高齢者向けの座ってできるタオル体操をご紹介!【全13種】

タオル体操は手軽に準備でき、ご高齢者でも取り組みやすい体操です。体操の仕方一つで、体幹を強化したり、下半身のストレッチとして効果が期待できます。本稿では一般的な椅子に座った姿勢だけでなく、床に足を伸ばして座った姿勢でのタオル体操のやり方もご紹介します。ぜひお試しください。

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高齢者向けの椅子に座ってできるタオル体操とは

タオル体操とは、自宅でも準備できるタオルやバスタオルを活用した体操のことです。テコの原理を活用できるので、力の弱いご高齢者でも目的の筋肉を簡単に「ストレッチ」することができます。タオルは、自宅でも簡単に準備できるのでホームエクササイズとしてもオススメです。

今回ご紹介するタオル体操は、「椅子に座った姿勢」と「床に座った姿勢」の2種類をご紹介します。

椅子に座った姿勢は、ご高齢者の方が安全に取り組める体操として、またデスクワーカーの方が仕事の合間にできる体操としてご活用いただけます。

床に座った姿勢は、体幹の安定性が必要になるので運動習慣がある方や、より下半身のストレッチ効果を高めたい方にご活用いただけます。
 

【関連記事】タオル体操 全7種|高齢者に最適な寝たままできるストレッチをしよう
ご高齢者が安全に取り組める寝たままできるタオル体操はこちらをご覧ください♬

タオル体操の効果

タオルを使った体操は、身体のどこが伸びているか意識することができるので、運動習慣がなく、体の柔軟性の低い高齢者にとっては導入しやすい道具です。高齢者においては、若い頃と比べて運動量が少なくなり、体を動かす機会が減るため筋肉自体が凝り固まったり血行の循環が悪くなります。そのためタオル体操に取り組むことで筋肉の萎縮を予防する効果が期待できます。

また、両手でタオルを持つことでテコの原理を活用して「ストレッチ効果」を高めることができるので、スポーツ競技のウォーミングアップやクールダウンとして選手のコンディショニングを整えるために活用できるのも魅力の1つです。


タオル体操では、主に肩や胸周りの柔軟性を高めることができるので「肩こり」や「猫背」などの予防として効果が期待できます。さらに、床に座った姿勢(長座位)では、「体幹の安定性」を高める効果が期待できるのでスポーツ選手や畳の生活に馴染みのあるご高齢者にはオススメです。

タオル体操のポイント

タオル体操を行う場合のポイントは「姿勢」です。

ご高齢者の場合は年を重ねるにつけて、円背など姿勢が曲がっていることがあります。そのため、椅子に座った姿勢でタオル体操を行う場合は、椅子に浅く座り、胸を張るように背筋を伸すことを意識しましょう。

【椅子に座る姿勢のポイント】
①椅子に浅く座る
②背筋を伸ばす
③胸を張る


次に、床に足を伸ばして座る(長座位)姿勢でタオル体操を行う場合は、両膝を伸ばし、下腹部に力を入れて姿勢を保ちます。さらに、胸を張り、顔は正面を見るように意識してもらうとより効果的です。

ご高齢者の場合は、腹筋群の筋力が著しく下がっています。長座位でのタオル体操も取り入れて体幹筋を鍛えていきましょう!

【足を伸ばして座る(長座位)姿勢のポイント】
①両膝を伸ばす
②下腹部に力を入れる
③姿勢をまっすぐ保持する
④背筋を伸ばして胸を張る
⑤顔は正面を見る

ご高齢者がタオル体操をする場合の注意点

特に、ご高齢者に長座位でのタオル体操に取り組んでいただく場合は、姿勢を保持するための「体幹筋」と太ももの裏や骨盤の「下半身の柔軟性」が必要不可欠となります。この2つの能力が低下していると体操の際に後方に倒れてしまうことがあるので注意が必要です。

ご高齢者に対してタオル体操を実施する場合の細かい注意点をご紹介します。

1.骨盤や下半身の柔軟性が乏しい高齢者の場合
→柔軟性が低下している場合は、膝が曲がり、上半身が後方に倒れやすくなるため転倒に注意が必要です。

2.体幹筋力が低下している高齢者の場合
→上半身を左右に倒す、捻る運動の際に姿勢を崩しやすくなるので注意が必要です。

3.人工股関節置換術を受けている場合
→高齢者に多い人工股関節置換術を施術されている方は、股関節に禁忌肢位として脱臼肢位があります。主治医やリハビリスタッフに確認しましょう。

4.胸椎除圧固定術・椎弓形成術を受けている場合
→ご高齢者に多い、胸腰椎の脊柱の手術をされている方は、長座位の姿勢が禁忌肢位とされている場合があります。主治医やリハビリスタッフに確認しましょう。

タオル体操 | ①座位×首の運動

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それではタオル体操のやり方をご紹介します。まずご紹介する体操は、ご高齢者にも安心して取り組むことができる椅子に座った姿勢での「首」のストレッチです。

タオルを活用して首を前方・側方に引っ張ることで柔軟性を高め、肩こりや首こりを予防する効果が期待できます。ご高齢者の場合、首は負荷が強すぎると逆に痛めてしまうこともありますので十分に注意が必要です。

【回数】
10秒間×5回を目安に行いましょう。


▼首のストレッチ方法をもっと知りたい・探したい方はこちらをチェック!

タオル体操 | ②座位×腰丸めストレッチ

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次に、タオル体操の中でも「腰」のストレッチのやり方をご紹介します。

おへその下にタオルを固定することで背中から腰に丸みを作り背面筋を効果的に伸ばしていくことができます。特に、ご高齢者の女性の腰は、反り腰になっていることがあり、腰の痛みや負担が多くなっています。そこで、この体操を取り入れて反り腰を予防していきましょう。

【回数】
10秒間×5回を目安に行いましょう。

タオル体操 | ③座位×肩の引っ張り運動

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次のタオル体操は、バスタオルを活用した「肩」のトレーニングのやり方です。

ショルダーシュラッグと呼ばれるこちらの体操は、肩や首の付け根に付着する筋肉を鍛えることができます。筋力アップというよりも肩周りの筋肉を目覚めさせるウォーミングアップとして活用することをお勧めします。ご高齢者の方で肩こりや首こりに悩まされている方も多いのではないでしょうか?こちらの体操で肩こりを予防していきましょう!

【回数】
10秒間×5回を目安に行いましょう。

タオル体操 | ④座位×膝伸ばし運動

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こちらの運動は、太ももの筋肉を鍛えるタオル体操のやり方です。

タオルを膝の裏に固定することでより効果的に太ももを鍛えることができます。ご高齢者の中には年を重ねるにつれてO脚やX脚の影響により膝の痛みを伴う方も多いのではないでしょうか?太ももの筋肉を鍛えて膝の負担を予防していきましょう!
運動のポイントは足先を天井に向け、膝を伸ばした状態で8〜10秒キープすることです。

【回数】
左右共に8〜10秒間×10回を目安に行いましょう。

タオル体操 | ⑤座位×足首伸ばし

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こちらのタオル体操は、ふくらはぎストレッチのやり方です。

ご高齢者の中に足のむくみが著名な方はいらっしゃいませんか?こちらの体操は、ふくらはぎをストレッチすることで足先やふくらはぎの血流の循環を促し、足のむくみを予防することができます。タオルは比較的長いバスタオルを活用することをおすすめします。

【回数】
15秒×3回、または30〜60秒を目安におこないましょう。

タオル体操 | ⑥長座位×肩の上げ下げ運動

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続いては、足を伸ばして座る(長座位)のタオル体操のやり方です。

ご高齢者の中に髪の毛や背中が洗いにくくなったとおっしゃる方はいらっしゃいませんか?こちらのタオル体操は、肩や肩甲骨の柔軟性をアップする効果が期待できるので「髪をクシでとかすことができない方」「頭を洗いにくい方」の可動域訓練としてオススメです。また、腕あげた時に息を大きく吸い込むことで「腹横筋」という体幹のインナーマッスルも鍛えることができますよ。

【回数】
10回を目安に行いましょう。

タオル体操 | ⑦長座位×捻り・側屈の運動

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続いての運動は、体幹の捻り・側屈のタオル体操のやり方です。

ご高齢者の中には、猫背や円背など姿勢が丸くなってしまっている方が多いのではないでしょうか?こちらの体操では、腰を捻るストレッチをすることで脇腹や背中に付着する筋肉の柔軟性を高め、姿勢の改善や呼吸機能の維持・向上に効果が期待できます。また、左右への体を倒したり捻りの運動を伴うため体幹筋の強化にも効果が期待できますよ。

【回数】
左右ともに10回を目安に行いましょう。

タオル体操 | ⑧長座位×引っ張り体操

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こちらの運動は、背中の筋力を強化するタオル体操のやり方です。

両足にかけたタオルを引っ張ることで背中の筋力を強化し、円背などのご高齢者特有の姿勢の改善に効果が期待できます。運動のポイントは、腕で引き寄せるのではなく上半身を後方に倒すように背中を意識することです。

【回数】
10秒間×5回を目安に引っ張りましょう。

タオル体操 | ⑨長座位×ふくらはぎのストレッチ

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こちらのタオル体操は、ふくらはぎのストレッチのやり方です。

膝を伸ばしながら足先にかけたタオルを引っ張ることでふくらはぎの柔軟性を高めることができます。足を伸ばすタイミングでタオルを引っ張るように意識しましょう。歩くことが少なくなるご高齢者は、「廃用性浮腫(はいようせいふしゅ)」と言われる足のむくみが出現することがあります。最近、足のむくみが気になるご高齢者にはおすすめのストレッチです。

【回数】
10回を目安にストレッチしていきましょう。

タオル体操 | ⑩長座位×太ももの裏のストレッチ

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こちらのタオル体操は、ハムストリングスのストレッチのやり方です。

太ももの裏にはハムストリングスと呼ばれる筋肉があります。膝をしっかりと伸ばしたまま、できるだけ高く足を上げることでハムストリングスの柔軟性を高める効果が期待できます。ハムストリングスは腰や骨盤との関係性が強いため、ご高齢者の腰痛の予防を目的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

【回数】
左右共に10秒間×5回を目安に行いましょう。

※ご紹介するタオル体操の中で難易度の高い運動です。腰や膝に痛みが出ないように注意しましょう。

タオル体操に関連する記事をご紹介

介護施設にいらっしゃるご高齢者を対象とした場合、「椅子」や「床」に座った体操が難しい方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そのような方々には寝たままできるタオル体操がオススメです。上半身だけでなく下半身のストレッチも全12種類ご紹介しているのでタオル体操の幅が広がりますよ!

タオル体操は簡単に準備でき、自宅でも取り組みやすい運動です。私たちスタッフが「タオル体操のやり方・種類」の知識を増やすことで、ご高齢者に最適な運動を届けて行きましょう!

【関連記事】高齢者向けの寝たままできるタオル体操をご紹介!【全12種】

タオル体操のまとめ

高齢者向けのタオル体操はいかがでしたか。タオル体操は、姿勢を変えることで運動の難易度や目的別にストレッチすることができます。ご紹介したエクササイズ集が皆様の健康の手助けとなれば幸いです。

 

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著者プロフィール

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リハビリ専門職(作業療法士)として、回復期リハビリテーション病院や救急病院、訪問リハビリに勤務し、医療・介護現場の幅広い分野を経験。現場のリハビリテーションを技術を高めるため研修会を立ち上げ、これまでに100名規模の研修会も開催された。現在は、「職種を越えたリハビリ介護を実現する」をテーマに、リハプランの専属ブロガーとして活躍中。作業療法士の専門性を活かして、介護事業所で算定できる加算・減算の中でも「個別機能訓練加算」について算定要件や計画書の書き方、機能訓練プログラムについて執筆している。

〜筆者の想い〜
通所介護事業所(デイサービス)の約8割は、リハビリ専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が不在のため、看護師や柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師が機能訓練を実施しているのが現状です。機能訓練指導員が、高齢者にあった最適な運動を提供するために必要なノウハウをわかりやすく解説します。

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