デイケア・デイサービスに通うご利用者様が求めているもの

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更新日:2022/02/16

デイケア・デイサービスの違いや、どんなリハビリを実施しているのか、ご利用者様が求めていることについて、厚生労働省による研究委員会資料「リハビリテーションにおける医療と介護の連携に関する調査研究」を元に紐解いていきます。私達スタッフはご利用者様の「想い」に対して何ができるのでしょうか。通所介護に何を求めて来ているのでしょうか。介護現場のスタッフに是非知っていただきたい基礎知識です。

通所リハのご利用者様の「リハビリの継続理由トップ5」とは

厚生労働省による約1000事業所のアンケート調査によると、デイケアに通うご利用者様のリハビリ継続理由のトップ5は以下の通りとなっています。

1位:身体機能を治したい:78.8%
2位:筋力や体力を付けたい:75.4%
3位:歩けるようになりたい:60.8%
4位:排泄などの動作ができるようになりたい:55.9%
5位:職員やなじみの仲間に会いたい:54.7%

トップ3は身体機能面の向上を求める結果となり、次いでトイレ・排泄動作などのADL(日常生活活動)や社会的活動・参加の要望となっていることがわかります。

参照:厚生労働省「リハビリテーションにおける医療と介護の 連携に関する調査研究」(2016年10月3日アクセス)

通所リハのご利用者様は「リハビリによる変化や効果」をどのように感じている?

デイケアに通うご利用者様は、リハビリを行うことをどのように感じているのでしょうか?

  • 身体機能   良くなる:52.1% 維持できる:45.2%
  • 日常生活動作 良くなる:50.5% 維持できる:46.8%
  • 社会的活動  良くなる:32.6% 維持出来る:59.8%


主に「身体機能面」と「日常生活面」において過半数の方が良くなる答えていることが分かります。
つまり、ご利用者様の希望・要望に応えるためには、適切な運動指導と日常生活指導による維持・改善を目標に取り組むことが最優先と言えるのではないでしょうか。

通所リハと通所介護の違いを比較してみると…

厚生労働省の報告によると、通所リハと通所介護のサービス内容の大きな違いは「PT・OT・STが実施した個別リハビリの割合」のみでした。

デイサービス、デイケアどちらも、1日の平均個別リハ時間は「約20分」です!リハビリスタッフが直接指導できる時間が非常に少ないことが分かります。

このことから、通所リハや通所介護で重要になってくるのは、リハビリスタッフ以外の「ケアスタッフ」や「看護スタッフ」との関わりの時間ではないでしょうか。

この時間をいかに活用できるかが、私達が「ご利用者様の希望・要望に沿ったサービス」を提供できる重要なポイントになると思います。

通所リハではどんなリハビリを実施しているのか

厚生労働省によると、デイケアで勤務するリハビリ職は以下の訓練を実施されている方が多いようです。

  1. 筋力トレーニング:86.7%
  2. 関節可動域訓練(ストレッチなど):74.6%
  3. 歩行訓練:71.1%
  4. 機能・ADL評価:32.3%
  5. 寝返り・立ち上がり・起き上がり:31.6%

リハビリスタッフは専門的な知識の元に評価を行い、筋力トレーニングやストレッチ、歩行訓練等をご利用者様の能力に応じて難易度を選定します。

ICTの利活用でサービスの質と業務効率を同時に高める

2024年の医療介護同時改定では、団塊世代の高齢化を見据え、自立支援を中心とした科学的介護の実現、そしてアウトカムベースの報酬改定に向けて変化しようとしています。

このような時流だからこそ、より一層利用者さまの自立支援に向けた取り組みが重要になります。しかし、個別機能訓練加算をはじめとした自立支援系の加算やLIFE関連加算の算定は、売上アップも見込めるとはいえ、リハビリ専門職の不在や現場負担の問題で取り組みが難しいと考える事業所も多いのではないでしょうか?

その解決策の1つが「介護現場におけるICTの利用」です。業務効率化の意味合いが強い昨今ですが、厚生労働省の定義では「業務効率化」「サービスの質向上」「利用者の満足度向上」の達成が目的であるとされています。

業務効率化だけでなく、利用者一人ひとりの生活機能の課題を解決する『デイサービス向け「介護リハビリ支援ソフト」』を検討してみませんか?

この記事の著者

作業療法士  大久保 亮

リハビリ養成校を卒業後、作業療法士として、通所介護事業所や訪問看護ステーションにて在宅リハビリテーションに従事。働きながら法政大学大学院政策学修士を取得。その後、要介護者、介護現場で働く人、地域住民まで、介護に関わるすべての人が安心していきいきと活躍し続けられる世界の実現を目指して2016年6月株式会社Rehab for JAPANを創業。また、日本介護協会関東支部局副支部長を務める。

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