デイサービスの利用者を増やす営業・集客方法

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経営

更新日:2021/12/16

デイサービス(通所介護)では、営業や集客の戦略を立て、効果的なパンフレット、チラシ、ネットやホームページ・ブログ、パンフレット作成、チラシ配布、ポスティング、健康教室や交流会、勉強会などの方法で利用者を増やす活動をします。今回は、新規利用者を増やすための具体的な方法についてご紹介していきます。

デイサービスの利用者を増やすための営業/集客の戦略・戦術とは

デイサービスは、営業しないでもひっきりなしに利用者様を紹介してもらえるのが理想ですが、通所介護施設がたくさんあり選択肢が多様化している中で、差別化され絶対的なブランドを地域の中で確立していくにはかなりの時間を要します。

そのため、管理者・経営者を中心にデイサービスの利用者を増やすための営業方法や集客方法の戦略・戦術を作成していきます。

戦略について

デイサービスの経営をピラミッドに例えると、不変の理念や経営方針で最も重要なのは「戦略」です。集客や営業活動はデイサービスでの理想の運営、理想の経営を行うために必要なものではありますが、どんなシナリオがあるのかはっきりしていないと自施設の良さや、どんな利用者様が適しているかなどが打ち出せません。

戦術について

戦術とは、デイサービスの集客や営業で、実際に集客営業活動を行なっていくオペレーションや方法のことです。デイサービスの集客を目的をするとしても、どのような営業活動を行うかで結果は変わってきます。また、必ずしも管理者が伺うことがよいとは限らず、生活相談員やリハビリ専門職など適切な営業先に効果的な職種に行ってもらったり、得意不得意などを考慮してパンフレット、チラシ、ネットやホームページ・ブログ、パンフレット作成、チラシ配布、ポスティング、健康教室や交流会、ケアマネジャーを対象にした勉強会への参加など、いろいろな戦術を組み合わせて集客大作戦を立てましょう。

それでは、実際にデイサービスの集客や営業活動で使える具体的な方法について一つずつ紹介していきます。

デイサービスの営業/集客としての「ホームページ開設」の効果について

デイサービスの営業や集客にネットやホームページ開設は効果的か

介護以外の一般的な営業活動としては、飛び込み営業、電話営業、ダイレクトメールなどいろいろな方法がありますが、近年ネットでの集客はスタンダードになってきています。デイサービスでもブログやホームページなどは広報に有効な手段の一つです。

デイサービスの場合には、ケアマネジャーを通した取引であり、ケアマネジャーはいろいろな手段でデイサービスの特徴を調べています。

その中にネットでの情報収集もあります。また利用者様の家族などもネットで地域のデイサービスの検索をする世代になってきています。自分の親が利用するデイサービスをスマホやパソコンで検索して候補を探すことも十分あり得ます。即効性はないかもしれませんが、行政の情報公開サービスの他にもネット上での施設の紹介を掲載していくことは長いスパンで見ると効果はあると思います。
 

デイサービスのホームページ作成は検索キーワードを意識することがポイント

インターネットでの集客を考える際、サイトの中に実際にデイサービスの利用に必要な情報をすべて掲載する方が望ましいです。

具体的には、営業時間、サービス提供時間、実際にご利用した時の1日の流れ、入浴・食事・設備・定員などの特徴、機能訓練やレクリエーションの例、電話番号、所在地、事業所番号などです。

実際にあった例を紹介しますと、ケアマネジャーがデイサービスを探すときに、「〇〇市 デイサービス 麻雀」や「〇〇市 デイサービス 昼食 入浴有り」などで調べて、ヒットしたことから取引が始まったというケースがありました。

もしネットでの営業活動をお考えでしたら、デイサービスのページにアクセスして、運営や利用に関する情報が出てきた方が良いです。もし最新情報やブログ形式の情報を定期的に更新していく場合には、更新が滞ると不信感やずさんな印象を与える可能性もあるため、気をつけましょう。

また、具体的に詳しく情報を紹介するのはいいことですが、利用条件を絞った内容を掲載すると営業的な視点ではお問い合わせをいただける範囲が狭まる可能性があります。いろいろな利用ケースがあり、利用者様に合わせて柔軟なサービス提供を行なっているという印象を持たせる程度が適切な情報公開であると考えます。

ホームページやブログ作成は、求人募集効果や離職防止の効果もある

魅力的な施設であることをホームページやブログで紹介していると、そこで働いて見たい職員さんが「働きたいのですが、今募集していますか?」と問い合わせてくることも増えていきます。

また、働いているスタッフも「良い施設・良い職場で働いている」という気持ちで離職の防止に役立つことがあります。

デイサービスの営業/集客としての「パンフレット」の効果について

デイサービスの営業や集客でパンフレットは必要です。デイサービスのことを知ってもらうために、パンフレットを用意しましょう。

パンフレットとして情報がまとまっていると、デイサービスをご検討の方にケアマネジャーがそのパンフレットをそのままお渡しして見学などの提案をしやすくなります。

パンフレットがないと、例えば営業時間や所在地、施設のコンセプトなど、毎回説明しなければならなくなり、ケアマネジャーもデイサービスも手間が増え非効率です。

パンフレットをご覧になるのは介護保険サービスを熟知している人ばかりではないので、デイサービスの写真や、デイサービスの1日の流れ、どんな職員がいるか、送迎のことなどまで詳しく掲載した方が良いです。

ケアマネジャーが「デイサービスってこんなところですよ!」と利用を検討する方にそのまま渡して説明できるようなパンフレットが喜ばれます。

デイサービスの営業/集客としての「ポスティング」の効果について

デイサービスの集客でチラシを配布することのある程度の効果はあります。チラシの配布での集客効果を高めるために意識するべきことは、ケアマネジャーや居宅介護支援事業所に施設のイメージを伝えることです。

例えばよくあるチラシの例を挙げると「新しくトレーニングマシンを導入しました!トレーニングできます!お気軽にお電話ください!」というハード面の内容です。

ケアマネジャーは利用者様のニーズベースで考えているため、マシンでトレーニングということと合わせて「下肢の筋力を効果的に鍛え、歩行安定や立ち上がりなどの安定に役立ちます!」という感じのADLや生活課題に絡めた効果を紙面に載せると、より明確にケアマネジャーにインプットされることがあります。

ケアマネジャー的には、ケアプランの作成で生活課題(ニーズ)の文言に合わせて利用するサービスを決めていくので、その過程をフォローする形のチラシは効果的だと思います。また、居宅介護支援事業所で回覧できるのもチラシのメリットなので、実際の利用者様に「こんなデイサービスはどうですか?」と拡散できることが期待できます。

デイサービスの月刊新聞や広報誌を作る

デイサービスの最新情報や、活動報告として新聞や瓦版などの広報誌を作って定期的に情報発信していることが多くあります。デイサービスの新聞は利用者様のご様子や施設の雰囲気を伝えるもので対外的な意味もありますが、利用者様にとっては思い出アルバムのようなもので、1ヶ月にどんなことをしたか振り返る材料にもなります。利用者様も、自分や自分たちの身近な人が写っている新聞は話題性抜群なので、利用者同士での会話のタネにもなるようです。

ポスティングの効果について

デイサービスの集客でポスティングは新規獲得の成果が出るか

デイサービスの送迎範囲に団地や高齢者向け住宅などがある場合、利用者様に直接ポスティングするという方法もあります。介護保険サービスであるため誇大広告には配慮しないといけませんが、要介護の認定を受けていないけれど、デイサービスというものは気になっているという高齢者はいます。なので、介護保険サービス自体あまりよく知らない潜在的な層から良い反応が得られることもあります。

ポスティングの統計的なリアクション率は0.3%ほどと言われていますが、1000枚ポスティングしたら3人リアクションがあるという計算です。300件チラシやフライヤーを入れたら1名くらい反応があるかもしれません。通所介護にとっては1名の利用者増加でも売り上げインパクトがあります。またもし団地などで良い評判が立てば芋づる式に利用者が増えるかもしれませんので試してみる価値はあります。

デイサービスの営業/集客としての「健康教室・交流会」の効果について

デイサービスを会場にして健康教室や交流会を開く集客方法

デイサービスの施設はもともと人が集まりやすい作りになっています。介護施設というイメージで足が遠のいている方もいるので、健康教室や地域の交流会などの意味合いでまずは足を運んでもらうということも効果的です。デイサービスのサービス提供時間には外部の方を招くことはできませんが、もし余力があれば例えば休日などに健康教室や交流会、デイサービス解放などを計画して、企画についてチラシなどで周知するということを行って成果をあげているケースもあります。
 

ケアマネジャーを対象とした勉強会を作る方法

ケアマネジャーは、デイサービスがどんなところなのかを実際に見て知りたいという気持ちがあります。なので、例えばデイサービスの業務終了後などに、ケアマネジャー向けの勉強会を企画・開催して自分たちの施設のことを知ってもらうという方法もあります。そうすることで、しっかりと研修が行われているという印象と、顔が見える関係性を得りことができます。

デイサービスの利用者を増やす方法として「リハプラン」もオススメです!「リハプラン」を導入することで、デイサービスで提供するサービスの質が高まり、ケアマネジャーや利用者から信用を得た事業者もあります!

まとめ

新規利用者獲得にはデイサービスへの評判やイメージが大切

デイサービスで新規利用者を獲得する方法をいろいろ紹介してきました。

紹介した内容は実際にデイサービスの営業シーンで活用できると思いますが、すべての方法に共通して言えるのは自分のデイサービスの良いイメージを植えつけられているかということを客観的に考えることです。

良いイメージとは、利用者様のニーズに応えることや、ケアマネジャーが意図することを汲み取ってくれることなどです。自分の施設に興味を持ってもらうきっかけがチラシなどのツールであり、本当に新規利用者の獲得に繋がるのは、利用者本人やケアマネジャーの気持ちに寄り添って親身になって考えることです。デイサービスの集客施策のご参考になれば幸いです。

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この記事の著者

作業療法士  大久保 亮

リハビリ養成校を卒業後、作業療法士として、通所介護事業所や訪問看護ステーションにて在宅リハビリテーションに従事。働きながら法政大学大学院政策学修士を取得。その後、要介護者、介護現場で働く人、地域住民まで、介護に関わるすべての人が安心していきいきと活躍し続けられる世界の実現を目指して2016年6月株式会社Rehab for JAPANを創業。また、日本介護協会関東支部局副支部長を務める。

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