2021年06月22日更新

【介護×テクノロジー】介護支援用「装着型サイボーグ」で働き方が変わる。

H A L®は腰部に装着することで移乗介助時や中腰姿勢時の腰部にかかる負荷を最大40%まで低減することができます。介護者が装着することで介助の負担を軽減することができると同時に、利用者自身が装着することで自立して立ち上がりを容易にすることもできます。



介護事業所においては、サービスの質の向上、身体的負担の軽減、生産性の向上などの課題に直面し、多くの事業者がその課題解決に取り組んでいます。

現場のスタッフからは、サービスの質の向上と生産性の向上は一見相反するように見えるかもしれません。質の高いサービスを提供するということは、時間と手間(人手)がかかりコストが嵩んでくると思われがちだからです。

限られた資源(人材等)を用いて一人でも多くの利用者に質の高いケアを届けるためには、業務改善を図り、そこから生まれた時間を有効活用して利用者に向き合う時間を増やすこと、自分達で介護の質をどう高めるか考えていくことことが、これからの時代、より重要になっていくのではないでしょうか?

介護×テクノロジーで重介護ゼロ®を目指す

これらの課題を解決する方法の1つとして、介護現場におけるI C Tをはじめとするテクノロジー機器の活用が拡大してきています。主に介護職員の業務効率化や負担軽減を目的に導入が進められていますが、社会保障審議会の介護給付費分科会でも、今までの検証データなどの分析から、「機器を使った職員の専門性を踏まえた業務分担が可能となり、ケアの質の向上が図れる」といった検証結果が示されています。

具体的には、見守り支援・入力支援・移乗支援といった機器がそれに当たりますが、今回は移乗支援で導入されているC Y B E R D Y N E社の装着型サイボーグH A L®(以下H A L)を紹介していきます。

 

重介護ゼロ®社会の実現を目指すC Y B E R D Y N E株式会社が開発したH A L腰タイプは、主に介護職員の方々の身体介護時の腰部負担を軽減する目的で導入されています。具体的には腰部に装着することで移乗介助時や中腰姿勢時の腰部にかかる負荷を最大40%まで低減することが出来ます。

H A L導入施設からは「業務の分業化が進み効率化が図れた」、「身体負担が減り病気後の職場復帰が容易だった」、「離職ゼロが達成できた」、「身体的負担の軽減により精神的な負担感も減り、職員のモチベーションアップにもつながった」などの声が寄せられているとのことです。

H A L の導入により介護の質を高める・チームケアを推進するといったことにより「介護の価値を高めること」への取り組みが可能となるのではないでしょうか?

現在、H A L腰タイプは、各都道府県に設置されている地域医療介護総合確保基金を活用した導入支援の対象となっていて、自治体によっては最大100万円までの助成制度も利用できるそうです。

個別機能訓練での活用事例

H A L腰タイプは自立支援用として個別機能訓練などにも活用されています。

H A Lは装着者の動こうという動作意思を読みとり、意思に沿った動作をサポートすることで人と一体化して機能する装着型サイボーグです。

H A L腰タイプを装着し運動プログラムを実施することにより、体幹や立ち上がり動作の機能向上を促すことが期待されていますので、廃用による下肢筋力の低下があり立ち座りに不安のある方、立位時のふらつきが見られる方などがH A L腰タイプのプログラムに取り組まれて、「立ち座りが楽になった」、「ふらつきが少なくなった」などの事例も数多く報告されているそうです。

また、立ち上がりまで行かなくてもプログラム実施により、お尻を持ち上げる(離殿)や前方への重心移動が可能となると、移乗時の介助量も減りご本人やご家族(施設スタッフ)の負担が減ったという例もあるそうです。

できる限り自分の意思や力で生活できるようにサポートするという自立支援の観点から、H A L腰タイプを使った機能向上プログラムで、1つでも自分でできることを増やしていくという取り組みをされている施設もあるようです。

2021年介護報酬改定では、自立支援・重度化防止の推進が柱の1つに据えられ、厚生労働省も自立支援に資するサービスを提供している事業所へのインセンティブを高める方向へシフトしています。

2024年医療介護同時改定では、これまで以上に自立支援・アウトカム時代へと変化していくことが示されています。団塊世代の高齢化を見すえ、持続可能な社会保障システムの維持に向けた自立支援のための介護予防・リハビリテーションの充実が求められてきているのです。

こういった背景から、未来を見据え、早い段階でこういった自立支援に取り組むことがより重要になっていくと考えています。

 

「H A L®腰タイプ」について詳しく知りたいという方は、こちらをご覧ください。

https://www.cyberdyne.jp/lumbar_lp/index.html

「自宅でNeuro HALFIT®」で自宅にいながらリハビリ

ご自宅でのリハビリとして、H A L腰タイプを使いたいという方には「自宅でNeuro HALFIT®」を利用することで、自宅でレンタルして使うことも可能です。

 

「自宅でNeuro HALFIT®」はHAL腰タイプをご自宅にレンタルし、運動プログラムに日常的かつ集中的に取り組んでいただくことで、自立や生活の質の改善を支援するサービスです。最先端テクノロジーを活用したリハビリプログラムをご自宅にいながら受けることが出来るのです。

自宅で取り組めるということですので、基本的には全国どこでも利用可能です。

使い方から適切な運動プログラムの提案、実施のためのフォローアップまでをオンラインで行いますので、場所を選びません。お住まいの地域でH A L腰タイプを導入している施設がなくても、ご自宅で利用することができます。

 

H A L腰タイプによる「自宅でNeuro HALFIT®」は体幹機能や立ち座り動作の改善を促すプログラムを実施しますので、次のような方に最適です。

・廃用により足腰の筋力低下を感じている方

・立ち座りの動作や立位姿勢が安定せず、転倒のリスクが高まっている方

・立ち座りの動作が億劫になり、活動量の低下が懸念される方

・将来的に身体機能の低下に不安のある方

つまり、フレイルと言われる方(加齢とともに心身の活力が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態の方)から、実際に廃用症候群といった診断名や要介護認定をお持ちの方でもご利用いただけるサービスです。

 

「自宅でNeuro HALFIT®」について詳しく知りたいという方は、こちらをご覧ください。

https://store.cyberdyne.jp

介護×テクノロジーで介護の質を高める

H A Lの導入は保険外となりますので、導入費用は全額自己負担となりますが、今回ご紹介したように、介護現場での生産性の向上、介護の質を高めるための一つの手段として、テクノロジーの活用を検討してみてはいかがでしょうか?

例えば、ずっと保険外のサービスを利用するのではなく、ある程度目標と期間を決めて効率的に導入するというのも1つの方法かもしれません。

このようにテクノロジーを活用し、利用者様ご本人の自立支援をサポートするとともに、介護施設スタッフやご家族の負担軽減も図るという両輪を回すことで、重介護ゼロ®社会の実現を目指すC Y B E R D Y N E社の取り組みは、来るべき超高齢化社会に向けてより注目を集めていくことになるのではないでしょうか?

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著者プロフィール

author

大屋 祐貴

リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。