特定地域加算と中山間地域等に居住する方へのサービス提供加算の違いとは

介護保険法

通所介護以外

更新日:2022/02/18

加算・減算の中でも、従来からある特別地域加算と同じような加算に、中山間地域等における小規模事業所加算と中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算があります。特定地域加算は、訪問介護や訪問看護などにおいて、国で定められた地域でサービスを提供する場合に算定することができる加算です。今回は、そんな特定地域加算と中山間地域等に居住する方へのサービス提供加算の違いについて詳しくご紹介します。

特定地域における加算の種類には

特定地域加算と中山間地域等に居住する方へのサービス提供加算の違いとして、まず特定地域における加算の種類についてご紹介します。

特定地域における加算には、「特別地域加算」と「中山間地域等における小規模事業所加算」、「中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算」の3種類があります。

これらの加算の算定要件を簡単に整理しておきましょう。
 

特別地域加算とは

特別地域加算とは、国で定められた地域でサービスを提供する場合に、1日につき所定単位数の「15%」を算定することができる加算です。

【算定対象となる事業所】

  • 介護給付サービス
    (訪問介護・訪問入浴介護・訪問看護・福祉用具貸与・居宅介護支援)
  • 介護予防給付サービス
    (予防訪問介護・予防訪問入浴介護・予防訪問看護・予防福祉用具貸与)

中山間地域等における小規模事業所加算とは

中山間地域等における小規模事業所加算とは、中山間地域に所在する小規模事業所が1日につき所定単位数の「10%」を算定することができる加算です。

【算定対象となる事業所】

  • 介護サービス(訪問介護・訪問入浴介護・訪問看護・福祉用具貸与・居宅介護支援)
  • 介護予防サービス(予防訪問介護・予防訪問入浴介護・予防訪問看護・予防福祉用具貸与)

中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算とは

中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算とは、離島振興法・山村振興法・特定農山法・過疎地域自立促進特別措置法に指定されている地域や厚生労働省令で定められた特定の地域に居住しているご利用者様に対して、通常のサービス提供範囲を越えてサービスを行った場合に1日につき所定単位数の「5%」を算定することができる加算です。

【算定対象となる事業所】

・特別地域加算、中山間地域等における小規模事業所加算の対象事業所に加えて、訪問リハビリテーション・通所介護・通所リハビリテーションも対象になります。

特定地域加算とは

では、特定地域加算について少し詳しくご紹介していきます。

特別地域加算とは、離島や人口密度が少ない地域、交通の便が悪いと行った地域(国で定めた)に所在する事業所が一定のサービスを提供する場合に、1日につき所定単位数の「15%」を算定することができる加算です。
※但し、福祉用具貸与については、交通費に相当する額の1/3を事業所の所在地に適用される1単位の単価で除して得た単位数を加算 (個々の用具ごとに貸与費の 1/3を限度)します。

加算の対象サービスは、介護給付サービス(訪問介護・訪問入浴介護・訪問看護・福祉用具貸与・居宅介護支援)と介護予防給付サービス(予防訪問介護・予防訪問入浴介護・予防訪問看護・予防福祉用具貸与)があります。

加算対象の地域には、事業所の所在地が法指定地域(離島振興法・山村振興法・沖縄振興開発特別措置法・奄美群島振興開発特別措置法・小笠原諸島振興開発特別措置法)、及び法指定地域の一部にある事業所(過疎地域自立促進特別措置法・豪雪地帯対策特別措置法・地域に係る公共的施設の総合設備のための財政上の特別処置などに関する法律)があります。

参照:厚生労働省 H20.10.09「中山間地域などの小規模な事業所に対する加算措置について」

中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算とは

次に、中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算についてご紹介します。

中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算とは、離島振興法・山村振興法・特定農山法・過疎地域自立促進特別措置法に指定されている地域や厚生労働省令で定められた特定の地域に居住しているご利用者様に対して、通常のサービス提供範囲を越えてサービスを行った場合に1日につき所定単位数の「5%」を算定することができる加算です。
※こちらも福祉用具貸与については、交通費に相当する額の1/3を事業所の所在地に適用される1単位の単価で除して得た単位数を加算 (個々の用具ごとに貸与費の 1/3を限度)します。

【算定要件】

  1. 離島振興法・山村振興法・特定農山法・過疎地域自立促進特別措置法に指定されている地域、厚生労働省令で定められた特定の地域に居住しているご利用者様に対して、通常の事業実施区域を越えて、サービスを行った場合に算定できる。
  2. 月の途中で転居等により中山間地域等かつ通常の事業実施区域内から、それ以外の地域に居住地が変わった場合は、該当期間のサービス提供分のみ加算の対象になる。

対象事業所は、介護サービス(訪問介護・訪問入浴・訪問看護・訪問リハビリ・通所介護・通所リハビリ・福祉用具貸与)や介護予防給付サービス(予防訪問介護・予防訪問入浴介護・予防訪問看護・予防訪問リハビリ・予防通所介護・予防通所リハビリ・予防福祉用具貸与)があります。
「特別地域加算」「中山間地域等における小規模事業所加算」の対象サービスに加えて、訪問リハビリテーション・通所介護・通所リハビリテーションが対象になります

中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算の注意事項とは

中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算では、通常の事業実施区域を越えてサービスを提供しますが、その際にかかる交通費を別途もらうことはできません。もちろん、高速代金や駐車場代金も請求はできません。



その他に類似する加算として「特別地域加算」と「中山間地域等に所在する小規模事業所加算」がありますが、通所介護事業所は算定できません。

離島や中山間地域に住むご高齢者に私たちスタッフができること

私たちスタッフは、中山間地域に住むご高齢者に「いつまでも元気で生活していただきたい」と想い、身体介護や生活介護、看護やケア、リハビリや運動を提供しています。しかしながら、近くに介護や看護、リハビリスタッフがいるわけはなく、常にサービスを使えるわけではありません。

そんな離島や中山間地域に住むご高齢者にこそ、体力や能力を維持する、介護予防することが重要になるのではないでしょうか?



その1つに運動習慣があります!

運動習慣が身につくことで生活習慣病の予防や転倒予防、廃用予防など防げる病気も沢山あります。「いつまでも今のまま元気で生活していただけるように」その想いをパンフレットとして届けてみませんか?

ご本人にホームエクササイズを指導するだけでなく家族指導をすることも重要な役割です。是非一度お試しください。

まとめ

特定地域加算と中山間地域等に居住する方へのサービス提供加算の違いはご理解いただけましたか?

平成27年度・平成30年度の介護報酬改定で、介護報酬が減額されていく中で、加算・減算に関する知識は重要です。

安定した介護経営を行って行くためにも、今回の記事を参考に「加算の算定要件」や「注意点」について学んでおきましょう!

デイサービス運営では、個別機能訓練加算の算定は売上の貢献にも非常に重要な要素だと言えます。「個別機能訓練加算・個別機能訓練計画書」に関する記事を一挙にまとめた記事をご用意していますので、必要に応じて活用していただけたら嬉しいです。

→→ 【完全保存版】デイサービス経営者必見!個別機能訓練加算・計画書まとめ|随時更新

ICTの利活用でサービスの質と業務効率を同時に高める

2024年の医療介護同時改定では、団塊世代の高齢化を見据え、自立支援を中心とした科学的介護の実現、そしてアウトカムベースの報酬改定に向けて変化しようとしています。

このような時流だからこそ、より一層利用者さまの自立支援に向けた取り組みが重要になります。しかし、個別機能訓練加算をはじめとした自立支援系の加算やLIFE関連加算の算定は、売上アップも見込めるとはいえ、リハビリ専門職の不在や現場負担の問題で取り組みが難しいと考える事業所も多いのではないでしょうか?

その解決策の1つが「介護現場におけるICTの利用」です。業務効率化の意味合いが強い昨今ですが、厚生労働省の定義では「業務効率化」「サービスの質向上」「利用者の満足度向上」の達成が目的であるとされています。

業務効率化だけでなく、利用者一人ひとりの生活機能の課題を解決する『デイサービス向け「介護リハビリ支援ソフト」』を検討してみませんか?

この記事の著者

作業療法士  大屋 祐貴

作業療法士として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーション技術を高めるために研修会の立ち上げ等を行う。

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