訪問介護の身体介護と生活援助の違いとは

介護の仕事の中でも、訪問介護の仕事をするホームヘルパーは「身体介護」と「生活援助」と呼ばれる2種類のサービスを提供します。介護報酬上、訪問介護計画で身体介護と生活援助にかかる時間をそれぞれ算出して、見合った介護報酬のサービスコードで請求をする仕組みです。どちらのサービスを行っているのかわからないことも多いのではないでしょうか?そこで今回は、訪問介護の中でも身体介護と生活援助のサービスの違いについて詳しく解説していきます。

簡単・安心の個別機能訓練加算ソフト「リハプラン」

身体介護と生活援助の共通点とは

 身体介護と生活援助の共通点とは

訪問介護を行うホームヘルパーの仕事は、身体介護生活援助の2種類があります。まずはこの2つの共通点についてご紹介します。

身体介護と生活援助の主な対象者は、介護保険を利用している要介護者・要支援者の方々です。これらは、訪問介護を活用される利用者様が住み慣れたご自宅で継続的に安心して生活ができるようにサポートします。

身体の不自由なご高齢者の方々が、住み慣れたご自宅で自分らしい生活を送る(ノーマライゼーションと呼びます)という考えに訪問介護(ホームヘルプ)サービスがあると言えます。

身体介護と生活援助の違いとは

身体介護と生活援助の違いとは

介護の仕事の中でも、訪問介護の仕事をするホームヘルパーは「身体介護」と「生活援助」と呼ばれる2種類のサービスを意識して提供します。

介護報酬上、訪問介護計画で身体介護と生活援助にかかる時間をそれぞれ算出して、「身体介護01」などの見合った介護報酬のサービスコードで請求をする仕組みです。

身体介護と生活援助の大きな違いについて解説していきます。

身体介護とは

ホームヘルパーがご利用者の自宅に訪問し、身体的介助を中心に、日常生活に必要な動作(ADL)をサポートするサービスのことを指します。主にセルフケアといわれる食事、着替え、排泄などの身の回りの生活や基本動作といわれる寝返りや起き上がり、立ち上がり、歩行などの介助を行います。

生活援助とは

生活援助とは、身体的な介助以外の家事や炊事などの日常生活(IADL)を援助するサービスのことを指します。主に、本人や家族が困難な掃除や洗濯、調理、買い物などの一連の行為を援助します。

【関連記事】

ADL(日常生活動作)とは|医療・介護現場で役に立つADL評価の知識

ADLについて類似するIADLとの違いやADLを評価する「FIM」「BI」の2種類の評価方法について簡単にまとめました。

身体介護の具体的な仕事内容

身体介護の具体的な仕事内容

身体介護の仕事内容は、大きく分類すると以下の10つがあります。自立生活の支援のための付き添いや見守りもサービスに含まれます。

身体介護の介助内容とは

食事介助
 嚥下障害の方への流動食の調理、食事環境のセッティング、食事の介助
排泄介助
 トイレへの移乗、オムツ交換、陰部の清潔などの介助
入浴介助(清拭介助)
 シャワー浴、浴槽浴、清拭、手浴及び足浴、洗髪などの介助
更衣介助
 下着、衣類の着脱介助
整容介助
 歯磨き、うがい、髭剃り、化粧、手足の爪きり、耳そうじなどの介助
移乗介助
 ベッド、車椅子、トイレ、車などの移乗の介助
移動介助
 杖歩行、歩行器歩行、車椅子などの移動の介助
体位変換介助
 安楽姿勢や褥瘡予防のための寝返りなどの介助
服薬介助
 服薬の準備や確認
通院・外出介助
 通院、日用品の買い物、選挙の投票などでの外出の介助 
 

【関連記事】

身体介護とは|在宅生活を支えるホームヘルパーの役割について

それぞれの身体介護の仕方や仕事内容については下記の記事で詳しくご紹介しています。興味がある方はこちらの記事をご覧ください。

生活援助の具体的な仕事内容

生活援助の具体的な仕事内容

生活援助の仕事内容は、大きく分類すると以下の8つがあります。生活援助は、身の回りの生活を支援するもので、同居のご家族へのサービスは行いません

生活援助の介助内容とは

掃除
 リビング、寝室、浴室、トイレなどの日常生活で必要となる部屋の掃除
 非日常的な家具の移動や年末の大掃除は対象外です
洗濯
 洗濯、洗濯物干し、洗濯物の取り入れ、タンスへの収納、アイロンがけ
ベッドメイク
 本人が使用している布団のシーツ、布団カバーの準備や交換
衣服の整理・被服の補修
 下着や衣類の出し入れ、整頓、ボタンなどの補正
調理、配下膳
 調理、食事の準備、下膳・配膳
買い物
 日用品や食材などの買い物
薬の受け取り
 本人が処方をされた薬の受け取り
ゴミ出し
 所定のゴミ収集場所へのゴミ出し
 

【関連記事】

生活援助とは|在宅生活を支えるホームヘルパーの役割について

それぞれの生活援助の仕方や仕事内容については下記の記事で詳しくご紹介しています。興味がある方はこちらの記事をご覧ください。

身体介護と生活援助のご利用料金の違いとは

身体介護と生活援助のご利用料金の違いとは

基本的に、訪問介護サービスのご利用料金は「サービス提供費用+その他の費用」で請求されます。サービス提供費用に関しては、サービス内容と利用時間毎に定められています。身体介護と生活援助では、それぞれご料金が異なります。目安のご料金(2017年現在)を以下にご紹介します。
但し、これらの料金は地域によって異なります。また、2割負担の場合もございますのでご注意ください。

 
身体介護のご料金】 
・20分未満:約165円
・20分~30分未満:約245円
・30分~1時間未満:約388円
・1時間~1時間半未満:約564円
・以降30分超過毎:80円の追加
 
生活援助のご料金
・20分~45分未満:約183円
・45分以降:約225円

【身体介護に引き続き、生活援助をした場合】
・生活援助20分ごと:67円の追加(身体介護の料金に)

※1割負担の1回あたりのご利用料金を提示しています。


その他に加算される項目をいくつかご紹介します。
1) 時間外の割増料金
通常の時間帯以外にサービスを提供する場合にサービス利用料金に割増料金が加算される。
・早朝(午前6時~午前8時):25%
・夜間(午後6時~午後10時):25%
・深夜(午後10時~午前6時):50%

2)初回加算:200円
新規に訪問介護計画を作成した利用者に対して、初回に実施した訪問介護と同月内に、サ ービス提供責任者が、自ら訪問介護を行う場合又は他の訪問介護員等が訪問介護を行う際に同行した場合。

3)緊急時訪問介護加算:100円
利用者やその家族等からの要請を受けて、サービス提供責任者がケアマネージャーと連携を図り、ケアマネージャーが必要と認めたときにサービス提供責任者又はその他の訪問介護員等が居宅サービス計画にない訪問介護(身体介護)を行った場合。

4)生活機能向上連携加算:100円(要介護のみ)
サービス提供責任者が、訪問リハビリテーション事業所の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士による訪問リハビリテーションに同行し、共同して行ったアセスメント結果に基づき訪問介護計画を作成。理学療法士等と連携して訪問介護計画に基づくサービス提供を行った場合。当該計画に基づく初回の訪問介護が行われた日から3ヶ月間の算定が可。

簡単・安心の個別機能訓練加算ソフト「リハプラン」 簡単・安心の個別機能訓練加算ソフト「リハプラン」

著者プロフィール

author

作業療法士として大手救急病院に入職。救急医療や訪問リハビリ、回復期リハビリテーション病院の管理職として従事。現在は、通所介護事業所(デイサービス)を中心に介護の経営および現場指導に取り組んでいる。作業療法士、呼吸療法認定士、住環境福祉コーディネーター1級、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種、生活習慣病アドバイザーの専門的な資格を生かし、高い技術を介護現場に普及している。機能特化型デイサービスでは、2ヶ月で「稼働率72%から95%に」アップさせた実績の持ち主。

〜筆者の想い〜
平成27年度の介護報酬マイナス改定から介護保険制度は大きく変化しようとしています。特に、平成30年度の介護報酬改定後は、行政の実地指導・監査が厳しくなることが予想されます。そこで、介護経営の基本となる「介護保険法」と「介護サービスの種類」「介護報酬改定の動向」について解説します。

デイサービスメソッドを無料プレゼント!

デイサービスメソッドは、リハプランで扱っているデイサービスのノウハウを体系的にまとめたもので、ご利用者を元気にするためのメソッドです。 7章構成となっており、介護士やリハビリ担当者がすぐに現場で使えるハウツーに加えて、マニュアルやリスク管理、営業等、デイサービスの管理運営に役立つコンテンツも入っています。