2020年05月29日更新

通所介護(デイサービス)の人員基準とは

通所介護(デイサービス)の人員基準として、管理者、生活指導員、看護職員、機能訓練職員、介護職員などの人員の基準を満たす必要があります。さらに、デイサービスの設備基準、運営基準という指定基準を満たす必要があります。今回は、厚生労働省が定める通所介護の指定基準の中でも人員基準、設備基準、運営基準についてそれぞれご紹介します。

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通所介護(デイサービス)を開設・運営するための指定基準について

通所介護を開設・運営するために必要な指定基準

通所介護(デイサービス)を開設・運営するためには、株式会社や社会福祉法人など「法人」であることが前提となり、登記事項証明書 (登記簿謄本) の事業目的に 「実施事業」 の文言が入っていることが必須となります。さらに、厚生労働省が定める「通所介護の指定基準」をクリアしないといけません。

通所介護(デイサービス)の指定基準には、人員基準(人員配置)設備基準運営基準などがあります。

次章より、それぞれの指定基準について詳しくご紹介します!

厚生労働省「資料1 通所介護の基準・報酬について」

通所介護(デイサービス)の人員基準について

通所介護(デイサービス)は、人員基準(人員配置)を守らなければなりません。

通所介護の人員基準では、介護支援専門員(ケアマネージャー)をはじめ、看護職員、生活相談員、介護職員、機能訓練指導員、管理者などのスタッフの配置が必要になります。

基本的な人員基準

管理者

通所介護の管理者は、施設全体の統括管理者
。
原則として専従の常勤者を置かなければなりません。兼務は可。
運営基準を始めさまざまな基準・法令を遵守して事業運営を管理する業務。

詳しくは「デイサービス(通所介護)の管理者の仕事内容と兼務内容とは」



生活相談員

生活相談員は、指定通所介護の提供を行う時間数に応じて、専ら当該指定通所介護の提供に当たる生活相談員が1名以上確保されるために必要と認められる数
。
※1複数いる場合は兼務が可能です。

※2資格要件が必要。介護福祉士、社会福祉主事または社会福祉主事任用資格。尚、資格要件は自治体によって違うので要確認。



詳しくは「デイサービス(通所介護)の生活相談員の資格要件と配置基準について

介護職員

介護職員は、提供時間帯に応じて専従で、利用者が15人までは1人以上、20人以下であれば2人以上、25人以下であれば3人以上。

このように5人又はその端数を増すごとに1人を加えた数を増やしていかなければなりません。看護職員又は介護職員(介護職員等)を、常時一人以上当該指定通所介護に従事させなければなりません。 

※兼務可能です。

看護職員


看護職員は専従で1人以上。


看護師・准看護師による健康管理、薬の管理、処置などの専門的な対応を行います。

※1複数いる場合は兼務可能です
。
※2地域で不足している看護職員については、その専門性を効果的に活かすことができるよう、病院、診療所、訪問看護ステーションと連携し、健康状態の確認を行った場合には、人員配置基準を満たしたものとする。

詳しくは「デイサービスの看護職員(看護師・准看護師)の配置基準・仕事内容・役割・給料を紹介

機能訓練指導員

専従で1人以上


個別機能訓練加算の算定有無に関わらず、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師などの有資格者の方の配置が必要です。




機能訓練の実施、計画書の作成により個別機能訓練加算の算定が可能になる。

詳しくは「デイサービスで働く機能訓練指導員とは|資格要件や仕事内容を徹底解説!

さらに、通所介護の利用定員数によって人員基準が細かく定められています。

利用定員が10人を超える場合の人員基準

管理者:1名(常勤) 

・生活相談員:1名以上 

・看護職員:1名以上 

・介護職員:1名以上 


・機能訓練指導員:1名以上

利用定員が10人以下の場合の人員基準


・管理者:1名(常勤) 


・生活相談員:1名以上 


・看護職員、又は介護職員:1名以上 


・機能訓練指導員:1名以上

 

※通所介護の人員基準は、地域や提供サービスによっても異なる場合があります。ご不明な点は、管轄の指定機関窓口にお問い合せすることをオススメします。

通所介護(デイサービス)の設備基準について

通所介護の設備基準

通所介護(デイサービス)の指定基準の中でも設備基準について解説します。

通所介護を開設・運営するためには、最低限の設備を整えておかなければなりません。


【通所介護の設備基準について】

機能訓練室 食堂と機能訓練室の合計面積が、利用者1人当たり3平方メートル以上あることが必要です。通路などの共有スペースは面積に含めることはできません。
事務室 広さの規定はなく、専用区画があればパーテーションでの仕切っても可能です。個人情報が管理できる書庫が必要。
相談室 広さの規定はなく、個室プライバシーが守られるようにパーテーションで仕切ることも可能です。
静養室 体調不良時などに休憩できるように専用のバッッドを配置した部屋を準備すること。
食堂 フロア
トイレ 車椅子でも使用できるように改修したものを準備すること。
浴室 入浴サービスを行う場合は、浴室の設置が必要。
送迎車 ご利用者の自宅から通所介護事業所まで送迎を行うため送迎車の準備が必要。場合によっては車椅子がそのまま乗せれるように福祉車両を準備する必要があります。
備品

機能訓練用品(棒・ゴムバンド・ボールなど)、緊急時の呼び出しボタンなど

通所介護(デイサービス)の運営基準について

通所介護の運営基準

次に、通所介護(デイサービス)の運営に必須となる指定基準として運営基準について簡単に解説します。

通所介護の運営基準について

1. 通所介護計画書を作成していること。

2. 従業員の勤務表を作成し、出勤者を明らかにすること。

3. 利用定員を超えるサービス提供を行なわないこと。

4. 利用申込者に対して、運営規程の概要、職員の勤務体制、苦情処理体制、事故発生時又は緊急時の対応などについて文書を交付 (説明) し、本人またはご家族に同意を得た上で書面にサインをいただきサービスを提供すること。

5. 通常のサービス提供を超えてサービスを提供する場合(送迎費、長時間又は超過時間のサービス費用、食材又はおむつの費用、その他日常生活の為の物品費用)その料金について定めが有ること。

 

▼通所介護の運営基準については「通所介護(デイサービス)の運営基準と実地指導対策」をご覧ください。

※運営基準に関しては、この他にも必要提出書類などがあります。より詳しい内容に関しては、管轄の指定機関窓口にお問い合せしてください。

【関連記事】

通所介護計画書の書き方について|初めて計画書を作成するあなたへ

通所介護の運営基準に必要な「通所介護計画書の書き方」についてはこちらの記事がオススメです。

まとめ

今回は、デイサービス(通所介護)に必要な人員基準、設備基準、運営基準について、まとめてご紹介しました。

通所介護の人員基準においては、介護保険の改定により看護師や生活指導員の基準の緩和がされています。 しかしながら、まだまだ介護職員の人員不足は続いており、特に小規模デイサービスにおいて職員1人の負担は大きいままです。

通所介護の人員基準を満たせないまま運営をしていると、虚偽報告として「人員基準違反」となり実地指導や監査にて、減算や新規利用者の受け入れ停止、サービス停止(期限付き)などの処分の対象となります。

安定的な介護経営を維持するためにも、通所介護の経営の基本として理解していただければ幸いです!

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著者プロフィール

author

藤本 卓

作業療法士として大手救急病院に入職。救急医療や訪問リハビリ、回復期リハビリテーション病院の管理職として従事。現在は、通所介護事業所(デイサービス)を中心に介護の経営および現場指導に取り組んでいる。作業療法士、呼吸療法認定士、住環境福祉コーディネーター1級、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種、生活習慣病アドバイザーの専門的な資格を生かし、高い技術を介護現場に普及している。機能特化型デイサービスでは、2ヶ月で「稼働率72%から95%に」アップさせた実績の持ち主。

〜筆者の想い〜
平成27年度の介護報酬マイナス改定から介護保険制度は大きく変化しようとしています。特に、平成30年度の介護報酬改定後は、行政の実地指導・監査が厳しくなることが予想されます。そこで、介護経営の基本となる「介護保険法」と「介護サービスの種類」「介護報酬改定の動向」について解説します。

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