通所介護(デイサービス)の事業計画書の内容の書き方

高齢者の人数は増加していますが、通所介護(デイサービス)の事業者は、介護報酬改定などに左右され、安定した経営を続けていくためには、念入りな事業計画が不可欠です。 また、魅力的な施設運営のためにコンセプトや強みを明確にしてスタッフや利用者、融資を確保する見せ方も大切です。開業資金の融資や自治体に事業者指定申請をする時にも欠かせない事業計画書の作成について、内容の書き方や内容を紹介します。  通所介護の新規開業を目指す事業者のの方向けに、事業計画書の書き方についてまとめました。

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通所介護(デイサービス)の事業計画書の書き方

厚生労働省の「平成29年度介護サービス施設・事業所調査」によると、全国の通所介護(デイサービス)事業所の数は、介護予防通所介護は40870事業所、通所介護は23597事業所となっており、前年と比較しても増加しています。 高齢者の人数は増加しますが、通所介護事業は介護報酬改定などに大きく左右され、安定した経営を続けていくためには、念入りな事業計画が不可欠です。 
開業資金の融資や自治体に事業者指定申請をする時にも、事業計画書の作成は欠かせません。 通所介護の新規開業を目指す事業者のの方向けに、事業計画書の書き方についてまとめました。
 

通所介護(デイサービス)の事業計画書が必要な理由とは

いろいろな事業で共通ですが、通所介護を開設する場合にも、事業計画書を作成することが必要です。
特に、通所介護などの介護保険サービスは事業所規模やサービス提供時間、利用者の人数などにより売り上げや人件費などがおよそ立つため、事前のシミュレーションを行うことが目的の一つとなります。介護保険の指定事業者になるためには、事業計画書も申請書類の一つになります。指定を行う行政機関・自治体の方でも、指定した事業者が閉鎖や廃業にならなりご利用者に迷惑がかからないようプランニングを確認したいからです。通所介護の事業を行うにあたり、多くは開業資金や運営資金を融資してもらいますが、この際にも事業計画書が求められます。
事業計画書は、事業者自身が事業をする計画を見立てることとともに、第三者的に指定事業者として認められる事業者であるかや、融資可能かなどを判断する材料として重要な書類となります。
 

融資申請の際に金融機関へ提出する事業計画書

開業にかかる資金は、金融機関等から融資を受けて開業資金に充てるケースも多くあります。また、開業したばかりの時には利用者が少なく、売り上げが少ない赤字の状態が続くため、この段階をどう乗り切るかなども事業計画書に記入する、創業者のプロフィールやサービスや商品の強みや特徴などで述べていきます。
金融機関側も融資額の回収の見込みがなければ、融資を行うことはできません。事業計画書と合わせて、収入と支出、借入と返済などの関係を長期的に予測する収支計画書などの情報も精査されるため、融資の審査を通過でき、現実的に可能な事業プランが作られている必要があります。 
そのため、自分だけでなく他人が見ても内容が伝わる事業計画書を作成しましょう。
 

デイサービスの経営者として、今後の事業の見通しを立てる

通所介護を開設するということは、経営をして収益をあげ、安定した運営を続けていくことが目的の一つです。 
事業の展望や収益の予測がたてられることは、経営者として重要な能力であり、事業の継続には必須です。 
介護サービスなどの福祉分野では、熱い思いを持って起業する方も多くいますが、経営者としては、単にサービスの質を追求するだけでなく事業や経営について十分に考える必要があります。
 

通所介護(デイサービス)の事業計画書の内容・項目

ここまで紹介したように通所介護事業を行うための事業計画書は大切な書類です。
どのような内容の事業計画書を書いていけばいいか手順をまとめました。 
事業計画書は行政機関や税務署、銀行など多方面に提出する機会がありますが、必ずこれといった様式やテンプレートはなく様々な雛形があります。事業計画書の内容、事業計画書に書くべき必須の内容を挙げていきます。
 

事業計画書 事業の概要

通所介護の事業計画書でも、介護保険サービスの指定を受けるためには事業の概要を説明する必要は少ないかもしれませんが、融資を受けるや場合などには通所介護という事業は要介護者へどのようなサービスを提供するのか、介護サービスの内容や売り上げの構造などの概要を事業計画書に記載する方がスムーズです。
 

事業計画書 会社の概要

通所介護の事業計画書の会社の概要の項目では、デイサービスの事業者として指定を受ける要件は、法人とされています。法人がどのような事業を行なっているのかなどを事業計画書に記載します。

事業計画書 事業内容

通所介護の事業計画書の事業内容の項目では、具体的にどのようなサービス内容、どのような規模のデイサービスを開業するのかを決めます。 

事業計画書 経営方針、プラン

通所介護の事業計画書の経営方針・プランの項目では、通所介護などの介護保険事業は報酬改定などに左右される部分はありますが、どのように事業体制を整えて運営していくのか、事業を拡大させていくのかなど長期に渡るプランが必要です。 
大まかな方針に加えて、開業まで、開業から半年、1年後、2年後など短期から長期に渡っての展望を設定して記載します。 新規で事業を行う場合、なかなかイメージが湧かず、中長期の見通しが立ちにくいかもしれません。
しかし、理想的で高い目標を設定していくことも大切ですが、介護保険報酬や食費など客単価が見えやすいため、登録利用者数の増加などの数値を予測しながら現実的なプランを考えます
合わせて資金運用や介護保険改正など、想定されるリスクへの対処方法なども考えておくとリスク管理の面でも考えられており印象が良いです。

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事業計画書 市場の分析・市場における戦略と実行方法

通所介護の事業計画書の市場分析・市場における戦略と実行の方法の項目では、通所介護の定員や規模はどうするのか、入浴設備を設置するか、利用者のターゲット層となるのは要介護度が軽い方や要支援の方か、あるいは報酬単価の高い要介護度3以上の中重度者方や認知症のある方をたくさん受け入れるのかなど、施設としてご利用いただきたい利用者層と施設のコンセプトは明確にしておく方が良いです。
このために、地域の利用者の要介護度の分布や、地域で競合となるデイサービスや関連事業所のサービス内容などとの比較などを交えて分析していると説得力が増します。

事業計画書 資金計画

通所介護の事業計画書の資金計画の項目では、通所介護の事業を行うにあたって、具体的にどのタイミングでどれくらいの資金が必要なのかを計算します。
施設の建物代(賃貸なのか所有物件なのか)、送迎車代(リースなのか所有車なのか)、開業までにはそのほかにも設備投資、広告代、職員採用にかかる費用や研修費など様々な費用が必要です。 オープンしてからも売り上げが立たない中で、従業員の給料や賞与、水道光熱費、各種支払いなどいろいろな支出があります。 
これらの費用を確保するための調達方法はどうするのか、融資を受けた場合は利子を含めてどのくらいの期間をかけて返済するのかを計画しておきます。福祉事業や中小企業に対する補助金や助成金などもありますので、よく調べて使えるものは使いましょう。例えば、職場定着支援助成金やIT導入補助金などが利用できる場合には検討しましょう。

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事業計画書 介護保険制度変更などの不測の事態への対応

通所介護の事業計画書の不測の事態へん対応の項目では、介護保険法は、3年ごとに改正されます。事業や規模により、管轄が都道府県から市町村に移されたり、基本報酬や加算の内容に変更があったり、経営的な面からも施設サービスの内容の変更などをせざる得ないこともあり得ます。 
常に介護保険制度の最新の情報や改正の動向をチェックして、早めに対応できるようにしておくことが大切です。

 

通所介護(デイサービス)の事業計画書を書く際の注意点

通所介護(デイサービス)の事業計画を書く上では、一般的な事業計画書にはない介護保険の運営基準・指定基準を満たしているかというポイントが入ってきます。
例えば、事業計画の段階で、デイサービスの利用者に必要以上の物販や外出、娯楽などを盛り込んで売り上げを立てるなどをしていると現実的には困難な計画になります。
デイサービスを新規開業する場合の指定申請書には、決まった書式があります。事業計画書を書いている段階でも介護保険サービス事業者の指定を受けるための書式を意識することが重要です。 
双方で違った内容が書かれていると信憑性がなくなってしまうため、お互いに内容がリンクしている必要があります。 

通所介護の開業において、設備基準を満たすことは特に重要です。 
通所介護には、利用者1人あたりの床面積や車椅子対応のトイレの設置、ベッドのある静養室の設置などが義務付けられており、この面積により利用定員の限度が決まってきます。 
 

事業開始後を想定できているか

事業計画書の物件調査では、これらの設備基準を満たせる物件であるかや、もし食事を提供する場合にはどのような形で提供するかなど、実際のオペレーションと設備基準を照らし合わせてチェックしておきます。
大規模な施設で食事を提供する場合には、調理に当たる行為があるときは、健康増進法に基づく給食開始届や給食施設としての要件を確認して満たす必要があります。
また、古い建物などでは防災や防火の観点からスプリンクラーの有無や、通報装置の有無、避難経路の確保なども確認する必要があります。

 

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実際にデイサービスをオープンさせたあと、資金繰りの目途が立つのか想定することも必要です。 
利用者数が増えるかどうかはかなり予測がしづらいですので収入が予定より少なかった場合でも、数か月は給与や光熱費など決まった支払いが滞りなく行えるように運転資金を確保しておかなければなりません。 
また、事故や災害など不測の事態が起きた場合、あるいは職員が病欠の日の対応はどうするのかということも、実際運営を始めたら対応に追われますのであらかじめ検討しておきましょう。
 

まとめ

事業計画書を作るという作業は初めてだと探り探りになります。
自治体や商工会などでは、新しく事業を始める方向けに、事業計画書の作成や経理の仕組みなどの無料相談や勉強会・セミナーなどを行なっているところもあります。
一人で悩んでいても解決しない問題もあるので、融資や指定申請など目的に合わせて伝わりやすい書類作成を専門家のサポートを受けて作成することも一つの手です。
もし、通所介護でリハビリテーションや機能訓練を重視して運営していきたい場合には、個別機能訓練加算算定を強力にサポートするツール「リハプラン」はお役に立ちますのでなんでもお気軽にご相談ください。 

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著者プロフィール

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Rehab for JAPAN代表取締役社長。法政大学大学院(CSR専攻)卒業し、政策学修士を取得。作業療法士として、在宅介護(通所介護・訪問看護)や医療機関(救急)など現場経験をした後、株式会社Rehab for JAPANを創業した。主な書籍として『幸せな職場の作り方』ラグーナ出版、2014(共著)などがある。

~筆者の想い~
介護報酬マイナス改定や職員不足など介護経営は厳しい時代です。介護事業所を強くし、安定した介護経営をしていくためには業務効率化のためのIT導入や集客アップのための営業戦略、他社サービスとの差別化などが重要です。介護経営者様・管理者様向けに「介護経営のノウハウ」や「介護マネジメント」についてわかりやすく解説します。

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