デイサービスで働くスタッフが理解しておきたいフットケアシリーズ|扁平足・外反母趾の概要と予防方法について

先日、デイサービスで働くスタッフが理解しておきたいフットケアシリーズで「介護シューズの選び方・履き方」について記事を書きました。フットケアは実はそこまで認知されていないというのが現状であり、特にご高齢の方は足のアーチが低下していることが殆どです。アーチが低下しているというのは、いわゆる「扁平足」という状態であり、歩行に影響したり、膝の痛みなど関節への負担も増えることになります。今回この記事では、扁平足の概要と予防方法についてお伝えしていきます。

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デイサービスに通われるご高齢の方々に多い特徴として「扁平足・外反母趾」があります。その多くは先日お伝えした間違った靴の選び方や履き方が影響しますが、身体機能面としてみたときに、単純に筋力が低下している・そもそも筋肉がなくなっているということがあります。
 

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デイサービスに通われて、たくさん運動をすることがありますが、実際に「フットケア」に着目されることは少ないのではないでしょうか。

今回この記事では、扁平足・外反母趾の概要とご高齢者向けに対してできる「フットケア」についてお伝えしてまいります。

 

扁平足・外反母趾とは

まず、扁平足や外反母趾というのは一体どのような状態なのでしょうか?

扁平足は、いわゆる「土踏まず」がつぶれてしまっている状態を言い、外反母趾は足の親指が「くの字」に大きく曲がってしまっている状態を言います。

土踏まずがつぶれてしまっている状態を「足のアーチが低下している」と言うのですが、この足アーチが低下している状態は様々な足のトラブルを引き起こします。その1つが外反母趾です。

デイサービスでは、ご高齢の方々が通われますが、先日のデイサービスで働くスタッフが理解しておきたいフットケアシリーズ|介護シューズの選び方・履き方編という記事でもご説明した通り、靴の選び方や履き方というのも足のアーチに影響を与えます。また、それに加えて筋肉の硬さや筋力の低下なども影響します。

 

足のアーチ構造

足というのは非常に複雑に作られている場所なのですが、足の骨は名前がついているものだけで左右56個の骨で構成されいます。

小さい骨が多いのですが、人体の骨が206個あるのに対し足だけで56個の骨があり、身体の約1/4の骨が足に集中しています。これはすごいことで、人が歩く・走るなどの移動において足元に体重が乗ることになるので、それを支えている足には大きな負担がかかります。

足元の骨は小さい骨が多いので、それぞれの骨が協力をしあって支え、さらに周囲にある筋肉や筋膜などの軟部組織で支えています。

 

機能訓練指導員が理解しておきたいフットケア

機能訓練指導員は、ご利用者さまの機能訓練やADL・IADL訓練に従事されていると思いますが、例えば立位バランスが悪いとか、歩行時にふらつきがある・足が痛い・膝が痛いという方がいた場合、まず足元をチェックしてみてください。

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外反母趾がある場合、外反母趾の原因の1つが扁平足です。扁平足以外に考えられるのは、つま先の細い靴を履いていることやヒールの高い靴を履いているなどがありますが、デイサービスに通所される方でそういった方は殆どいらっしゃらないと思います。

つまり、体重増加と扁平足、この2点が原因になっていることが考えられます。

上で説明した、扁平足になっていないか・外反母趾がないか。この辺をまず確認していただき、所見が認められる場合は、以下の方法を行ってみてください。
 

扁平足を予防する方法

扁平足の原因の1つとして、後脛骨筋という筋肉の萎縮や筋力低下が認められます。また、立方骨という骨の位置なども影響してきます。

ですが、これらを説明していくとかなり専門的になりますので、ここではシンプルに扁平足を予防していくにはどうしていったらいいのか。ここを中心にご説明をしていきます。

【タオルギャザー】

画像出典:リハビリテーションコンサルタント

こちらの方法は、椅子に腰かけていただき足の下にタオルを敷きます。その状態から足の指をしっかり使って、タオルを手前に手繰り寄せます。

タオルでなくても、ビーズなどをつかんで横に移動させるといった方法でも問題ありません。


【カーフレイズ(かかと上げ)】
カーフレイズ
画像出典:セルフボックス

カーフレイズは「かかと上げ」のことを言います。

転倒に注意しながら、両足一緒にかかとを上に持ち上げます。ふらつきがある方や転倒の危険性がある方については、何かに掴まった状態で行うようにしてください。また、必要に応じて見守りをするようにしてください。


【青竹踏み】

画像出典:リハビリテーションコンサルタント

青竹踏みはよく昔からよく行われていた方法ですが、実はこれは非常に理にかなっており、上に説明した「立方骨を持ち上げる」ということに適した方法です。

足裏の中央部からややかかとよりの位置にセッティングして行うようにしてください。



この3つの方法であればリスクを少なく、比較的簡単に行うことができます。是非参考に実践してみてください。

 

足裏マッサージや中敷き(インソール)をいれることもおすすめ


足の裏は硬くなっている方が非常に多いです。機能訓練指導員の方が直接マッサージを行っても良いと思いますが、テニスボールなどをうまく利用して行うこともできます。

椅子に座ったまま、足の裏にテニスボールを置いてゆっくりと前後に動かしてください。また、立ったまま行えるという方は、転倒に注意をしながら同様の方法で行ってみてください。

中敷きについては、靴のサイズと合わせる必要があるので、専門家の方にお願いをして選んでもらうようにしてください。

 

フットケアの基本は清潔・保湿・爪切り

フットケアの基本は清潔・保湿・爪切り

ここまで足アーチの整え方についてお伝えしてきましたが、まず基本的なところは足をいつも清潔にしておくこと、保湿をして乾燥させないこと、爪をスクエアに整えておくことが基本です。

デイサービスで入浴サービスを行っている施設では、入浴介助時に足の清潔さを意識してみると良質なサービスをお届けできるかもしれません。

この基本をベースに、靴のことや足のアーチのことを行っていって、トータルしてはじめて「フットケア」と呼ぶことができます。

リハプランメディアでは、足浴の記事も書いていますので、ぜひ合わせてお読みいただけたら理解が深まると思います。
 

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まとめ

デイサービススタッフが理解しておきたいフットケアシリーズとして、今回は「扁平足と外反母趾の概要・予防方法」についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

本当にちょっとしたことなのですが、そのちょっとしたことを提供できるだけで利用者さまの状態が変わったり、他の事業所との差別化を図っていくことができると思います。

ここでの内容が少しでも参考になってくれたら嬉しいです。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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著者プロフィール

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リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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