看護体制強化加算(Ⅰ・Ⅱ)とは|算定要件・届出・Q&Aまとめ

訪問看護ステーションで加算算定のできる「看護体制強化加算」についてご存知でしょうか?今回この記事では、2018年(平成30年)に改定された看護体制強化加算Ⅰ・Ⅱの算定要件・届出・厚生労働省より発表されているQ&Aまでを網羅してご紹介していますので、最後までご覧ください。

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看護体制強化加算とは

看護体制強化加算とは、2015年(平成27年)に新設された比較的新しい加算です。

元々、看護体制加算というものがあり、看護体制「強化」加算は、看護体制加算の算定要件を満たし、高度な医療を望むご利用者に対して訪問看護体制を整え、尚且つ、サービス提供した場合に事業者に対して所定の単位数が加算されるものです。

訪問看護利用者に占める算定者の割合は約11%と厚生労働省が発表しており、平成29年時点ではほぼ横ばいの推移となっています。

この看護体制強化加算は、2018年(平成30年)の改定において、看護体制強化加算(Ⅰ)が新設されました。

 

看護体制強化加算(Ⅰ)と看護体制強化加算(Ⅱ)の違い

2018年の改定において、

"在宅における中重度の要介護者の療養生活に伴う医療ニーズへの対応の強化"として、看護体制強化加算の見直しが行われました。
 

<現行>
看護体制強化加算 300単位/月

<改定後>
・看護体制強化加算(Ⅰ)600単位/月(新設)
・看護体制強化加算(Ⅱ)300単位/月(従来通り)

 

看護体制強化加算Ⅰと看護体制強化加算Ⅱの算定要件


画像出典:平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

〇看護体制強化加算Ⅰ・Ⅱ共通

「緊急時訪問看護加算の算定者割合50%以上」の要件及び「特別管理加算の算定者割合30%以上」の要件の実績期間を現行の3月間から6月間へと変更する。

・医療機関と連携のもと、看護職員の出向や研修派遣などの相互人材交流を通じて在宅療養支援能力の向上を支援し、地域の訪問看護人材の確保・育成に寄与する取り組みを実施していることが望ましい。

〇看護体制強化加算(Ⅰ)

・ターミナルケア加算の算定者5名以上(12月間)(新設)

〇看護体制強化加算(Ⅱ)

・ターミナルケア加算の算定者1名以上(12月間)(変更なし)

訪問看護事業者の利用者によって看護体制強化加算(Ⅰ)又は(Ⅱ)を選択的に算定することができないものであり、当該訪問看護事業所においていずれか一方のみを届出する。

引用:平成30年度介護報酬改定における各サービス毎の改定事項について

【関連記事】
緊急時訪問看護加算とは|24時間対応体制加算との違いについて
特別管理加算とは|医療保険と介護保険の算定要件の違いについて
ターミナルケア加算とは|訪問看護の平成30年度介護報酬改定まで解説

着目すべき点として、元々直近3ヶ月の緊急時訪問看護加算特別管理加算の実績が算定要件だったのに対し、改定後は直近6ヶ月の実績が必要となりました。

つまり、開設6ヶ月以内の新しい訪問看護ステーションは算定することができないということになります。

また、その他のポイントとしては、「介護予防訪問看護」については、看護体制強化加算のⅠとⅡの区別はなく「看護体制強化加算」のみとなり、300単位の算定となります。

 

看護体制強化加算:Q&A集

2018年改定における看護体制強化加算のQ&Aは以下の通りです。

 

Q
看護体制強化加算の要件として、「医療機関と連携のもと、看護職員の出向や研修派遣などの相互人材交流を通じて在宅療養支援能力の向上を支援し、地域の訪問看護人材の確保・育成に寄与する取り組みを実施していることが望ましい。」ことが示されたが、具体的にはどのような取組が含まれるのか。
 

A
当該要件の主旨は、看護体制強化加算の届出事業所においては、地域の訪問看護人材の確保・育成に寄与する取り組みが期待されるものとして示されたものであり、例えば、訪問看護ステーション及び医療機関の訪問看護事業所間において相互の研修や実習等の受入、地域の医療・介護人材育成のための取組等、地域の実情に応じた積極的な取組が含まれるものである。

 

Q
留意事項通知における「前6月間において、当該事業所が提供する訪問看護を2回以上利用した者又は当該事業所で当該加算を2回以上算定した者であっても、1として数えること」とは、例えば、1〜6月にかけて継続して利用している利用者Aは1人、1月に利用が終了した利用者Bも1人と数えるということで良いか。

 

A
貴見のとおりである。

 

Q
仮に、7月に算定を開始する場合、届出の内容及び期日はどうなるのか。

 

A
・看護体制強化加算にあたっては「算定日が属する月の前6月間」において特別管理加算及び緊急時訪問看護加算を算定した実利用者の割合を算出する必要がある。

・仮に、7月に鑑定を開始する場合は、6月15日以前に届出を提出する必要があるため、6月分は見込みとして1月・2月・3月・4月・5月・6月の6月間の割合を算出することとなる。

・なお、6月分を見込みとして届出を提出した後に、加算が算定されなくなる状況が生じた場合には、速やかにその旨の届出をすること。

 

Q
平成30年3月時点で看護体制強化加算を届出しているが、平成30年4月以降も看護体制強化加算を算定する場合については、実利用者の割合の算出方法が変更になったことから、新たに届出が必要となるのか。

 

A
貴見のとおりである。新たな算出方法まで計算したうえで改めて届出する必要がある。なお、3月分を見込みとして届出を提出した後に、新たに加算が算定されなくなる状況が生じた場合には、速やかにその旨の届出をすること。

 

Q
平成30年4月から算定する場合には、平成29年10月からの実績を用いることになるのか。

 

A
貴見のとおりである。

 

Q
1つの訪問看護事業所で看護体制強化加算(Ⅰ)及び(Ⅱ)を同時に届出することはできないが、例えば、加算(Ⅱ)を届出している事業所が、加算(Ⅰ)を新たに取る場合には、変更届けの提出が必要ということでよいか。

 

A
貴見のとおりである。

引用:平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)

 

まとめ

看護体制強化加算の2018年改定内容についてご説明しました。

今後も在宅における中重度の要介護者への加算はプラス改定になることも予測されます。

ここでは看護体制強化加算に着目してご説明しましたが、※緊急時訪問看護加算・ターミナルケア加算・特別管理加算を算定していることが要件として盛り込まれています。

こちらの加算内容についても今一度確認をしていただけたらと思います。

この記事が安定した介護経営に少しでも参考になれば幸いです。

 

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著者プロフィール

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リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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