ゼロから始める股関節のリハビリ【座位編】

機能訓練

下肢

更新日:2022/02/16

股関節周囲のリハビリを行いたいが、どんな運動方法を選択したら良いのか、迷うことはありませんか?今さら上司に聞けない、色々な運動方法を知りたい…そんな方々は必見です。今回は股関節のリハビリに使用できる運動方法を様々な座位に分類してご紹介します。  

座位でできる股関節のリハビリには…

臨床上、徒手療法など直接的に施術する股関節のリハビリテーションは数多く存在します。また、評価や治療などにも力を入れて日々精進されているのではないでしょうか。

しかしながら、セルフエクササイズ指導や運動の種類や幅、難易度設定などの知識は十分にあるでしょうか?

そこで、今回は「椅子座位」「長座位」「体育座り」「道具を使用した座位」に分類して運動方法をご紹介していきたいと思います。

「椅子座位」での運動方法

まずは簡単な運動方法からのご紹介します。

股関節をしっかりと動かしていきましょう。股関節の屈曲だけでなく、後背部や腰部のストレッチ効果が期待できます。

難易度も低く、導入しやすい内容と思いますので、ぜひ導入してみてください。

「長座位」での運動方法

続いて長座位での「お尻歩き」をご紹介です。

お尻歩きはダイエットにも効果的とされていますが、リハビリとしても良く利用されます。通常の歩行より骨盤の前後左右の可動性が高く、骨盤底筋群の賦活になります。

前後だけでなく、横歩きも実施してみてください。
 

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「体育座り」の運動方法

こちらの運動は、体育座りでできる「体幹回旋」のエクササイズです。

股関節周囲筋はもちろんですが、身体を後方に倒して運動することでバランス機能や体幹筋の強化にも効果が期待できます。

意識するポイントとして、両膝が開かないように注意して運動を行なってください。

「道具を使用した座位」の運動方法

こちらの運動は、立ち上がり動作に必要な下肢筋力や重心移動、体性感覚などのリハビリに最適です。

殿部の床反力や重心移動を目的とした運動方法です。

これらの運動後に通常座面での立ち上がり動作を行うと、変化が見られるかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。今回は色々な座位で行う股関節のリハビリをご紹介させていただきました。

座位にも「椅子座位」「長座位」「体育座り」「道具を使用した座位」などの運動方法があります。

様々な姿勢の運動方法を知り、幅が広がることで、患者様により適した運動を提供して頂ければ幸いです。

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この記事の著者

作業療法士  大屋 祐貴

作業療法士として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーション技術を高めるために研修会の立ち上げ等を行う。

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