膝の痛みを予防する簡単なエクササイズ【6選】

変形性膝関節症を始めとする、膝の痛みに悩まされている方々は近年2500万人を超えました。歩く際や立ち上がる際に膝の痛みがある、正座が出来ない、痛みで杖が手放せない、運動をしたいが膝が痛くて出来ないなどはありませんか。そこで今回は、簡単に出来る膝の痛みの予防としてのエクササイズ方法をお教えします。

膝の痛みに関係する代表的な疾患とは!?

膝の痛みの原因の中に、変形性膝関節症という病気があります。変形性膝関節症は、特に女性に多くみられ加齢とともに罹患率は高くなります。その主な症状に膝の痛みがあります。

その痛みを予防するためにはどうすれば良いのでしょうか。

今回は、膝に関係する簡単なエクササイズ方法を確認していきましょう。

※痛みが強い方は炎症期(熱や腫れが強い時期)の場合があります。この場合は原則的に運動は中止し、かかりつけ医に相談しましょう。

公益社団法人 日本整形外科学会「変形性膝関節症」
平成28年11月28日アクセス

膝の痛み予防のための簡単なエクササイズには

リハビリの専門家もよく指導しているのが、こちらの4つの運動です。

①パテラセッティング(膝下を押し付ける運動)
②8の字運動
③股関節の内外転運動
④膝の曲げ伸ばし運動

こちらを詳しく解説していきます。

膝の痛み予防のための簡単なエクササイズ|パテラセッッティング

パテラセッティングとは膝下を押し付ける運動の事です。
具体的には膝下にバスタオルやゴムボール等のクッション性の高い素材を挟み、それを床面に向かって押し付けるエクササイズです。
これは膝関節の緩衝材の役割でもある筋肉(大腿四頭筋)と膝裏の筋肉(膝窩筋)の柔軟性と筋力を低負荷にて鍛えることができます。また、近年の研究によると、変形性膝関節症などの痛みは膝の屈曲拘縮(膝が伸びにくい)も指摘されており、膝関節に生じるメカニカルストレスの増加を防げる可能性があることを示唆しております。

【運動のポイント】
膝の内側を意識し、ボールまたはクッションを押しつぶしましょう。

Manal K(2015)A more informed evaluation of medial compartment loading: the combined use of the knee adduction and flexor moments
平成29年7月19日アクセス

膝の痛み予防のための簡単なエクササイズ|8の字運動

仰向けになり、膝を軽く立てます。その状態でかかとを床面に対して数字の8の字を書くように運動します。

こちらの運動も膝を支える筋肉(大腿四頭筋)を低負荷で鍛えることができます。

また、膝を曲げ伸ばしすることで周囲の筋肉の柔軟性をあげる効果も期待できます。

膝の痛み予防のための簡単エクササイズ|股関節外転運動

膝の痛みを伴う方において、方向転換時や階段昇降時には特に痛みが出現することも多いのではないでしょうか?特に股関節外転筋の筋力低下が起こっている方においては、このような動作時の膝痛の増悪するとされています。

今回ご紹介している股関節外転筋トレーニングは、方向転換や階段昇降時の膝内転モーメントの増加を防ぐ可能性があり、膝痛を緩解させる効果が期待できます。

Lin YC, et al. Muscle coordination of support, progression and balance during stair ambulation. J Biomech. 2015 Jan 21;48(2):340-7
平成29年7月19日アクセス

膝の痛み予防のための簡単エクササイズ|膝の曲げ伸ばし運動

太ももの前面部にある大腿四頭筋の運動をご紹介します。

大腿四頭筋は膝を伸ばすための筋肉であり、歩行時などに膝折れを防ぐ機能があります。

老化による筋力低下は転倒の原因にもなるので、十分に鍛えておく必要があります。

膝の痛みの原因|二次的要因

膝の痛みは整形外科的要因が多いですが、その他の原因として考えられるものに次の2つがあります。

①体重増加による膝関節への負担量が多くなったため
②太もも周辺の筋力低下

これらに関しても運動不足による筋力低下と体重増加等の悪循環となりますので、ご紹介した運動から行ってみてください。

膝の痛みQ&A|膝が痛くなるので歩きたくありません

変形性膝関節症の患者様で「ひざが痛くなるので、歩きたくありません」とおっしゃる方が多くいます。Farrokhiら(2017)の研究によると、15分間ごとに休憩を挟むことにより、膝の痛みの増強が見られないという結果から、30分以上のウォーキングを行う場合は、連続的に行うのではなく休憩を挟むことを推奨しています。

膝が痛く外出の頻度が減ってしまったり、長距離が歩けないから旅行に行けない。このような患者様に「15分ずつ休憩を挟むことで、痛みがひどくならずに歩けますよ」というアドバイスができるのではないでしょうか。

Farrokhi S, et al. The influence of continuous versus interval walking exercise on knee joint loading and pain in patients with knee osteoarthritis. Gait Posture. 2017 May 17;56:129-133
平成29年7月20日アクセス

いかがでしたか?
今回ご紹介したエクササイズは、膝の痛みの予防の目的に、比較的軽い負荷でリハビリの専門家も多く使用するものをご紹介しました。痛みを伴う場合の運動は、専門家に評価してもらい原因がはっきりわかってから取り組むことが一番です。
継続的な痛みや強い痛みがある場合は、かかりつけの医療機関に相談した上で運動を行うようにしてください。

著者プロフィール

author

大屋 祐貴

リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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