短期入所生活介護(ショートステイ)の指定基準について

介護保険法

通所介護以外

更新日:2022/02/22

厚生労働省(2016)の指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する短期入所生活介護(ショートステイ)における指定基準を抜粋してご紹介します。

短期入所生活介護の基本方針

【基本方針】
第百二十条 
指定居宅サービスに該当する短期入所生活介護(以下「指定短期入所生活介護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。

参照:短期入所生活介護(ショートステイ)についてわかりやすく知りたい方はこちら
ショートステイとは|家族を支える短期入所生活介護の重要性について

短期入所生活介護の人員基準

【従業者の員数】
第百二十一条 
1.指定短期入所生活介護の事業を行う者(以下「指定短期入所生活介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定短期入所生活介護事業所」という。)ごとに置くべき指定短期入所生活介護の提供に当たる従業者(以下この節から第五節までにおいて「短期入所生活介護従業者」という。)の員数は、次のとおりとする。

ただし、利用定員(当該指定短期入所生活介護事業所において同時に指定短期入所生活介護の提供を受けることができる利用者(当該指定短期入所生活介護事業者が指定介護予防短期入所生活介護事業者(指定介護予防サービス等基準第百二十九条第一項 に規定する指定介護予防短期入所生活介護事業者をいう。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、指定短期入所生活介護の事業と指定介護予防短期入所生活介護(指定介護予防サービス等基準第百二十八条 に規定する指定介護予防短期入所生活介護をいう。以下同じ。)の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合にあっては、当該事業所における指定短期入所生活介護又は指定介護予防短期入所生活介護の利用者。以下この節及び次節並びに第百三十八条において同じ。)の数の上限をいう。以下この節から第四節までにおいて同じ。)が四十人を超えない指定短期入所生活介護事業所にあっては、他の社会福祉施設等の栄養士との連携を図ることにより当該指定短期入所生活介護事業所の効果的な運営を期待することができる場合であって、利用者の処遇に支障がないときは、第四号の栄養士を置かないことができる。

一  医師 一人以上
二  生活相談員 常勤換算方法で、利用者の数が百又はその端数を増すごとに一人以上
三  介護職員又は看護師若しくは准看護師(以下この章において「看護職員」という。) 常勤換算方法で、利用者の数が三又はその端数を増すごとに一人以上
四  栄養士 一人以上
五  機能訓練指導員 一人以上
六  調理員その他の従業者 当該指定短期入所生活介護事業所の実情に応じた適当数

2.特別養護老人ホーム(老人福祉法 (昭和三十八年法律第百三十三号)第二十条の五 に規定する特別養護老人ホームをいう。以下同じ。)であって、その全部又は一部が入所者に利用されていない居室を利用して指定短期入所生活介護の事業を行うものに置くべき前項各号に掲げる短期入所生活介護従業者の員数は、同項の規定にかかわらず、これらの従業者について利用者を当該特別養護老人ホームの入所者とみなした場合における同法 に規定する特別養護老人ホームとして必要とされる数が確保されるために必要な数以上とする。

3.第一項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に指定を受ける場合は、推定数による。

4.特別養護老人ホーム、養護老人ホーム(老人福祉法第二十条の四 に規定する養護老人ホームをいう。以下同じ。)、病院、診療所、介護老人保健施設、特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護又は介護予防特定施設入居者生活介護の指定を受けている施設(以下「特別養護老人ホーム等」という。)に併設される指定短期入所生活介護事業所であって、当該特別養護老人ホーム等と一体的に運営が行われるもの(以下「併設事業所」という。)については、老人福祉法 、医療法 (昭和二十三年法律第二百五号)又は法に規定する特別養護老人ホーム等として必要とされる数の従業者に加えて、第一項各号に掲げる短期入所生活介護従業者を確保するものとする。

5.第一項第二号の生活相談員並びに同項第三号の介護職員及び看護職員のそれぞれのうち一人は、常勤でなければならない。ただし、利用定員が二十人未満である併設事業所の場合にあっては、この限りでない。

6.第一項第五号の機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者とし、当該指定短期入所生活介護事業所の他の職務に従事することができるものとする。

7.指定短期入所生活介護事業者が指定介護予防短期入所生活介護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定短期入所生活介護の事業と指定介護予防短期入所生活介護の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定介護予防サービス等基準第百二十九条第一項 から第六項 までに規定する人員に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。


【管理者】
第百二十二条
指定短期入所生活介護事業者は、指定短期入所生活介護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定短期入所生活介護事業所の管理上支障がない場合は、当該指定短期入所生活介護事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。

参照:【機能訓練指導員についてわかりやすく知りたい方はこちら】
デイサービスで働く機能訓練指導員とは|資格要件や仕事内容を徹底解説!

短期入所生活介護の設備基準

【利用定員等】
第百二十三条
1.指定短期入所生活介護事業所は、その利用定員を二十人以上とし、指定短期入所生活介護の事業の専用の居室を設けるものとする。ただし、第百二十一条第二項の適用を受ける特別養護老人ホームの場合にあっては、この限りでない。

2.併設事業所の場合又は指定短期入所生活介護事業所(ユニット型指定短期入所生活介護事業所(第百四十条の四に規定するユニット型指定短期入所生活介護事業所をいう。以下この項において同じ。)を除く。)とユニット型指定短期入所生活介護事業所とが併設され一体的に運営される場合であって、それらの利用定員の総数が二十人以上である場合にあっては、前項本文の規定にかかわらず、その利用定員を二十人未満とすることができる。

3.指定短期入所生活介護事業者が指定介護予防短期入所生活介護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定短期入所生活介護の事業と指定介護予防短期入所生活介護の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定介護予防サービス等基準第百三十一条第一項 及び第二項 に規定する利用定員等に関する基準を満たすことをもって、前二項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。


【設備及び備品等】
第百二十四条
1.指定短期入所生活介護事業所の建物(利用者の日常生活のために使用しない附属の建物を除く。)は、耐火建築物(建築基準法 (昭和二十五年法律第二百一号)第二条第九号の二 に規定する耐火建築物をいう。以下同じ。)でなければならない。ただし、次の各号のいずれかの要件を満たす二階建て又は平屋建ての指定短期入所生活介護事業所の建物にあっては、準耐火建築物(同条第九号の三 に規定する準耐火建築物をいう。以下同じ。)とすることができる。

一  居室その他の利用者の日常生活に充てられる場所(以下「居室等」という。)を二階及び地階のいずれにも設けていないこと。

二  居室等を二階又は地階に設けている場合であって、次に掲げる要件の全てを満たすこと。

イ 当該指定短期入所生活介護事業所の所在地を管轄する消防長(消防本部を設置しない市町村にあっては、市町村長。以下同じ。)又は消防署長と相談の上、第百四十条において準用する第百三条に規定する計画に利用者の円滑かつ迅速な避難を確保するために必要な事項を定めること。

ロ 第百四十条において準用する第百三条に規定する訓練については、同条に規定する計画に従い、昼間及び夜間において行うこと。

ハ 火災時における避難、消火等の協力を得ることができるよう、地域住民等との連携体制を整備すること。

2.前項の規定にかかわらず、都道府県知事が、火災予防、消火活動等に関し専門的知識を有する者の意見を聴いて、次の各号のいずれかの要件を満たす木造かつ平屋建ての指定短期入所生活介護事業所の建物であって、火災に係る利用者の安全性が確保されていると認めたときは、耐火建築物又は準耐火建築物とすることを要しない。

一  スプリンクラー設備の設置、天井等の内装材等への難燃性の材料の使用、調理室等火災が発生するおそれがある箇所における防火区画の設置等により、初期消火及び延焼の抑制に配慮した構造であること。

二  非常警報設備の設置等による火災の早期発見及び通報の体制が整備されており、円滑な消火活動が可能なものであること。

三  避難口の増設、搬送を容易に行うために十分な幅員を有する避難路の確保等により、円滑な避難が可能な構造であり、かつ、避難訓練を頻繁に実施すること、配置人員を増員すること等により、火災の際の円滑な避難が可能なものであること。

3.指定短期入所生活介護事業所には、次の各号に掲げる設備を設けるとともに、指定短期入所生活介護を提供するために必要なその他の設備及び備品等を備えなければならない。ただし、他の社会福祉施設等の設備を利用することにより、当該社会福祉施設等及び当該指定短期入所生活介護事業所の効率的運営が可能であり、当該社会福祉施設等の入所者等及び当該指定短期入所生活介護事業所の利用者の処遇に支障がない場合は、居室、便所、洗面設備、静養室、介護職員室及び看護職員室を除き、これらの設備を設けないことができる。

一  居室 
二  食堂 
三  機能訓練室
四  浴室 
五  便所 
六  洗面設備
七  医務室
八  静養室
九  面談室
十  介護職員室
十一  看護職員室
十二  調理室
十三  洗濯室又は洗濯場
十四  汚物処理室
十五  介護材料室

4.併設事業所の場合にあっては、前項の規定にかかわらず、当該併設事業所及び当該併設事業所を併設する特別養護老人ホーム等(以下この章において「併設本体施設」という。)の効率的運営が可能であり、かつ、当該併設事業所の利用者及び当該併設本体施設の入所者又は入院患者の処遇に支障がないときは、当該併設本体施設の前項各号に掲げる設備(居室を除く。)を指定短期入所生活介護の事業の用に供することができるものとする。

5.第百二十一条第二項の規定の適用を受ける特別養護老人ホームの場合にあっては、第三項及び第七項第一号の規定にかかわらず、老人福祉法 に規定する特別養護老人ホームとして必要とされる設備を有することで足りるものとする。

6  第三項各号に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。

一  居室 
イ 一の居室の定員は、四人以下とすること。
ロ 利用者一人当たりの床面積は、十・六五平方メートル以上とすること。
ハ 日照、採光、換気等利用者の保健衛生、防災等について十分考慮すること。

二  食堂及び機能訓練室
イ 食堂及び機能訓練室は、それぞれ必要な広さを有するものとし、その合計した面積は、三平方メートルに利用定員を乗じて得た面積以上とすること。
ロ イにかかわらず、食堂及び機能訓練室は、食事の提供の際にはその提供に支障がない広さを確保でき、かつ、機能訓練を行う際にはその実施に支障がない広さを確保できる場合にあっては、同一の場所とすることができる。

三  浴室
 要介護者が入浴するのに適したものとすること。

四  便所
 要介護者が使用するのに適したものとすること。

五  洗面設備
 要介護者が使用するのに適したものとすること。

7.前各項に規定するもののほか、指定短期入所生活介護事業所の構造設備の基準は、次のとおりとする。

一  廊下の幅は、一・八メートル以上とすること。ただし、中廊下の幅は、二・七メートル以上とすること。
二  廊下、便所その他必要な場所に常夜灯を設けること。
三  階段の傾斜を緩やかにすること。
四  消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けること。
五  居室、機能訓練室、食堂、浴室及び静養室が二階以上の階にある場合は、一以上の傾斜路を設けること。ただし、エレベーターを設けるときは、この限りでない。

8.指定短期入所生活介護事業者が指定介護予防短期入所生活介護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定短期入所生活介護の事業と指定介護予防短期入所生活介護の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定介護予防サービス等基準第百三十二条第一項 から第七項 までに規定する設備に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。

短期入所生活介護の運営基準

【内容及び手続の説明及び同意】
第百二十五条
1.指定短期入所生活介護事業者は、指定短期入所生活介護の提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、第百三十七条に規定する運営規程の概要、短期入所生活介護従業者の勤務の体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、サービスの内容及び利用期間等について利用申込者の同意を得なければならない。

2.第八条第二項から第六項までの規定は、前項の規定による文書の交付について準用する。


【指定短期入所生活介護の開始及び終了】
第百二十六条
1.指定短期入所生活介護事業者は、利用者の心身の状況により、若しくはその家族の疾病、冠婚葬祭、出張等の理由により、又は利用者の家族の身体的及び精神的な負担の軽減等を図るために、一時的に居宅において日常生活を営むのに支障がある者を対象に、指定短期入所生活介護を提供するものとする。

2.指定短期入所生活介護事業者は、居宅介護支援事業者その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携により、指定短期入所生活介護の提供の開始前から終了後に至るまで利用者が継続的に保健医療サービス又は福祉サービスを利用できるよう必要な援助に努めなければならない。


【利用料等の受領】
第百二十七条
1.指定短期入所生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定短期入所生活介護を提供した際には、その利用者から利用料の一部として、当該指定短期入所生活介護に係る居宅介護サービス費用基準額から当該指定短期入所生活介護事業者に支払われる居宅介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。

2.指定短期入所生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定短期入所生活介護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、指定短期入所生活介護に係る居宅介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。

3.指定短期入所生活介護事業者は、前二項の支払を受ける額のほか、次の各号に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができる。

一  食事の提供に要する費用(法第五十一条の三第一項 の規定により特定入所者介護サービス費が利用者に支給された場合は、同条第二項第一号 に規定する食費の基準費用額(同条第四項 の規定により当該特定入所者介護サービス費が利用者に代わり当該指定短期入所生活介護事業者に支払われた場合は、同条第二項第一号 に規定する食費の負担限度額)を限度とする。)

二  滞在に要する費用(法第五十一条の三第一項 の規定により特定入所者介護サービス費が利用者に支給された場合は、同条第二項第二号 に規定する居住費の基準費用額(同条第四項 の規定により当該特定入所者介護サービス費が利用者に代わり当該指定短期入所生活介護事業者に支払われた場合は、同条第二項第二号 に規定する居住費の負担限度額)を限度とする。)

三  厚生労働大臣の定める基準に基づき利用者が選定する特別な居室の提供を行ったことに伴い必要となる費用

四  厚生労働大臣の定める基準に基づき利用者が選定する特別な食事の提供を行ったことに伴い必要となる費用

五  送迎に要する費用(厚生労働大臣が別に定める場合を除く。)

六  理美容代

七  前各号に掲げるもののほか、指定短期入所生活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの

4.前項第一号から第四号までに掲げる費用については、別に厚生労働大臣が定めるところによるものとする。

5.指定短期入所生活介護事業者は、第三項の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用を記した文書を交付して説明を行い、利用者の同意を得なければならない。ただし、同項第一号から第四号までに掲げる費用に係る同意については、文書によるものとする。


【指定短期入所生活介護の取扱方針】
第百二十八条
1.指定短期入所生活介護事業者は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、認知症の状況等利用者の心身の状況を踏まえて、日常生活に必要な援助を妥当適切に行わなければならない。

2.指定短期入所生活介護は、相当期間以上にわたり継続して入所する利用者については、次条第一項に規定する短期入所生活介護計画に基づき、漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行われなければならない。

3.短期入所生活介護従業者は、指定短期入所生活介護の提供に当たっては、懇切丁寧を旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行わなければならない。

4.指定短期入所生活介護事業者は、指定短期入所生活介護の提供に当たっては、当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他利用者の行動を制限する行為(以下「身体的拘束等」という。)を行ってはならない。

5.指定短期入所生活介護事業者は、前項の身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。

6.指定短期入所生活介護事業者は、自らその提供する指定短期入所生活介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。


【短期入所生活介護計画の作成】
第百二十九条
1.指定短期入所生活介護事業所の管理者は、相当期間以上にわたり継続して入所することが予定される利用者については、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて、指定短期入所生活介護の提供の開始前から終了後に至るまでの利用者が利用するサービスの継続性に配慮して、他の短期入所生活介護従業者と協議の上、サービスの目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した短期入所生活介護計画を作成しなければならない。

2.短期入所生活介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って作成しなければならない。

3.指定短期入所生活介護事業所の管理者は、短期入所生活介護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない。

4.指定短期入所生活介護事業所の管理者は、短期入所生活介護計画を作成した際には、当該短期入所生活介護計画を利用者に交付しなければならない。


【介護】
第百三十条
1.介護は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。

2.指定短期入所生活介護事業者は、一週間に二回以上、適切な方法により、利用者を入浴させ、又は清しきしなければならない。

3.指定短期入所生活介護事業者は、利用者の心身の状況に応じ、適切な方法により、排せつの自立について必要な援助を行わなければならない。

4.指定短期入所生活介護事業者は、おむつを使用せざるを得ない利用者のおむつを適切に取り替えなければならない。

5.指定短期入所生活介護事業者は、前各項に定めるほか、利用者に対し、離床、着替え、整容その他日常生活上の世話を適切に行わなければならない。

6.指定短期入所生活介護事業者は、常時一人以上の介護職員を介護に従事させなければならない。

7.指定短期入所生活介護事業者は、その利用者に対して、利用者の負担により、当該指定短期入所生活介護事業所の従業者以外の者による介護を受けさせてはならない。


【食事】
第百三十一条 
1.指定短期入所生活介護事業者は、栄養並びに利用者の心身の状況及び嗜好を考慮した食事を、適切な時間に提供しなければならない。

2.指定短期入所生活介護事業者は、利用者が可能な限り離床して、食堂で食事を摂ることを支援しなければならない。


【機能訓練】
第百三十二条 
指定短期入所生活介護事業者は、利用者の心身の状況等を踏まえ、必要に応じて日常生活を送る上で必要な生活機能の改善又は維持のための機能訓練を行わなければならない。


【健康管理】
第百三十三条  指定短期入所生活介護事業所の医師及び看護職員は、常に利用者の健康の状況に注意するとともに、健康保持のための適切な措置をとらなければならない。


【相談及び援助】
第百三十四条
指定短期入所生活介護事業者は、常に利用者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族に対し、その相談に適切に応じるとともに、必要な助言その他の援助を行わなければならない。


【その他のサービスの提供】
第百三十五条
1.指定短期入所生活介護事業者は、教養娯楽設備等を備えるほか、適宜利用者のためのレクリエーション行事を行わなければならない。

2.指定短期入所生活介護事業者は、常に利用者の家族との連携を図るよう努めなければならない。


【緊急時等の対応】
第百三十六条
短期入所生活介護従業者は、現に指定短期入所生活介護の提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治の医師又はあらかじめ指定短期入所生活介護事業者が定めた協力医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。


【運営規程】
第百三十七条
指定短期入所生活介護事業者は、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程(以下この章において「運営規程」という。)を定めておかなければならない。

一  事業の目的及び運営の方針
二  従業者の職種、員数及び職務の内容
三  利用定員(第百二十一条第二項の適用を受ける特別養護老人ホームである場合を除く。)
四  指定短期入所生活介護の内容及び利用料その他の費用の額
五  通常の送迎の実施地域
六  サービス利用に当たっての留意事項
七  緊急時等における対応方法
八  非常災害対策
九  その他運営に関する重要事項


【定員の遵守】
第百三十八条 
1.指定短期入所生活介護事業者は、次に掲げる利用者数以上の利用者に対して同時に指定短期入所生活介護を行ってはならない。ただし、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。

一  第百二十一条第二項の適用を受ける特別養護老人ホームである指定短期入所生活介護事業所にあっては、当該特別養護老人ホームの入所定員及び居室の定員を超えることとなる利用者数

二  前号に該当しない指定短期入所生活介護事業所にあっては、利用定員及び居室の定員を超えることとなる利用者数

2.利用者の状況や利用者の家族等の事情により、指定居宅介護支援事業所(指定居宅介護支援等基準第二条第一項 に規定する指定居宅介護支援事業所をいう。)の介護支援専門員が、緊急に指定短期入所生活介護を受けることが必要と認めた者に対し、居宅サービス計画において位置付けられていない指定短期入所生活介護を提供する場合であって、当該利用者及び他の利用者の処遇に支障がない場合にあっては、前項の規定にかかわらず、前項各号に掲げる利用者数を超えて、静養室において指定短期入所生活介護を行うことができるものとする。


【地域等との連携】
第百三十九条
指定短期入所生活介護の事業の運営に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携及び協力を行う等の地域との交流に努めなければならない。


【記録の整備】
第百三十九条の二
1.指定短期入所生活介護事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。

2.指定短期入所生活介護事業者は、利用者に対する指定短期入所生活介護の提供に関する次の各号に掲げる記録を整備し、その完結の日から二年間保存しなければならない。

一  短期入所生活介護計画
二  次条において準用する第十九条第二項に規定する提供した具体的なサービスの内容等の記録
三  第百二十八条第五項に規定する身体的拘束等の態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由の記録
四  次条において準用する第二十六条に規定する市町村への通知に係る記録
五  次条において準用する第三十六条第二項に規定する苦情の内容等の記録
六  次条において準用する第三十七条第二項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録

【準用】
第百四十条
第九条から第十三条まで、第十五条、第十六条、第十九条、第二十一条、第二十六条、第三十二条から第三十八条まで、第五十二条、第百一条、第百三条及び第百四条は、指定短期入所生活介護の事業について準用する。この場合において、第三十二条中「訪問介護員等」とあるのは「短期入所生活介護従業者」と、第百一条第三項中「通所介護従業者」とあるのは「短期入所生活介護従業者」と読み替えるものとする。

参照: 【個別機能訓練についてもっと知りたい方はこちら】
個別機能訓練加算とは|算定要件から実践プログラムまで徹底解説!

ユニット型指定短期入所生活介護の事業の基本方針並びに設備及び運営基準

第一款この節の趣旨及び基本方針
【この節の趣旨】
第百四十条の二
第一節、第三節及び前節の規定にかかわらず、ユニット型指定短期入所生活介護の事業(指定短期入所生活介護の事業であって、その全部において少数の居室及び当該居室に近接して設けられる共同生活室(当該居室の利用者が交流し、共同で日常生活を営むための場所をいう。以下この章において同じ。)により一体的に構成される場所(以下この章において「ユニット」という。)ごとに利用者の日常生活が営まれ、これに対する支援が行われるものをいう。以下同じ。)の基本方針並びに設備及び運営に関する基準については、この節に定めるところによる。

【基本方針】
第百四十条の三
ユニット型指定短期入所生活介護の事業は、利用者一人一人の意思及び人格を尊重し、利用前の居宅における生活と利用中の生活が連続したものとなるよう配慮しながら、各ユニットにおいて利用者が相互に社会的関係を築き、自律的な日常生活を営むことを支援することにより、利用者の心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。

第二款 設備に関する基準
【設備及び備品等】
第百四十条の四
1.ユニット型指定短期入所生活介護の事業を行う者(以下「ユニット型指定短期入所生活介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「ユニット型指定短期入所生活介護事業所」という。)の建物(利用者の日常生活のために使用しない附属の建物を除く。)は、耐火建築物でなければならない。ただし、次の各号のいずれかの要件を満たす二階建て又は平屋建てのユニット型指定短期入所生活介護事業所の建物にあっては、準耐火建築物とすることができる。

一  居室等を二階及び地階のいずれにも設けていないこと。

二  居室等を二階又は地階に設けている場合であって、次に掲げる要件の全てを満たすこと。
 イ 当該ユニット型指定短期入所生活介護事業所の所在地を管轄する消防長又は消防署長と相談の上、第百四十条の十三において準用する第百四十条において準用する第百三条に規定する計画に利用者の円滑かつ迅速な避難を確保するために必要な事項を定めること。
 ロ 第百四十条の十三において準用する第百四十条において準用する第百三条に規定する訓練については、同条に規定する計画に従い、昼間及び夜間において行うこと。
 ハ 火災時における避難、消火等の協力を得ることができるよう、地域住民等との連携体制を整備すること。

2.前項の規定にかかわらず、都道府県知事が、火災予防、消火活動等に関し専門的知識を有する者の意見を聴いて、次の各号のいずれかの要件を満たす木造かつ平屋建てのユニット型指定短期入所生活介護事業所の建物であって、火災に係る利用者の安全性が確保されていると認めたときは、耐火建築物又は準耐火建築物とすることを要しない。

一  スプリンクラー設備の設置、天井等の内装材等への難燃性の材料の使用、調理室等火災が発生するおそれがある箇所における防火区画の設置等により、初期消火及び延焼の抑制に配慮した構造であること。

二  非常警報設備の設置等による火災の早期発見及び通報の体制が整備されており、円滑な消火活動が可能なものであること。

三  避難口の増設、搬送を容易に行うために十分な幅員を有する避難路の確保等により、円滑な避難が可能な構造であり、かつ、避難訓練を頻繁に実施すること、配置人員を増員すること等により、火災の際の円滑な避難が可能なものであること。

3.ユニット型指定短期入所生活介護事業所には、次の各号に掲げる設備を設けるとともに、指定短期入所生活介護を提供するために必要なその他の設備及び備品等を備えなければならない。ただし、他の社会福祉施設等の設備を利用することにより、当該社会福祉施設等及び当該ユニット型指定短期入所生活介護事業所の効率的運営が可能であり、当該社会福祉施設等の入所者等及び当該ユニット型指定短期入所生活介護事業所の利用者へのサービスの提供に支障がない場合は、ユニットを除き、これらの設備を設けないことができる。

一  ユニット
二  浴室
三  医務室
四  調理室
五  洗濯室又は洗濯場
六  汚物処理室
七  介護材料室

4.特別養護老人ホーム等に併設されるユニット型指定短期入所生活介護事業所であって、当該特別養護老人ホーム等と一体的に運営が行われるもの(以下「併設ユニット型事業所」という。)にあっては、前項の規定にかかわらず、当該併設ユニット型事業所及び当該併設ユニット型事業所を併設する特別養護老人ホーム等(以下この節において「ユニット型事業所併設本体施設」という。)の効率的運営が可能であり、かつ、当該併設ユニット型事業所の利用者及び当該ユニット型事業所併設本体施設の入所者又は入院患者に対するサービスの提供上支障がないときは、当該ユニット型事業所併設本体施設の前項各号に掲げる設備(ユニットを除く。)をユニット型指定短期入所生活介護の事業の用に供することができるものとする。

5.第百二十一条第二項の規定の適用を受けるユニット型特別養護老人ホーム(特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準 (平成十一年厚生省令第四十六号)第三十二条 に規定するユニット型特別養護老人ホームをいう。以下同じ。)の場合にあっては、第三項及び第七項第一号の規定にかかわらず、ユニット型特別養護老人ホームとして必要とされる設備を有することで足りるものとする。

6.第三項各号に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。

一  ユニット
イ 居室
(1) 一の居室の定員は、一人とすること。ただし、利用者への指定短期入所生活介護の提供上必要と認められる場合は、二人とすることができる。
(2) 居室は、いずれかのユニットに属するものとし、当該ユニットの共同生活室に近接して一体的に設けること。
ただし、一のユニットの利用定員(当該ユニット型指定短期入所生活介護事業所において同時にユニット型指定短期入所生活介護の提供を受けることができる利用者(当該ユニット型指定短期入所生活介護事業者がユニット型指定介護予防短期入所生活介護事業者(指定介護予防サービス等基準第百五十三条第一項 に規定するユニット型指定介護予防短期入所生活介護事業者をいう。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、ユニット型指定短期入所生活介護の事業とユニット型指定介護予防短期入所生活介護の事業(指定介護予防サービス等基準第百五十一条に規定するユニット型指定介護予防短期入所生活介護の事業をいう。以下同じ。)とが同一の事業所において一体的に運営されている場合にあっては、ユニット型指定短期入所生活介護又はユニット型指定介護予防短期入所生活介護の利用者。第百四十条の十二において同じ。)の数の上限をいう。以下この節において同じ。)は、おおむね十人以下としなければならない。
(3) 利用者一人当たりの床面積は、十・六五平方メートル以上とすること。また、ユニットに属さない居室を改修したものについては、利用者同士の視線の遮断の確保を前提にした上で、居室を隔てる壁について、天井との間に一定の隙間が生じても差し支えない。
(4) 日照、採光、換気等利用者の保健衛生、防災等について十分考慮すること。

ロ 共同生活室
(1) 共同生活室は、いずれかのユニットに属するものとし、当該ユニットの利用者が交流し、共同で日常生活を営むための場所としてふさわしい形状を有すること。
(2) 一の共同生活室の床面積は、二平方メートルに当該共同生活室が属するユニットの利用定員を乗じて得た面積以上を標準とすること。
(3) 必要な設備及び備品を備えること。

ハ 洗面設備
(1) 居室ごとに設けるか、又は共同生活室ごとに適当数設けること。
(2) 要介護者が使用するのに適したものとすること。

ニ 便所
(1) 居室ごとに設けるか、又は共同生活室ごとに適当数設けること。
(2) 要介護者が使用するのに適したものとすること。

二  浴室
要介護者が入浴するのに適したものとすること。

7.前各項に規定するもののほか、ユニット型指定短期入所生活介護事業所の構造設備の基準は、次のとおりとする。

一  廊下の幅は、一・八メートル以上とすること。ただし、中廊下の幅は、二・七メートル以上とすること。なお、廊下の一部の幅を拡張することにより、利用者、従業者等の円滑な往来に支障が生じないと認められる場合には、一・五メートル以上(中廊下にあっては、一・八メートル以上)として差し支えない。

二  廊下、共同生活室、便所その他必要な場所に常夜灯を設けること。

三  階段の傾斜を緩やかにすること。

四  消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けること。

五  ユニット又は浴室が二階以上の階にある場合は、一以上の傾斜路を設けること。ただし、エレベーターを設けるときは、この限りでない。

8.ユニット型指定短期入所生活介護事業者がユニット型指定介護予防短期入所生活介護事業者の指定を併せて受け、かつ、ユニット型指定短期入所生活介護の事業とユニット型指定介護予防短期入所生活介護の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定介護予防サービス等基準第百五十三条第一項 から第七項までに規定する設備に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。


【準用】
第百四十条の五
第百二十三条の規定は、ユニット型指定短期入所生活介護事業所について準用する。

【第三款 運営に関する基準】

【利用料等の受領】
第百四十条の六
1.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定短期入所生活介護を提供した際には、その利用者から利用料の一部として、当該指定短期入所生活介護に係る居宅介護サービス費用基準額から当該ユニット型指定短期入所生活介護事業者に支払われる居宅介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。

2.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定短期入所生活介護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、指定短期入所生活介護に係る居宅介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。

3.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、前二項の支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を受けることができる。

一  食事の提供に要する費用(法第五十一条の三第一項 の規定により特定入所者介護サービス費が利用者に支給された場合は、同条第二項第一号 に規定する食費の基準費用額(同条第四項 の規定により当該特定入所者介護サービス費が利用者に代わり当該ユニット型指定短期入所生活介護事業者に支払われた場合は、同条第二項第一号 に規定する食費の負担限度額)を限度とする。)

二  滞在に要する費用(法第五十一条の三第一項 の規定により特定入所者介護サービス費が利用者に支給された場合は、同条第二項第二号 に規定する居住費の基準費用額(同条第四項 の規定により当該特定入所者介護サービス費が利用者に代わり当該ユニット型指定短期入所生活介護事業者に支払われた場合は、同条第二項第二号 に規定する居住費の負担限度額)を限度とする。)

三  厚生労働大臣の定める基準に基づき利用者が選定する特別な居室の提供を行ったことに伴い必要となる費用

四  厚生労働大臣の定める基準に基づき利用者が選定する特別な食事の提供を行ったことに伴い必要となる費用

五  送迎に要する費用(厚生労働大臣が別に定める場合を除く。)

六  理美容代

七  前各号に掲げるもののほか、指定短期入所生活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの

4.前項第一号から第四号までに掲げる費用については、別に厚生労働大臣が定めるところによるものとする。

5.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、第三項の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用を記した文書を交付して説明を行い、利用者の同意を得なければならない。ただし、同項第一号から第四号までに掲げる費用に係る同意については、文書によるものとする。


【指定短期入所生活介護の取扱方針】
第百四十条の七
1.指定短期入所生活介護は、利用者が、その有する能力に応じて、自らの生活様式及び生活習慣に沿って自律的な日常生活を営むことができるようにするため、利用者の日常生活上の活動について必要な援助を行うことにより、利用者の日常生活を支援するものとして行われなければならない。

2.指定短期入所生活介護は、各ユニットにおいて利用者がそれぞれの役割を持って生活を営むことができるよう配慮して行われなければならない。

3.指定短期入所生活介護は、利用者のプライバシーの確保に配慮して行われなければならない。

4.指定短期入所生活介護は、利用者の自立した生活を支援することを基本として、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その者の心身の状況等を常に把握しながら、適切に行われなければならない。

5.ユニット型指定短期入所生活介護事業所の従業者は、指定短期入所生活介護の提供に当たって、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行わなければならない。

6.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、指定短期入所生活介護の提供に当たっては、当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。

7.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、前項の身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。

8.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、自らその提供する指定短期入所生活介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。


【介護】
第百四十条の八
1.介護は、各ユニットにおいて利用者が相互に社会的関係を築き、自律的な日常生活を営むことを支援するよう、利用者の心身の状況等に応じ、適切な技術をもって行われなければならない。

2.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、利用者の日常生活における家事を、利用者が、その心身の状況等に応じて、それぞれの役割を持って行うよう適切に支援しなければならない。

3.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、利用者が身体の清潔を維持し、精神的に快適な生活を営むことができるよう、適切な方法により、利用者に入浴の機会を提供しなければならない。ただし、やむを得ない場合には、清しきを行うことをもって入浴の機会の提供に代えることができる。

4.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、利用者の心身の状況に応じて、適切な方法により、排せつの自立について必要な支援を行わなければならない。

5.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、おむつを使用せざるを得ない利用者については、排せつの自立を図りつつ、そのおむつを適切に取り替えなければならない。

6.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、前各項に定めるほか、利用者が行う離床、着替え、整容等の日常生活上の行為を適切に支援しなければならない。

7.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、常時一人以上の介護職員を介護に従事させなければならない。

8.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、その利用者に対して、利用者の負担により、当該ユニット型指定短期入所生活介護事業所の従業者以外の者による介護を受けさせてはならない。


【食事】
第百四十条の九
1.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、栄養並びに利用者の心身の状況及び嗜好を考慮した食事を提供しなければならない。

2.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、利用者の心身の状況に応じて、適切な方法により、食事の自立について必要な支援を行わなければならない。

3.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、利用者の生活習慣を尊重した適切な時間に食事を提供するとともに、利用者がその心身の状況に応じてできる限り自立して食事を摂ることができるよう必要な時間を確保しなければならない。

4.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、利用者が相互に社会的関係を築くことができるよう、その意思を尊重しつつ、利用者が共同生活室で食事を摂ることを支援しなければならない。


【その他のサービスの提供】
第百四十条の十
1.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、利用者の嗜好に応じた趣味、教養又は娯楽に係る活動の機会を提供するとともに、利用者が自律的に行うこれらの活動を支援しなければならない。

2.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、常に利用者の家族との連携を図るよう努めなければならない。


【運営規程】
第百四十条の十一
ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。

一  事業の目的及び運営の方針
二  従業者の職種、員数及び職務の内容
三  利用定員(第百二十一条第二項の規定の適用を受けるユニット型特別養護老人ホームである場合を除く。)
四  ユニットの数及びユニットごとの利用定員(第百二十一条第二項の規定の適用を受けるユニット型特別養護老人ホームである場合を除く。)
五  指定短期入所生活介護の内容及び利用料その他の費用の額
六  通常の送迎の実施地域
七  サービス利用に当たっての留意事項
八  緊急時等における対応方法
九  非常災害対策
十  その他運営に関する重要事項


【勤務体制の確保等】
第百四十条の十一の二
1.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、利用者に対し適切なユニット型指定短期入所生活介護を提供できるよう、ユニット型指定短期入所生活介護事業所ごとに従業者の勤務の体制を定めておかなければならない。

2.前項の従業者の勤務の体制を定めるに当たっては、次の各号に定める職員配置を行わなければならない。

一  昼間については、ユニットごとに常時一人以上の介護職員又は看護職員を配置すること。
二  夜間及び深夜については、二ユニットごとに一人以上の介護職員又は看護職員を夜間及び深夜の勤務に従事する職員として配置すること。
三  ユニットごとに、常勤のユニットリーダーを配置すること。

3.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、ユニット型指定短期入所生活介護事業所ごとに、当該ユニット型指定短期入所生活介護事業所の従業者によってユニット型指定短期入所生活介護を提供しなければならない。ただし、利用者の処遇に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。

4.ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、短期入所生活介護従業者の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。


【定員の遵守】
第百四十条の十二
ユニット型指定短期入所生活介護事業者は、次に掲げる利用者数以上の利用者に対して同時に指定短期入所生活介護を行ってはならない。ただし、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。

一  第百二十一条第二項の規定の適用を受けるユニット型特別養護老人ホームであるユニット型指定短期入所生活介護事業所にあっては、当該ユニット型特別養護老人ホームのユニットごとの入居定員及び居室の定員を超えることとなる利用者数
二  前号に該当しないユニット型指定短期入所生活介護事業所にあっては、ユニットごとの利用定員及び居室の定員を超えることとなる利用者数


【準用】
第百四十条の十三  第百二十五条、第百二十六条、第百二十九条、第百三十二条から第百三十四条まで、第百三十六条及び第百三十九条から第百四十条(第百一条の準用に係る部分を除く。)までの規定は、ユニット型指定短期入所生活介護の事業について準用する。この場合において、第百二十五条第一項中「第百三十七条に規定する運営規程」とあるのは「第百四十条の十一に規定する重要事項に関する規程」と、第百三十九条の二第二項第二号中「次条」とあるのは「第百四十条の十三において準用する第百四十条」と、同項第三号中「第百二十八条第五項」とあるのは「第百四十条の七第七項」と、同項第四号から第六号までの規定中「次条」とあるのは「第百四十条の十三において準用する第百四十条」と読み替えるものとする。

参照: 【介護の国家資格|介護福祉士について】
介護福祉士とは何か?大介護時代を支える国家資格

短期入所生活介護の基準該当居宅サービスに関する基準

【指定通所介護事業所等との併設】
第百四十条の二十六 
基準該当居宅サービスに該当する短期入所生活介護又はこれに相当するサービス(以下「基準該当短期入所生活介護」という。)の事業を行う者(以下「基準該当短期入所生活介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「基準該当短期入所生活介護事業所」という。)は、指定通所介護事業所、指定地域密着型通所介護事業所(指定地域密着型サービス基準第二十条第一項 に規定する指定地域密着型通所介護事業所をいう。)、指定認知症対応型通所介護事業所(指定地域密着型サービス基準第五十二条第一項 に規定する指定認知症対応型通所介護事業所をいう。)若しくは指定小規模多機能型居宅介護事業所(指定地域密着型サービス基準第六十三条第一項 に規定する指定小規模多機能型居宅介護事業所をいう。)又は社会福祉施設(以下「指定通所介護事業所等」という。)に併設しなければならない。


【従業者の員数】
第百四十条の二十七
1.基準該当短期入所生活介護事業者が基準該当短期入所生活介護事業所ごとに置くべき従業者(以下この節において「短期入所生活介護従業者」という。)の員数は、次のとおりとする。ただし、他の社会福祉施設等の栄養士との連携を図ることにより当該基準該当短期入所生活介護事業所の効果的な運営を期待することができる場合であって、利用者の処遇に支障がないときは、第三号の栄養士を置かないことができる。

一  生活相談員 一人以上
二  介護職員又は看護職員 常勤換算方法で、利用者(当該基準該当短期入所生活介護事業者が基準該当短期入所生活介護の事業と基準該当介護予防短期入所生活介護(指定介護予防サービス等基準第百七十九条 に規定する基準該当介護予防短期入所生活介護をいう。以下同じ。)の事業を同一の事業所において一体的に運営している場合にあっては、当該事業所における基準該当短期入所生活介護又は基準該当介護予防短期入所生活介護の利用者。以下この条及び第百四十条の二十九において同じ。)の数が三又はその端数を増すごとに一人以上
三  栄養士 一人以上
四  機能訓練指導員 一人以上
五  調理員その他の従業者 当該基準該当短期入所生活介護事業所の実情に応じた適当数

2.前項第二号の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に基準該当短期入所生活介護の事業を開始する場合は、推定数による。

3.第一項第四号の機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者とし、当該基準該当短期入所生活介護事業所の他の職務に従事することができるものとする。

4.基準該当短期入所生活介護事業者は、法その他の法律に規定する指定通所介護事業所等として必要とされる数の従業者に加えて、第一項各号に掲げる短期入所生活介護従業者を確保するものとする。

5.基準該当短期入所生活介護の事業と基準該当介護予防短期入所生活介護の事業とが、同一の事業者により同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定介護予防サービス等基準第百八十条第一項 から第四項 までに規定する人員に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。


【管理者】
第百四十条の二十八
基準該当短期入所生活介護事業者は、基準該当短期入所生活介護事業所ごとに専らその職務に従事する管理者を置かなければならない。ただし、基準該当短期入所生活介護事業所の管理上支障がない場合は、当該基準該当短期入所生活介護事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。


【利用定員等】
第百四十条の二十九
1.基準該当短期入所生活介護事業所は、その利用定員(当該基準該当短期入所生活介護事業所において同時に基準該当短期入所生活介護の提供を受けることができる利用者の数の上限をいう。以下この節において同じ。)を二十人未満とし、基準該当短期入所生活介護の事業の専用の居室を設けるものとする。

2.基準該当短期入所生活介護の事業と基準該当介護予防短期入所生活介護の事業とが同一の事業者により同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定介護予防サービス等基準第百八十二条第一項 に規定する利用定員等に関する基準を満たすことをもって、前項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。


【設備及び備品等】
第百四十条の三十 
1.基準該当短期入所生活介護事業所には、次の各号に掲げる設備を設けるとともに、基準該当短期入所生活介護を提供するために必要なその他の設備及び備品等を備えなければならない。ただし、指定通所介護事業所等の設備を利用することにより、当該指定通所介護事業所等及び当該基準該当短期入所生活介護事業所の効率的運営が可能であり、当該指定通所介護事業所等の利用者等及び当該基準該当短期入所生活介護事業所の利用者の処遇に支障がない場合は、居室を除き、これらの設備を設けないことができる。

一  居室 
二  食堂 
三  機能訓練室
四  浴室 
五  便所 
六  洗面所
七  静養室
八  面接室
九  介護職員室

2.前項各号に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。
一  居室 
イ 一の居室の定員は、四人以下とすること。
ロ 利用者一人当たりの床面積は、七・四三平方メートル以上とすること。
ハ 日照、採光、換気等利用者の保健衛生、防災等に十分考慮すること。

二  食堂及び機能訓練室
イ 食堂及び機能訓練室は、それぞれ必要な広さを有するものとし、その合計した面積は、三平方メートルに利用定員を乗じて得た面積以上とすること。
ロ イにかかわらず、食堂及び機能訓練室は、食事の提供の際にはその提供に支障がない広さを確保でき、かつ、機能訓練を行う際にはその実施に支障がない広さを確保できる場合にあっては、同一の場所とすることができる。

三  浴室
身体の不自由な者が入浴するのに適したものとすること。

四  便所
身体の不自由な者が使用するのに適したものとすること。

五  洗面所
身体の不自由な者が使用するのに適したものとすること。

3.基準該当短期入所生活介護事業所の廊下幅は、利用者が車椅子で円滑に移動することが可能なものでなければならない。

4.基準該当短期入所生活介護の事業と基準該当介護予防短期入所生活介護の事業とが、同一の事業者により同一の事業所において一体的に運営されている場合については、指定介護予防サービス等基準第百八十三条第一項 から第三項 までに規定する設備に関する基準を満たすことをもって、前三項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。


【指定通所介護事業所等との連携】
第百四十条の三十一
基準該当短期入所生活介護事業者は、基準該当短期入所生活介護の提供に際し、常に指定通所介護事業所等との間の連携及び支援の体制を整えなければならない。


【準用】 
第百四十条の三十二 
第九条から第十三条まで、第十六条、第十九条、第二十一条、第二十六条、第三十二条から第三十五条まで、第三十六条(第五項及び第六項を除く。)、第三十六条の二から第三十八条まで、第五十二条、第百一条、第百三条、第百四条、第百二十条並びに第四節(第百二十七条第一項及び第百四十条を除く。)の規定は、基準該当短期入所生活介護の事業について準用する。この場合において、第十九条中「内容、当該指定訪問介護について法第四十一条第六項 の規定により利用者に代わって支払を受ける居宅介護サービス費の額」とあるのは「内容」と、第二十一条中「法定代理受領サービスに該当しない指定訪問介護」とあるのは「基準該当短期入所生活介護」と、第三十二条中「訪問介護員等」とあるのは「短期入所生活介護従業者」と、第百一条第三項中「通所介護従業者」とあるのは「短期入所生活介護従業者」と、第百二十七条第二項中「法定代理受領サービスに該当しない指定短期入所生活介護」とあるのは「基準該当短期入所生活介護」と、同条第三項中「前二項」とあるのは「前項」と、第百三十三条中「医師及び看護職員」とあるのは「看護職員」と、第百三十八条第二項中「静養室」とあるのは「静養室等」と読み替えるものとする。

参照: 通所介護について知りたい方はこちら
通所介護(デイサービス)の人員基準とは

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この記事の著者

作業療法士  藤本 卓

作業療法士として大手救急病院に入職。救急医療や訪問リハビリ、回復期リハビリテーション病院の管理職として従事後、株式会社Rehab for JAPANに参画。作業療法士、呼吸療法認定士、住環境福祉コーディネーター1級、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種、生活習慣病アドバイザーの資格を有し、専門的な知識と現場での知見を元に、事業所の支援を行う。機能特化型デイサービスでは、2ヶ月で「稼働率72%から95%に」アップさせるなどの実績をもつ。

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