選択的サービス複数実施加算とは

選択的サービス複数実施加算は、介護予防通所介護・通所リハビリテーションの介護報酬の加算で、平成29年から総合事業の通所型サービスも対象となりました。選択的サービス(運動機能向上加算、口腔機能向上加算、栄養改善加算)を選択し、選択的サービス複数実施加算が算定できます。選択的サービス複数実施加算の算定要件や介護サービスの点数、厚生労働省のQ&Aまでまとめてご紹介します。安定した介護サービスの経営をしていくためにも加算・減算の種類について理解していきましょう。

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選択的サービス複数実施加算とは

選択的サービス複数実施加算の算定について

選択的サービス複数実施加算とは、平成24年度の介護報酬改定で新設され、利用者により良いサービス・効果を提供できるように複数のプログラムを組み合わせて実施することで加算できるものです。この加算は、介護予防通所介護(総合事業通所型サービス)・通所リハビリテーションに関して、選択的サービスの実施頻度の向上を目指すといった狙いがあります。 (総合事業の独自サービス・緩和した基準の通所型サービスでは対象外の場合もあります)

複数のプログラム(選択的サービス)とは運動機能向上加算(225単位/人月)口腔機能向上加算(150単位/人月)栄養改善加算(150単位/月人)のことです。

今まで、運動機能向上加算を算定している事業所は一定数ありましたが、選択的サービス複数実施加算の新設により、口腔機能向上加算や栄養改善加算も算定やすい環境となりました。 それでは選択的サービス複数実施加算の算定要件等確認していきましょう。

選択的サービス複数実施加算の算定要件

選択的サービス複数実施加算の算定要件について紹介します。 選択的サービス複数実施加算には選択的サービス複数実施加算Ⅰと選択的サービス複数実施加算Ⅱの2種類があります。以下にそれぞれを説明します。

選択的サービス複数実施加算Ⅰ

次に掲げる基準のいずれにも適合すること。

(1) 都道府県知事に届け出て運動器機能向上サービス、栄養改善サービス又は口腔機能向上サービスのうち、2種類のサービスを実施していること。

(2) 利用者が指定介護予防通所介護(総合事業通所型サービス)又は指定介護予防通所リハビリテーションの提供を受けた日において、選択的サービスを行っていること。

(3) 利用者に対し、選択的サービスのうちいずれかのサービスを1月につき2回以上行っていること。

選択的サービス複数実施加算Ⅱ

次に掲げるいずれの基準にも適合すること。

(1) 利用者に対し、選択的サービスのうち3種類のサービスを実施していること。

(2) 選択的サービス複数実施加算Ⅰの基準を適合していること。

※注意 「運動器機能向上加算」「栄養改善加算」「口腔機能向上加算」のうち 2 つ以上の加算を届け出てることが必要です。

同月中に利用者に対し、「運動器機能向上加算」「栄養改善加算」「口腔機能向上加算」のいずれかを算定している場合は算定できません。  選択的サービス実施加算ⅠとⅡを併用して算定することはできません。

選択的サービス複数実施加算の点数

選択的サービス複数実施加算の点数について算定Ⅰ・Ⅱそれぞれ紹介します。

選択的サービス複数実施加算Ⅰ

480単位/月

選択的サービスのうち2種類実施

  • 運動器機能向上及び栄養改善
  • 運動器機能向上及び口腔機能向上
  • 栄養改善及び口腔機能向上

選択的サービス複数実施加算Ⅱ

700単位/月

選択的サービスのうち3種類実施の場合

・運動器機能向上、栄養改善、口腔機能向上の3種類実施

選択的サービス複数実施加算の厚生労働省Q&A

次に選択的サービス複数実施加算についてのQ&Aを紹介します。

問129 

利用者に対し、選択的サービス複数実施加算を週1回以上、かつ、いずれかの選択的サービスは1月に2回以上行うこととされているが、同一日内に複数の選択的サービスを行っても算定できるのか。

算定できる。(別紙参照)

問130 

利用者に対し、選択的サービスを週1回以上、かつ、いずれかの選択的サービスは1月に2回以上行うこととされているが、次の場合は、どのように取り扱うのか。

(1)利用者が通所を休む等により、週1回以上実施できなかった場合。  

(2)利用者が通所を休む等により、いずれの選択的サービスも月に1回しか実 施できなかった場合。

(3)利用日が隔週で、利用回数が月2回の利用者に対し、利用日ごとに選択的サービスを実施し、かつ、同一日内に選択的サービスを実施した場合。

(4)月の第3週目から通所サービスを利用することとなった新規の利用者に対し、第3週目と第4週目に選択的サービスを実施し、そのうち1回は、同一日内に複数の選択的サービスを実施した場合。

(1)、(3)、(4)は、週1回以上実施できていないこと

(2)は、いずれかの選択的サービスを月2回以上実施できないことから、いずれの場合も当該加算は算定できない。この場合にあっては、提供した選択サービスの加算をそれぞれ算定できる。

まとめ

今回は選択的サービス複数実施加算について概要から算定要件、点数、Q&Aまでを紹介させて頂きました。 いままでは、選択的サービスを1つしか算定できない状態でしたが、平成24年度の改定より複数のプログラムを選択し要件を満たすことで選択的サービス複数実施加算を算定できるようになりました。 運動機能だけでなく口腔機能や栄養改善に対してもケアを求める利用者は多くいます。ご利用者に合った複数のプログラムを提供できる体制をつくり、介護予防や自立支援を支えるサービスを提供していきましょう。

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著者プロフィール

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リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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