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運営ノウハウ
2023/02/01
運営ノウハウ
評価
更新日:2022/02/22
IADLの意味や定義。手段的日常生活動作を指すIADLについて、ADLとの定義や項目の違い、IADL評価のためのアセスメント評価票であるLawtonの手段的日常生活動作尺度の採点方法についてまとめて解説します。IADLは、医療・介護現場では共通言語として活用されており、近年自立支援が重視されるリハビリテーションや介護保険分野で注目されており、基礎知識として必ず把握しておきましょう。
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この記事の目次
IADLとは、「Instrumental Activities of Daily Living」の略称で、日本語では「手段的日常生活動作」と言い、人が日常生活を送るために必要な動作の中でも複雑で高次な動作を指します。IADLの定義上、ADLは日常生活を送るために必要な「基本的な動作」に対して、IADLは日常生活動作の中でも「複雑で高次な日常生活動作」ということ
IADLの具体的な内容には、掃除や洗濯などの家事動作全般から金銭管理や内服管理などの応用的な動作などがあります。
在宅生活を共にしない限り、IADLを把握することは難しいことです。しかしながら、患者様や利用者様が自宅で生活を送るためには、IADLの能力は必須となります。
そこで、次章よりIADLにはどのような項目があるのか?どのように評価するのか学んでいきましょう!
IADLの具体的な項目には以下のようなものがあります。
【IADLの項目】
など
IADLに類似する言葉に「ADL」があり、それぞれ関連が深く、近い定義ではありますが重要なポイントであるため確認しておきましょう。
ADL(日常生活動作)とは、Activities of Daily Livingの頭文字を略した言葉で、ADLのAはアクティビティー(動作)、Dはデイリー(日常)、Lはリビング(生活)の意味を持ちます。ADLは「日常生活を送るために最低限必要な日常的な動作」と定義され、具体的には、起居動作・移乗・移動・食事・更衣・排泄・入浴・整容動作のことを意味することが多いです。
●基本動作
●セルフケア
●移動・移乗
ADLとは日常生活動作という基本的な生活上の動きを意味します。
IADLとは、「Instrumental Activities of Daily Living」の略称で、日本語では「手段的日常生活動作」と言い、人が日常生活を送るために必要な動作の中でも複雑で高次な動作を指します。
このように、ADLとIADLは密接に関連していますが、その意味合いや実際の生活動作の分類には違いがあります。
▼ADLについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです。ADLの項目から評価方法(FIM)までご紹介しています。
【関連記事】 ADL(日常生活動作)とは|医療・介護現場で役に立つADL評価の知識 ADLについてもっと詳しく知りたい方はこちら |
IADLを評価する方法に、Lawtonの「手段的日常生活動作(IADL)尺度」があります。このLawtonの「手段的日常生活動作(IADL)尺度」という評価法は、1969年にLawdonとBrodyによってつくられ、「手段的ADL」という言葉が使われる先駆けとなりました。Lawtonの「手段的日常生活動作(IADL)尺度」の評価票には以下の8つ評価項目があります。
【評価項目】
参照: 日本老年医学会「手段的日常生活動作(IADL)尺度」(平成29年8月23日アクセス)
LawtonのIADL評価尺度の評価票には、8つの評価項目を3~5段階の選択肢の中から選び、その動作が「できる:1点」か「できない:0点」かで採点しアセスメントします。
IADLの評価は、その人の年齢・性別・生活環境(家庭内での役割・住居の状態・生活スタイル)などによって大きく異なります。そこで、LawtonのIADL評価尺度では、以下のような対象者を限定しています。
Lawtonの「手段的日常生活動作(IADL)尺度」以外にも、IADLを評価する方法を2種類ご紹介します。
IADLの評価である「老研式活動能力指標」は、古谷野(1986年)らが発表した指標で、地域に住む高齢者の生活能力を測定することを目的にしています。主に「手段的自立」「知的能動性」「社会的役割」の項目について質問形式で「はい」「いいえ」を回答してもらう、合計13点満点の評価です。退職後の高齢者を想定していることから「仕事・生産活動」の項目はありません。
IADLの評価である「FAI」は、Holbrook(1983年)らが発表した指標で、日常生活の中でも応用動作や社会生活における活動の全15項目を評価していきます。各項目が0〜3点満点であり、最低点が0点(非活動的)最高点が45点(活動的)です。この評価は面接調査で3か月間または6か月間の行動を評価するものです。対象者は、住み慣れた地域で生活できているご高齢者のIADLを評価するために用いられます。
【FAIの評価項目】
IADLと合わせて理解しておきたい言葉に「ICF」があります。
ICFは、健康状態、心身機能、身体構造、活動と参加、環境因子、個人因子から構成され、複雑に絡み合うように人の「生活機能」と「障害」に関する状況を把握することを目的とした分類です。
IADLは、掃除や洗濯、料理などの「家事活動」から買い物や公共交通機関の利用など「社会参加」を意味している言葉で、ICFでいう「活動」と「参加」を把握することができます。
ICFは、その人が本当に求めているADLやIADLに対して、障害があっても「こうすれば出来る」というように生活すること・生きることの全体像を捉え、プラスの視点を持つように広い視点から総合的に理解することを目指しています。そのため、IADLの知識と共にICFの考え方についても学んでおきましょう!
▼ICFについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事がオススメです。
【関連記事】 ICF(国際生活機能分類)とは|考え方や目的、ICIDHとの違いについて 国際生活機能分類を指すICFについて、考え方や項目、ICFとICIDHの違いについてまとめて解説します。 |
これまで、IADLの意味や項目、IADL評価であるLawtonの「手段的日常生活動作(IADL)尺度」について解説しました。
このIADL評価は、病院や施設になると安全に最低限の日常生活を送れるように「ADL」を中心に評価をすることが多くなりますが、実際に患者様が在宅で生活していく上では、「IADLの能力」を把握することが重要です。
このIADLを評価することで、その人が在宅で生活するイメージがスタッフも本人もより明確に見えてきます。それが在宅復帰の明確な「目標」となるのです!
病院や施設においてもIADLを評価して、その人が持っている能力を最大限生かして在宅復帰できるように私たちスタッフが支援していきましょう!
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デイサービス運営において必要な「評価・測定」について、一挙にまとめていますので、必要に応じて活用していただければと思います。
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