第四項の規定は、訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成について準用する。


【同居家族に対する訪問看護の禁止】
第七十一条
指定訪問看護事業者は、看護師等にその同居の家族である利用者に対する指定訪問看護の提供をさせてはならない。


【緊急時等の対応】
第七十二条
看護師等は、現に指定訪問看護の提供を行っているときに利用者に病状の急変等が生じた場合には、必要に応じて臨時応急の手当を行うとともに、速やかに主治の医師への連絡を行い指示を求める等の必要な措置を講じなければならない。


【運営規程】
第七十三条
指定訪問看護事業者は、指定訪問看護事業所ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程(以下この章において「運営規程」という。)を定めておかなければならない。

一  事業の目的及び運営の方針
二  従業者の職種、員数及び職務の内容
三  営業日及び営業時間
四  指定訪問看護の内容及び利用料その他の費用の額
五  通常の事業の実施地域
六  緊急時等における対応方法
七  その他運営に関する重要事項


【記録の整備】
第七十三条の二
1.指定訪問看護事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。

2.指定訪問看護事業者は、利用者に対する指定訪問看護の提供に関する次の各号に掲げる記録を整備し、その完結の日から二年間保存しなければならない。
一  第六十九条第二項に規定する主治の医師による指示の文書
二  訪問看護計画書
三  訪問看護報告書
四  次条において準用する第十九条第二項に規定する提供した具体的なサービスの内容等の記録
五  次条において準用する第二十六条に規定する市町村への通知に係る記録
六  次条において準用する第三十六条第二項に規定する苦情の内容等の記録
七  次条において準用する第三十七条第二項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録


【準用】
第七十四条
第八条、第九条、第十一条から第十三条まで、第十五条から第十九条まで、第二十一条、第二十六条、第三十条から第三十八条まで及び第五十二条の規定は、指定訪問看護の事業について準用する。この場合において、これらの規定中「訪問介護員等」とあるのは「看護師等」と、第八条中「第二十九条」とあるのは「第七十三条」と、第十三条中「心身の状況」とあるのは「心身の状況、病歴」と読み替えるものとする。

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著者プロフィール

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作業療法士として大手救急病院に入職。救急医療や訪問リハビリ、回復期リハビリテーション病院の管理職として従事。現在は、通所介護事業所(デイサービス)を中心に介護の経営および現場指導に取り組んでいる。作業療法士、呼吸療法認定士、住環境福祉コーディネーター1級、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種、生活習慣病アドバイザーの専門的な資格を生かし、高い技術を介護現場に普及している。機能特化型デイサービスでは、2ヶ月で「稼働率72%から95%に」アップさせた実績の持ち主。

〜筆者の想い〜
平成27年度の介護報酬マイナス改定から介護保険制度は大きく変化しようとしています。特に、平成30年度の介護報酬改定後は、行政の実地指導・監査が厳しくなることが予想されます。そこで、介護経営の基本となる「介護保険法」と「介護サービスの種類」「介護報酬改定の動向」について解説します。

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