高齢者の筋力トレーニング | ふくらはぎ・足の指編【個別機能訓練加算Ⅰ】

デイサービスでの個別機能訓練Ⅰとして「高齢者向けの筋力増強訓練」を提案する場合、小集団で行う筋力トレーニングは、一人一人の状態に合わせた重さや難易度を調整することが難しいと感じることがありませんか?そこで今回は、難易度別に高齢者の筋力トレーニング「ふくらはぎ・足の指」をご紹介していきます。

高齢者トレーニングにおける難易度設定のポイントとは

ご利用者様に個別機能訓練を提供するスタッフの皆様に、高齢者の筋力トレーニング指導における「難易度設定(強度)」のポイントをご紹介します。

難易度設定のポイントは以下の5つです。一つでも当てはまる方は難易度が高い状態ですので少しレベルを下げた運動を提供しましょう。

「難易度(強度)設定の判断基準」
1)呼吸を止めていないか
2)フォームが崩れないか
3)動き出しが明らかに遅くならないか
4)動き出す、戻すの速さが異なる
5)痛みが出ない範囲か

高齢者の筋力を測定しよう!下半身の筋力はどうやって測るの?

握力は、下半身の筋力と相関すると言われており、簡易な筋力テストとして優れています。

まずは、今の筋力がどれくらいあるのか、どのくらい変化したかを把握するため、握力を測定していきましょう。

測定方法は、握力計にて左右2回ずつ測定し、結果が良い数値を測定します。
男女の平均値は以下の通りです。

【年齢別平均値】
55〜59歳:44.47(男)26.89(女)
60〜64歳:42.12(男)25.85(女)
65〜69歳:39.34(男)24.68(女)
70〜74歳:36.56(男)23.26(女)
75〜79歳:34.26(男)21.98(女)
※平成20年度体力・運動能力調査(文部科学省)より


また、握力の値が明らかに低い場合は、筋力減弱症の可能性があります。以下のカットオフ値を参考にしてください。

【カットオフ値】
加齢性筋肉減弱症(サルコペニア)の場合は、男性25Kg、女性で20Kg以下と定められています。

健康長寿ネット「転倒とサルコペニア」
2016年9月18日アクセス

高齢者のための「下腿三頭筋」トレーニングをしよう!

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それでは高齢者の筋力トレーニングの方法を「初級」「中級」「上級」の順にご紹介していきます。

こちらの運動は、ふくらはぎにある下腿三頭筋のエクササイズです。下腿三頭筋は、踏み込む力や安定感のある姿勢を保ってくれます。

下腿三頭筋の筋力がアップすることで、日常的に体が前に倒れない(耐久性のあるヒラメ筋)ことや坂道や階段をあげる(瞬発的な腓腹筋)ことに効果が期待できます。

また、第2の心臓といわれる、足先から心臓に血流を送る作用があります。これはミルキングアクション(乳搾りのように筋肉の伸縮によって血液を心臓に送り返す)とも呼ばれています。

歩く距離が少なくなったり、運動不足の高齢者には是非取り組んで頂きたいトレーニングです。

高齢者のための「前脛骨筋」トレーニングをしよう!

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こちらの運動は、弁慶の泣き所の位置にある前脛骨筋のエクササイズです。前脛骨筋は、歩く際につま先を持ち上げてつまづかないようにする役割があります。

前脛骨筋の筋力がアップすることで、階段や不整地でのつまずきを予防してくれます。
また、前脛骨筋は持久性のある筋肉ですので、低負荷で回数を増やすようにトレーニングを行う方が良いでしょう。

高齢者のための「足趾」トレーニングをしよう!

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こちらの運動は、足趾と言われる足の指のエクササイズです。

足趾は、足をついた際に衝撃を吸収したり、歩行中の蹴り出す力を発揮します。

足趾の筋力をアップすることで、特に前後のバランス能力を保ったり、歩行スピード(推進力)に大きな効果が期待できます。

特に高齢者の女性では、靴や長年の生活の影響によって足の指が変形している場合がありますので、バランスを鍛える意味合いでも足趾のトレーニングは積極的に取り入れましょう。

いかがでしたか。今回は、高齢者の筋力トレーニングの実践【ふくらはぎ・足趾編】をご紹介しました。トレーニングを行う際は、難易度を調整して徐々にレベルアップ、適宜評価して結果を知ることで満足感を得ることができ、継続的に取り組むことがでいます。みなさんも握力を評価して、運動の難易度を調整してみてはいかがでしょうか。
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著者プロフィール

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大屋 祐貴

リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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