個別機能訓練加算Ⅰのプログラムと計画書の作成方法について、記載例込みで解説!

通所介護の個別機能訓練加算Ⅰとして、ご利用者様の歩行の安定性を目指した個別機能訓練計画書の作成・プログラムを実施したいと思っている方はいませんか?歩行の安定性の向上は、転倒を予防したい多くのご利用者様が獲得したい目標です。そこで今回は、歩行の安定性を目指した個別機能訓練加算Ⅰの計画書作成から実践プログラムまでまとめてご紹介します。

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個別機能訓練加算Ⅰのプログラムとは

個別機能訓練加算Ⅰのプログラムとは、常勤専従の機能訓練指導員を配置し、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう複数メニューから選択できるプログラムの実施が求められ、座る・立つ・歩く等ができるようになるといった身体機能の向上を目指すことを中心に機能訓練を実施しなければなりません。

【参考資料】

厚生労働省「通所介護及び短期入所生活介護における個別機能訓練加算に関する事務処理手順例及び様式例の提示について」

個別機能訓練加算Ⅰのプログラムの種類について

個別機能訓練加算Ⅰのプログラムでは、「身体機能の向上を目指す」ことを目的とした機能訓練を提供する必要がありますが、具体的にはどのようなプログラムがあるのでしょうか?

身体機能に対するプログラム

⑴ 筋力増強訓練

⑵ ストレッチ(関節可動域訓練)

⑶ バランス訓練

⑷ 耐久性訓練

⑸ 筋緊張の緩和

⑹ 歩行訓練

疾病・疾患予防に対するプログラム

⑴ 拘縮(こうしゅく)予防

⑵ 誤嚥(ごえん)予防

⑶ 転倒予防

⑷ パーキンソン予防

⑸ 膝痛予防

⑹ 腰痛予防

⑺ 肩痛予防

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個別機能訓練加算Ⅰの計画書の記載例

個別機能訓練加算Ⅰを算定する場合は、看護職員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師(以下、機能訓練指導員)が、個別機能訓練計画書を作成し、ご利用者様の身体状況に適した訓練を提供しなければなりません。

個別機能訓練加算Ⅰとしての個別機能訓練計画書の記載例についてご紹介します。

個別機能訓練計画書の記載例

※本人の希望:自宅内で転ばないように過ごしたい。買い物まで行けると嬉しい。

※ケアプランの目標:自宅内で転倒なく安全に生活できるようになる。

【長期目標】

転倒を予防し、自宅内を安全に移動することができるようになる

【短期目標】

下半身の筋力アップを図り、杖で安全に移動できるようになる

【プログラム】

⑴ 杖歩行での転倒を予防するために、下肢・体幹の筋力トレーニングをする

⑵ 杖歩行での転倒を予防するために、ステップ練習をする

⑶ 杖歩行での転倒を予防するために、転倒予防体操をする

このように個別機能訓練加算Ⅰの計画書を作成する場合は、「ご本人の希望」または「ケアプランの目標」を確認した上で「長期目標」「短期目標」を立案しましょう。その上で短期目標を達成するために必要な機能訓練プログラムを立案していきます。

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個別機能訓練加算Ⅰの訓練プログラム

ここからは、個別機能訓練加算Ⅰの機能訓練プログラムとして「歩行能力の向上」を目指した訓練メニューをご紹介します。

 

歩行能力向上プログラムの対象者・効果・注意点

【対象者】

杖または独歩にて歩行が見守りの方が対象となります。

【期待する効果】

歩行の安定性の向上に必要な「筋力」「バランス」「耐久性」の向上が期待できます。

【注意点】

プログラム実施中にバランスを崩しやすくなります。近くでスタッフが見守りを行いながら転倒に注意して訓練を実施しましょう。

上半身のウォーミングアップをしよう!

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個別機能訓練加算Ⅰの目的として「歩行能力の向上」を目指した機能訓練を実施する場合は、まずは上半身のエクササイズから行なっていきましょう。特に肩甲骨周囲は、正しい姿勢を保つために重要な部位です。準備運動として取り組みましょう。

【期待する効果】
肩こりや首こりの緩和
肩や胸の柔軟性向上
円背や猫背の予防
呼吸機能の活性化

【運動のポイント】
肩をすくめないように腕の付け根から動かすように意識すると良いでしょう。

足踏み運動でのウォーミングアップをしよう!

 
 

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続いて、ウォーミングアップとしてその場での「足踏み運動」を個別機能訓練加算Ⅰのプログラムとして実施していきます。この際に、バランスを崩してしまうご利用者様がいれば、こちらの機能訓練プログラムは控えていただきます。

こちらの足踏み運動は「1分程度」実施し、体を温めていきます。


【運動のポイント】
腕振りを意識して全身で足踏みをするように行いましょう。

ステップ運動で下半身を強化をしよう!

 
 
 

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続いて、歩行の安定性の向上を目指した個別機能訓練加算Ⅰの機能訓練として3種類のステップ運動をご紹介します。

【運動のポイント】
⑴ スクワットは、膝への負担が大きいため深く曲げ過ぎすぎないようにしましょう。
⑵ かかと重心を意識することで、太ももの裏(ハムストリングス)やお尻(大臀筋)が優位に働き、膝の負担を軽減してくれる効果も期待できます。
⑶ 腰を落とした際に、膝がつま先より前方に出ないように意識すると良いでしょう。

【参考文献】

スクワット肢位における足圧中心位置の違いが下肢筋の筋活動に及ぼす影響

片脚立ちでバランスを強化しよう!

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最後に、バランス能力アップを目指した個別機能訓練メニューをご紹介します。こちらのプログラムは、片足立ちの運動で足を前方に持ち上げるように意識します。前方に足を上げることで体が後方に倒れようとする力が働きます。そのため体は全体的につま先方向で重心を保とうという働きをしてくれます。

【運動のポイント】
15秒以上を目指し、余裕があれば閉眼して行うのも良いでしょう。
【運動の注意点】
複数名で行う場合は、ふらつきや転倒には十分注意し、スタッフの方は周囲環境や転倒を考慮した配慮を行いましょう。

まとめ

今回は、デイサービスの個別機能訓練加算Ⅰの機能訓練として「歩行の安定性向上を目指すプログラム」をご紹介しました。さまざまが病気や怪我を抱えているご高齢者に対して一人ひとりに合った「個別機能訓練計画書の作成」や「機能訓練プログラム」を考えるのは一苦労です。

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著者プロフィール

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リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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