リハビリ特化型デイサービスとは 違いやサービスの特徴から問題点まで

通所介護には、リハビリ特化型デイサービスという形態があり、身体機能の維持・向上を目的とした機能訓練(リハビリ)を目的とした利用の需要が高まっています。通所介護は今回は、そんなリハビリ特化型デイサービスと普通のデイサービスの違い、特徴、特化型デイサービスの問題点や区市町村の総合事業通所型サービスの介護予防の課題についてご紹介します。

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リハビリ特化型デイサービスとは

リハビリ特化型デイサービスとは、近年の身体機能の維持や回復を目的とした高齢者のニーズにより、デイサービスの特徴を明確にするため「リハビリ特化型デイサービス」や「機能訓練型デイサービス」などと名称をつけてデイサービスを運営しているものです。


リハビリ特化型デイサービスでは、主に介護予防を目的とした運動や体操など身体機能訓練や利用者が満足する生活ができるように日常生活の訓練を提供しています。通常のデイサービスとの大きな特徴の違いは、理学療法士や柔道整復師などの機能訓練指導員が在籍しており、一人ひとりの身体能力に合わせて個別機能訓練を用意している点です。また、リハビリ特化型デイサービスの多くが3〜5時間といった短時間で運営していることもその特徴の1つです。


このようなリハビリ特化型デイサービスは、こんな方にオススメです!
・食事やトイレ介助など身体的な介護はいらない方
・専門職による機能訓練(リハビリ)を受けたい方
・体力や筋力をつけていきたい方
・介護予防に取り組みたい方
・短時間で集中的に訓練したい方



【リハビリ継続理由のトップ5】

1位:身体機能を治したい:78.8%

2位:筋力や体力を付けたい:75.4%

3位:歩けるようになりたい:60.8%
4位:排泄などの動作ができるようになりたい:55.9%

5位:職員やなじみの仲間に会いたい:54.7%

 
参考資料
厚生労働省「リハビリテーションにおける医療と介護の連携に関する調査研究」、平成29年10月19日アクセス

デイサービスとリハビリ特化型デイサービスの違いとは

介護保険法でいう「通所介護」のことを一般的に「デイサービス」と言います

デイサービスは利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練などを提供するものとなっています。デイサービスは、自宅にこもりきりの利用者の孤立感の解消や心身機能の維持、家族の介護の負担軽減などを目的として実施します。 

リハビリ特化型デイサービスと普通のデイサービスの違いは、入浴や食事というサービスは最小限もしくは行わないようなサービス内容で、マシントレーニングや機能訓練が中心になっている点です。
 

リハビリ特化型デイサービスの流れ

リハビリ特化型デイサービスを利用する場合、どのような1日の流れとなっているのでしょうか?
サービスの主な内容は、事業者によっても異なりますが、今回は短時間(3〜5時間)のリハビリデイサービスのスケジュールを事例にご紹介します。

 

短時間のリハビリ特化型デイサービスの流れ

送迎 自宅まで送迎車で迎えがあります。
体調管理 体温・血圧・脈拍を測定し、当日の健康状態を確認します。
準備体操 準備運動で体をほぐします。
機能訓練 マシントレーニングなどによる運動や機能訓練指導員による個別の運動指導やストレッチなどのプログラムを行います。
休息 好きな飲み物を飲みながら随時休憩をします。
送迎 自宅まで送り届けます。
 

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リハビリ特化型デイサービスの訓練内容

リハビリ特化型デイサービスで行われる訓練にはどのようなものがあるのでしょうか?
それぞれの事業所によってもその特徴は異なりますが、機能訓練の内容を一部ご紹介します。


訓練内容の事例
●筋力トレーニング
レッグプレスやエルゴメーターといったマシンを使用して手足に負荷をかけて筋力アップを目指します。

●ストレッチ
肩や腰などの関節を柔らかくするストレッチ運動をすることで怪我の予防や運動する準備体操を行います。

●持久力・体力トレーニング
平行棒を使用して美しい歩き方や、ウォーキングマシーンを使用した体力アップを目指したトレーニングを行います。

●バランストレーニング
バランスマットなどの道具を活用して不整地歩行など不安定な環境下でもバランスを保てるようにトレーニングを行います。

●リラクゼーション
足浴やメドマー、マッサージチェアを活用して全身をリラックスしたり、足のむくみを予防、血行の循環の改善を目指します。

●個別機能訓練
国家資格を取得した理学療法士、柔道整復師、看護師などに直接運動指導・生活指導を受けたり、痛みの改善などの施術を受けることができます。

●身体能力の測定
筋力測定、握力の測定、バランス能力など専門家による定期的な身体能力のテストを行います。
 

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リハビリ特化型デイサービスの利用料金

リハビリ特化型デイサービスのご利用料金は、基本的に通常のデイサービスと同様です。ここでは、利用者数が18名以下の短時間(3〜5時間)の場合(平成27年4月時点)の基本料金をご紹介します。


リハビリ特化型デイサービスの利用料金
例)小規模デイサービス、3〜5時間未満の場合(自己負担割合が1割の場合)
・要介護1:426円
・要介護2:488円
・要介護3:552円
・要介護4:614円
・要介護5:678円


※ただし、食事やオムツ交換がある場合は別途自己負担となります。また、入浴加算や個別機能訓練加算など別途に加算費用がかかる場合があります。
※時間帯やお住いの地域(市区町村)などによって若干料金が異なります。詳しくは、ご利用予定の事業所にお問い合わせください。

リハビリ特化型デイサービスの利用手順

リハビリ特化型デイサービスや通常のデイサービスを利用できる方は、要支援1・2、要介護1〜5の介護保険(要介護認定)をお持ちの方が対象となります。

サービスを利用するまでの大まかな流れは以下の通りです。


担当のケアマネに相談
介護保険サービスを利用する場合は、担当のケアマネージャーにケアプランを作成してもらう必要があります。まずは、地域にどのようなリハビリ特化型デイサービスがあるのか相談することでご紹介していただけます。

気になるデイサービスを見学
リハビリ特化型デイサービスは、事業所によってもサービス内容に特色があります。パンフレットやケアマネの紹介で気になるデイサービスがあれば、体験利用や見学ができないか相談してみましょう。

ケアマネにケアプランを作成してもらう
リハビリ特化型デイサービスが決まったら週に何回利用するのか、その他のサービス利用との兼ね合いを担当のケアマネと相談の上、ケアプランを作成してもらいます。

リハビリ特化型デイサービスと契約
デイサービス事業所のスタッフからサービス利用の説明を受けた上で契約をします。

サービス利用開始
リハビリ特化型デイサービスのサービス利用を開始します。

 

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リハビリ特化型デイサービスの問題点

介護保険法では、通所介護(デイサービス)は利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練などを提供するものとされています。

その中で機能訓練だけに特化してしまうと、送迎や看護師がいる介護保険適応のフィットネスクラブになってしまいます。

介護保険法上、「通所介護とは、居宅要介護者について、老人デイサービスセンターに通わせ、当該施設において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの及び機能訓練を行うことをいう」と定義されています。つまり、通所介護の定義上は、入浴や排せつ、食事、日常生活上の世話まで含めて通所介護であるということになり、特化しすぎてそのほかのサービスは提供しない形が広がりすぎると介護保険法のデイサービスの定義から外れてきてしまいます。実際に、入浴や食事が提供されてない場合には、普通のデイサービスと比較するとマンパワーが少なくて済み、経営や営業的に優位になる可能性が高いです。

 

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リハビリ特化型デイサービスと区市町村の総合事業の通所型サービス

近年、要支援の認定を受けている方と事業対象者の方の通所型サービスについては、介護保険給付のサービスから区市町村の自治体が指定監督する事業への移管されました。

これにより、区市町村の福祉の実態に合わせて提供内容が調整できるようになり、その中で運動に特化したデイサービスを推奨している自治体も増えました。要支援の方など、入浴や食事が自分で行える方にとっては、介護予防の観点からも効果的な運動を実施することが健康寿命の延伸に成果を出す可能性が高いです。通所介護で提供されるサービスの多様性を尊重しつつ、介護保険サービスや総合事業としてどこまでを認めていくかの線引きや、類似する他のヘルスケアサービスとの利用料の差なとに課題感は残っています。


リハビリ特化型デイサービスとして、介護保険の方針に沿って提供していくならば、生活機能や自宅での生活に着目して効果的な介入を行なっていく必要があります。

もし、デイサービスを運営している事業者で、機能訓練やリハビリの内容や、機能訓練計画書などの作成にお悩みでしたら、個別機能訓練加算算定支援ツールのリハプラン の導入をご検討ください。

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著者プロフィール

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作業療法士として大手救急病院に入職。救急医療や訪問リハビリ、回復期リハビリテーション病院の管理職として従事。現在は、通所介護事業所(デイサービス)を中心に介護の経営および現場指導に取り組んでいる。作業療法士、呼吸療法認定士、住環境福祉コーディネーター1級、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種、生活習慣病アドバイザーの専門的な資格を生かし、高い技術を介護現場に普及している。機能特化型デイサービスでは、2ヶ月で「稼働率72%から95%に」アップさせた実績の持ち主。

〜筆者の想い〜
平成27年度の介護報酬マイナス改定から介護保険制度は大きく変化しようとしています。特に、平成30年度の介護報酬改定後は、行政の実地指導・監査が厳しくなることが予想されます。そこで、介護経営の基本となる「介護保険法」と「介護サービスの種類」「介護報酬改定の動向」について解説します。

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