LIFE(科学的介護システム)とは?その目的と運用方法

介護保険法

更新日:2023/01/05

LIFE(科学的介護推進体制加算)とは、2021年の介護報酬改定で導入されたシステムです。ここでは、LIFEを理解してから活用したいという介護事業者の方のために、国がLIFEを導入した目的やその運用方法を詳しく解説していきます。  

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2021年の介護報酬改定で導入されたLIFE(科学的介護推進体制加算)ですが、2022年現在、すべての介護事業者に浸透しているとは言えない状態です。利用していない介護事業所の中には、LIFEの目的や運用方法はまだわかっていない、という方もいるかもしれません。この記事を読むことで、LIFEに関する基礎知識や、LIFE導入方法が理解できます。ぜひご一読ください。

LIFE導入の目的と今後の介護の理想とは?

LIFEは、科学的なエビデンスがある自立支援・重度化防止を実現する高いサービス提供の推進を目的として、2021年の介護報酬改定で導入されました。これまで介護現場では、介護従事者各々の経験や感覚に基づいてケアが行われてきたので、利用者に対して適切な介護サービスが提供できているとは言えませんでした。そのため、全国から介護データを集めて、ケアサービスに根拠を持たせる狙いがあります。

介護に関する様々な情報をLIFEに集積・分析し、各事業所へフィードバックすることを通して、今後は全国どこの施設でも質の高い介護サービスを提供できる仕組みの実現を目指しています。

施設にLIFEを導入するには?

LIFEの運用には事前に新規利用申請やハガキの受領、利用者の登録などが必要です。申請してからハガキ受領まで少し時間がかかりますので、導入する場合はそれを加味して余裕を持ったスケジュールで進めましょう。

これから科学的介護推進を目指している事業所様向けに、LIFEの導入の流れを順に沿って具体的に紹介します。

  1. 新規利用申請

 

まずは、LIFEのサイト(https://life.mhlw.go.jp/login)にアクセスしてください。

アクセスすると上記キャプチャの画面が表示されます。キャプチャの赤枠の「新規登録」ボタンをクリックしてください。利用申請を済ますと、厚生労働省からハガキが届きます。毎月25日が締切で、申請後の翌月上旬に厚生労働省からハガキが送付される予定です。もし届かない場合は、以下に記載のLIFEヘルプデスクまで連絡してみてください。

LIFE ヘルプデスク URL:https://service.lifecontactsite.com/p/user.html

  1. 厚生労働省から送付されるハガキの受領と準備

ハガキが届いたら、記載されているLIFEダウンロード画面のURLをキャプチャのようにパソコンのアドレスバーに入力します。入力後はEnterキーを押してください。

上記キャプチャの画面が表示されるので、赤枠の「起動アイコン」ボタンをクリックしてください。

ハガキに記載されている起動ダウンロード用パスワードをLIFEで使用予定のパソコン上で入力します。全て半角文字なので注意してください。「OK」ボタンをクリックするとダウンロードが完了します。

ダウンロードされたLIFEの起動アイコンは上記のキャプチャのようにデスクトップに保存しておくと便利です。

  1. 初回ログイン・IDの設定

続いて管理ユーザーとしてログインをします。LIFEに初めてログインする際は、上記キャプチャの画面が表示されます。ハガキに記載されている管理ユーザーのID・パスワードをログインID、パスワード欄にそれぞれ入力し、緑色の「ログイン」ボタンをクリックしてください。

初回ログイン時は、LIFEで端末登録をする必要があります。LIFEでは個人情報を取り扱うため、どの端末で操作されたかを把握するためです。上記キャプチャにある上の赤枠「一時パスコード」ボタンをクリックすると、自動的に下の赤枠「一時パスコード」欄に6桁の数字が表示されます。表示されたら、キャプチャ右下の「認証」ボタンをクリックします。端末の登録は以上で終了です。

  1. 初期パスワードの変更

一時パスコードの認証が終了すると、上記キャプチャの画面が表示されます。ここでは初期パスワードの変更が可能です。「新パスワード」は英大文字、英小文字、数字、記号のうち少なくとも3種類を混在させ、8〜64文字で入力する必要があります。新パスワードは、次回ログイン時から必要になりますので、忘れないようにメモしておいてください。確定を押すと、「パスワードを変更します。よろしいですか。」と表示されるので「OK」ボタンをクリックします。

  1. 暗号化キーの設定

初期パスワードの変更が完了したら、暗号化キーの設定画面が表示されます。暗号化キーとは介護サービス利用者の個人情報を保護するためのキーのことです。個人情報を取り扱うLIFEでは事業所で決めた暗号化キーを必ず設定しなくてはいけません。

暗号化キーはパソコンのブラウザーに保存されます。暗号化キーは削除(注1)されてしまうと、ヘルプデスクで再設定する必要があるので忘れないようにメモしておきましょう。英大文字、英小文字、数字の8文字以上64文字以内で設定可能です。上記キャプチャの赤枠にパスワードを入力し、「認証」ボタンをクリックしてください。「暗号化キーの保存が成功しました」と表示されます。

以上で管理ユーザーの初期ログイン、初期設定は完了です。

(注1)インターネットオプションの設定ができていない、パソコン・ブラウザーを変更した、管理ユーザーのパソコンを複数台で利用している場合などに暗号化キーは消えてしまいます。

  1. 操作職員情報の登録

ここからは操作職員情報の登録方法について説明します。初めに管理ユーザーとしてログインした際に表示される上記キャプチャの赤枠「操作職員情報登録更新」ボタンをクリックしてください。

「操作職員情報登録更新」ボタンをクリックすると、上記キャプチャの設定画面が表示されます。必須項目を記入し、キャプチャ右下の赤枠「登録」ボタンをクリックしてください。操作職員のユーザーIDは管理ユーザーが設定します。

「操作職員の一覧」から詳細ページに入ると、登録したユーザーの情報を確認することが可能です。操作職員は初回ログインの際にユーザーIDと初期パスワードが必要になるので、必ずメモあるいはコピーをしておくようにしてください。

LIFEの運用方法・使い方

LIFEの利用申請が完了したら、スケジュールに沿って運用していきます。LIFEの運用は加算に応じて介護事業者からデータを提出することから始まります。以下を参考にして流れを把握し、LIFEを有効的に活用してください。

介護事業者のデータ提出

介護事業者がLIFEに提出する主な内容には以下があります。加算する内容によって提出内容は異なります。例えば科学的介護推進体制加算の場合は以下の項目を提出します。

「科学的介護推進に関する評価(通所・居宅サービス)」から抜粋

  • 評価日・前回評価日
  • 障害高齢者の日常生活自立度
  •  認知症高齢者の日常生活自立度
  • ADL(Barthel Index)
  • 身長、体重
  •  口腔の健康状態
  • 誤嚥性肺炎の発症・既往
  •  認知症の診断
  •  DBD13(認知症行動障害尺度)
  •  Vitality Index

LIFEへのデータ提出方法

LIFEへのデータ提出方法ですが、以下の二通りがあります。

  • LIFEへの直接入力
  • CSVを取り込む方法

CSVによる取り込みですが、対応している介護ソフトからCSVを出力して、LIFEにインポートするやり方です。直接入力は人ごと入れる必要があったり、入力ミスの可能性も高まったりするので、対応したソフトだと安心です。

提出スケジュールは、加算によって異なりますので事前にしっかり確認するようにしてください。

LIFE提出まで簡単3ステップ

フィードバックの活用

LIFEから介護事業所へのフィードバックの内容と活用方法について解説します。

LIFEのフィードバックは2021年6月から開始され、現状は全国の介護事業所が提出した全体のデータとの比較のみです。利用者の要介護度や、年齢階級別内訳、日常生活自立度の件数などに留まっています。フィードバック内容は今後拡充されていく予定です。

厚生労働省の狙いは、全国からLIFEに集まったデータに基づくフィードバックを通して介護事業所にデータに基づいてPDCAサイクル(表1)を回してもらうことです。各事業所はLIFEのフィードバックデータを、ケアの質を向上する取り組みを実施するために活用できます。

表(1)

LIFEの活用が要件に含まれる加算

通所介護でLIFEの活用が要件に含まれる加算は以下の通りです。

科学的介護推進 加算 

  • LIFEへの情報提出とフィードバックを活用したケアの向上と、科学的介護を推進する取り組みを評価する加算
  • 対象は利用者全員
  • 利用者全員の科学的介護推進に関する評価の必須項目をLIFEに提出しなければならない
  • 単位数は40単位/月

関連記事:科学的介護推進体制加算の算定要件とは?LIFEへの提出頻度や記入例

個別機能訓練加算(Ⅱ)

  • 個別機能訓練(Ⅰ)に加えて、生活機能チェックシート、個別機能訓練計画書の情報をLIFEに提出し、フィードバックを活用することで算定できる加算
  • 対象は個別機能訓練加算(Ⅰ)イあるいはロを算定している利用者
  • 単位数は20単位/月

関連記事:初心者でもわかる個別機能訓練加算【総論】算定要件や人員配置を解説

ADL維持等加算 (Ⅰ)あるいは(Ⅱ)

  • ADLを1年間評価した結果で算定可否が決まる加算。(Ⅰ)はADL利得の平均値が「1以上」であることが条件。(Ⅱ)はADL利得の平均値が「2以上」であることが条件
  • 対象は要介護者のみ
  • バーセルインデックスをBI研修を受けた者が評価しなければならない
  • 利用者の総数は10人以上であること(評価対象利用期間6ヵ月を超える者)
  • (Ⅰ)の単位数は30単位/月、(Ⅱ)の単位数は60単位/月

関連記事:よくわかる!ADL維持等加算の算定要件【2021年介護報酬改定】

関連記事:ADL維持等加算の計算方法は?バーセルインデックス(BI)や利得の計算式を解説

栄養アセスメント加算 

  • 栄養改善が必要な利用者を把握し、適切なサービスを提供するために管理栄養士と介護職などの連携による栄養アセスメントの取り組みを評価する加算
  • 対象は利用者全員
  • 事業所の従業者としてまたは外部との連携により管理栄養士を1名以上配置していること
  • アセスメン トを実施し、利用者またはその家族に対して結果を説明し、相談等に必要に応じて対応すること
  • LIFEに情報を提出し、フィードバックを活用すること
  • 単位数は50単位/月

口腔機能向上加算(Ⅱ)

  • 口腔機能向上加算(Ⅰ)を満たし、LIFEへ情報を提出のうえでフィードバックを活用することで算定できる加算
  • 対象は利用者全員
  • (Ⅰ)と(Ⅱ)の同時算定は不可
  • 算定上限として要介護者は月2回まで、要支援・事業対象者は月1回まで
  • 単位数は160単位/回

ICTの利活用でサービスの質と業務効率を同時に高める

2024年の医療介護同時改定では、団塊世代の高齢化を見据え、自立支援を中心とした科学的介護の実現、そしてアウトカムベースの報酬改定に向けて変化しようとしています。

このような時流だからこそ、より一層利用者さまの自立支援に向けた取り組みが重要になります。しかし、個別機能訓練加算をはじめとした自立支援系の加算やLIFE関連加算の算定は、売上アップも見込めるとはいえ、リハビリ専門職の不在や現場負担の問題で取り組みが難しいと考える事業所も多いのではないでしょうか?

その解決策の1つが「介護現場におけるICTの利用」です。業務効率化の意味合いが強い昨今ですが、厚生労働省の定義では「業務効率化」「サービスの質向上」「利用者の満足度向上」の達成が目的であるとされています。

業務効率化だけでなく、利用者一人ひとりの生活機能の課題を解決する『デイサービス向け「介護リハビリ支援ソフト」』を検討してみませんか?

この記事の著者

リハプラン編集部   

記事内容については、理学療法士や作業療法士といった専門職や、デイサービスでの勤務経験がある管理職や機能訓練指導員など専門的な知識のあるメンバーが最終確認をして公開しております。

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