高齢者の頭の体操・脳トレ|体を動かして楽しめる体操方法とは

ご高齢者の頭の体操(脳トレ)には、クイズや計算など机上で行うものが多く紹介されています。しかしながら、机に向かって取り組む体操は、高齢者のコミュニケーションや笑顔を引き出しにくいものです。そこで今回は、ご高齢者が体を動かしながら楽しめるゲーム形式の「頭の体操」をご紹介します。2人組や3人組でも楽しめるのでご利用者さん同士で楽しみながら脳トレをしていきましょう。

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高齢者の笑顔が溢れる頭の体操とは

グループホームやデイサービスで取り組むことの多い「脳トレ」や「頭の体操」ですが、クイズや計算ばかりでマンネリ化していませんか?

ご高齢者が机の上で集中して行う頭の体操も大切ですが、できることなら楽しみながらみんなで取り組める体操を開催したいところです。


そこでご紹介するのが、ご高齢者が体を動かしながら楽しめる「頭の体操」です。


2人組で椅子に座って向かい合い、じゃんけんやボール投げを行います。ただじゃんけんを行うだけでは頭の体操にはなりません。

そこに勝敗のルールと条件を加えてゲーム形式で体操を行うことで脳の前頭葉機能を活性化することができます。条件を変えたり、テンポをあげたり、課題を複雑化することで、さらに難易度を高めることができるので頭の体操としても効果的です!


私たちスタッフからすると単純で簡単そうに見える体操ですが、ご高齢者の場合、反応が遅くなったり手がついてこなくなります。


この間違えこそが、ご高齢者の笑顔を引き出すポイントです!


2人組で行う体操ですのでパートナーの動きをみて「あっ間違えた!」と声を掛け合いながら楽しむことができます。


ご利用者様同士のコミュニケーションを活性化し、頭の体操としても楽しみながら取り組んで行きましょう!

福永篤志, et al. "後出し負けじゃんけん時の補足運動野の役割." 高次脳機能研究 (旧 失語症研究) 25.3 (2005): 242-250.

高齢者に頭の体操を行うポイント!

高齢者向けの頭の体操(脳トレ)をご紹介する前に体操を行う上でのポイントをお伝えします。


1つ目は「間違えを正さない」ことです!

ついつい間違えないようにアドバイスしてしまいがちですが、頭の体操では間違えないように自分で考えて体を動かすことが大切です。スタッフから教えてもらっているばかりでは頭を働かせようとしないのです。「あっ間違えた!」→「次はどうやったら間違えないかな?」と自分で考えて体を動かす瞬間にこそ、脳(前頭葉)が活性化します。


2つ目は「楽しみながら会話をする」ことです!

会話を楽しむことは脳の言語中枢を活性化する効果があります。いつも同じ方とだけ会話をすることも多い高齢者施設では、ゲーム形式で他の方ともペアで体操を楽しむことで会話をするきっかけ作りができます。ぜひ会話も楽しみながら頭の体操に取り組んでみてください。


▼その他にも高齢者向けの体操のポイントや方法を知りたい方はこちらをご覧ください。

【関連記事】リハビリ体操 全22種|高齢者に最適な座ってできる運動方法とは
ご高齢者が座ってできる体操を5つの姿勢に分けてご紹介します♬

高齢者の頭の体操(脳トレ) ①後出しじゃんけん

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では、ご高齢者が体を動かして楽しめる頭の体操をご紹介していきます。

こちらの体操は、後出しジャンケンです。相手の出した「手」を確認した直後に「勝つ」ことから始めましょう。次に「あいこ」→「負ける」とルールを決めて取り組むことで脳(前頭葉)を活性化させる脳トレの効果が期待できます。

【頭の体操の難易度をあげる方法】
● 出す手を非利き手にする
● 勝つ→あいこ→負けるの順番でジャンケンする

また音楽に合わせてリズミカルに後出しジャンケンを行うことで楽しみながら頭の体操をすることができますよ。

高齢者の頭の体操(脳トレ) ②両手後出しじゃんけん

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次に、後出しジャンケンを両手で行う頭の体操です。ジャンケンする手を両手にすることでさらに難易度が上がり、脳(前頭葉)を活性化させることができます。

【頭の体操の難易度をあげる方法】
● 左手が勝ち、右手は負けにする
● 両手をあいこにする

難易度がぐっと高くなるのでリズミカルというよりもまずはゆっくりしたジャンケンから始めるようにしましょう。

高齢者の頭の体操(脳トレ) ③ドリブルじゃんけん

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こちらは、ボールをドリブルしながらジャンケンをする頭の体操(脳トレ)です。ボールに注意を払いながらジャンケンをすることで運動機能と認知機能を賦活することができるので頭の体操としても効果が期待できます。

「○○しながら〜する」ことをリハビリテーションでは二重課題と呼びます。二重課題は、ご高齢者が苦手になることの1つで、転倒予防にも効果が期待されています。

【頭の体操の難易度をあげる方法】
● ドリブルする手を非利き手にする
● 勝つ→あいこ→負けるの順番でジャンケンする

この頭の体操ができるご高齢者はなかなかいませんよ。失敗して笑える環境を作りましょう!

高齢者の頭の体操(脳トレ) ④ボールパス

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こちらのボール体操は、ボールをただ投げ合うだけでなくリズムに合わせてパートナーにボールを投げることで運動機能と認知機能の二重の課題として脳を賦活する頭の体操としても有効です。難易度を高める方法として以下のように課題を変更すると良いでしょう。

【頭の体操の難易度をあげる方法】
● 曲の中で「あ」が聞こえたら投げる
● 数を3の倍数で数えながら投げる
● 古今東西ゲームをしながら投げる

参加されるご高齢者のレベルに合わせてルールを変更して体操を楽しみましょう!

高齢者の頭の体操(脳トレ) ⑤ボールパス応用編

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こちらの頭の体操(脳トレ)は、ボールを2個にすることでさらに難易度が高くすることができます。先程と同様にボールを投げ合うことで「ボールを投げながらボールをキャッチする」といった運動機能と認知機能の二重の課題として脳を賦活する脳トレの効果が期待できます。こちらの体操も難易度を高める方法として以下のように課題を変更すると良いでしょう。

【頭の体操の難易度をあげる方法】
● 曲の中で「あ」が聞こえたら投げる
● 数を3の倍数で数えながら投げる
● 古今東西ゲームをしながら投げる

高齢者の頭の体操には「指体操」もおすすめ!

指さきの体操をすると「認知症の予防になる」「脳が活性化する」などと頭の体操に良いと一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

その所以について解説します。


こちらの図は、カナダの脳外科医ペンフィールドが、人間の脳にある運動野と感覚野が体の部位のどれくらいの割合を締めるのかを大きさで表したものです。

この図を見ると、私たちの体において「顔面」「指先」の感覚と運動の脳の中枢領域が特に広く描かれていることがわかります。つまりは、体の中でも「指さき」は触覚が敏感であるといえますし、運動もより細かい精緻な運動ができるように神経が密に分布しているという事がわかります。

これらのことから指さきを動かす体操は、頭の体操としてご高齢者の脳の活性化と運動機能を高める効果が期待できると考えられています。

そこでオススメなのが「指体操」です!

高齢者の頭の体操に指体操をしよう!

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高齢者の頭の体操としてご紹介するのは、指回し体操です。手遊びの1つで、両手の親指から小指まで1つずつ指を回していきます。回している指が当たらないように意識して取り組むことで運動機能や脳の活性化を促していきましょう。

【指体操の手順】
● 両手の指先を合わせます
● 両手の指先が当たらないように指を回していきます
※他の指が離れないように注意しましょう。


指の体操は、指先が動かせる方であればいつでもどこでも気軽に楽しめ、椅子に座って安全に体操ができるのがその魅力の1つです。高齢者の頭の体操として指体操に挑戦してみたい方はこちらの記事がオススメです。

 

デイサービス・機能訓練指導員が活用できる「リハビリ体操・運動」関連の記事を一挙にまとめました。状況に合わせてうまく活用していただけたら嬉しく思います。記事が増えていけば随時更新していきます。

→→ 【完全保存版】デイサービス・機能訓練指導員が活用できる高齢者のためのリハビリ体操・運動まとめ|随時更新​

 

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著者プロフィール

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リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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